中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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初夏の鎌倉:アジサイ秘境散策(1)

2010年06月25日 14時18分43秒 | 鎌倉あれこれ
                    <I氏宅の見事なアジサイ>

          初夏の鎌倉:アジサイ秘境散策(1)
            (五十三次洛遊会定例会)
2010年6月24日(木)

<散策地図>



<プロフィールマップ>


   ↑   ↑           ↑      ↑     ↑  ↑       ↑
   北鎌倉駅   台峯      鎌倉中央公園     仏行寺      鎌倉山 成就院       鎌倉駅

■北鎌倉から歩き出す
 昨日(6月23日),某テレビで,私がアジサイの秘境と思っていた場所が紹介されてしまった,残念.
 まあ,それはともかく,梅雨時にしては珍しく今日はまあまあの天気になりそうである.アジサイはあまりカンカン照りでは,何となく可愛そうだし見てくれも良くない.今にも雨が降り出しそうなジメジメした雰囲気で見るのが一番.その意味では,雨が降りそうで降らない今日のような天気が,アジサイ見物には一番良い.
 私は,大船駅前のコンビニで,A3版の地図をコピーしてから,北鎌倉駅に向かう.相変わらず,北鎌倉駅は大変な混雑.大勢の観光客が集中していて,なかなかホームから出られない.改札口に向かう構内の踏切を渡らないうちに,次の電車が来てしまう.
 北鎌倉駅前も自動車や観光客で混雑している.お一人の参加者が,集合場所を間違えて鎌倉駅まで行ってしまう.出席の連絡が不徹底な方がお一人.結構,出だしで躓いてしまう.本日の参加者は14人.男性の方が多い.

■光照寺
 定刻より10分遅れて,北鎌倉駅から歩き出す.当初,東慶寺を訪れる予定だったが,混雑するお寺を見学するより,歩きたいという参加者が多いので,東慶寺は敬遠することになる.タイムキーピングする私にとって有り難いことである.
 東慶寺をパスしたことにより,若干の時間的余裕が出る.
 そこで最初に,北鎌倉駅前の派出所脇から,「お静かに通行願います」と注意して,住宅地の中の路地歩きを楽しむ.この辺りは,特に欧米からの観光客を案内すると喜んで貰えるところである.
 路地に面した民家の庭に今が見頃のアジサイが咲いている.クネクネと曲がる路地を辿って,最初の見学場所である光照寺に到着する.
 山門前のアジサイが美しい.
 山門に刻まれているクルス紋と,山門前の子育て地蔵,「おしゃぶき」の祠を,私のあやふやな知識で説明する.

<アジサイに囲まれた光照寺山門>

■アジサイの雫に濡れながら台峯へ
 光照寺前の坂道を道なりに進んで台の住宅地に入る.舗装された狭い道路が続く.途中から左折して裏道を抜ける.そして,狭い階段道に出る.ここは近隣の生活道路で,観光客が来るところではないが,階段を抜けると,アジサイが咲き乱れる山道になる.
 背丈より高いアジサイが道の両側に繁茂している.アジサイの葉で足許が見えない.枝に付いている雨雫に衣服を濡らしながら狭い道を通過する.
 5分ほどで台峯の高台にある北鎌倉女子学園グラウンド上の道に飛び出す.
 丁度そのとき,グラウンドに向かう女子高校生達と出会う.高校生達は口々に,
 「おはようございます・・・」
と私たちに挨拶する.
 「随分,しつけの良い上品な生徒さんですね・・」
とどなたかが独り言を言う.
 「ここの生徒さんには服装の乱れもないし,普段から良い学校だなと思っていますよ・・」
と私も率直に自分の感想を言う.

<足許が見えないほどアジサイが繁茂する山道>

■台峯からの素晴らしい眺望
 晴れていれば,グラウンド上から富士山や丹沢の山々がとても良く見えるのだが,今日は残念ながら大山の山麓しか見えない.
 「ここは,隠れた富士山のビューポイントですよ・・」
 グラウンドを通過してほんの少し先へ進んだところにある台峯の展望台に,10時45分に到着する.私は心の中で,
 「良し,良し,オンタイムだ!」
と安堵している.
 山桜が咲き誇る頃,ここを訪れるとまるで桃源郷のような素晴らしい眺望を楽しむことができる.今日は,特に草花は見当たらないが,柔らかな緑が一杯の六国見山,勝上嶽,天園,二子山などを一望の下に堪能することができる.
 鎌倉には眺望の良いところが沢山あるが,この場所からの眺望が一番見事だなと私は思っている.

<北鎌倉女子学園グラウンドの上>


<台峯の展望台で一休み>

■滑りやすい坂道を下って谷戸池へ
 休憩を取りながら皆さんにどんなところを歩きたいか尋ねる.大半の皆さんが山道を歩きたいというので,主題のアジサイから少し離れて,谷戸池に下ることに決める.
 今,正に梅雨時.水分をたっぷり吸い込んだ地面は滑りやすい,ところどころヌルヌルの赤土が露出している急坂を下る.
 11時13分,谷戸池を通過する.数週間前にここを通ったときに比較すると,一段と樹木が繁茂していて,不気味な雰囲気を醸し出している.
 対岸の茂みの中から子ども達の声が聞こえてくる.
 深い緑のトンネルのような小径をユックリと下る.
 「緑一杯で素晴らしいところですね・・・」
と何人かの参加者が感嘆して独り言を言っている.

<滑りやすい急坂を下る>


<秘境谷戸池>

■魯山人窯跡
 11時25分,谷戸の道が終わって,魯山人窯跡付近を通過する.途中で,趣のある茅葺きの門の前で立ち止まって,写真を撮る


■山崎の枇杷
 山崎小学校前を通過する.そして,JR社宅に沿って,道なりに北へ進む.社宅の玄関付近を通過する.すると,管理人と思われる男性が,沢山の枇杷を持ちながら私たちに話しかける.社宅の植木で沢山採れた枇杷を,私たちにお裾分けである.小粒だが,まさしく枇杷.こんな偶然も秘境旅の楽しさである.




■薬師寺跡から鎌倉中央公園へ
 11時38分,薬師寺跡に到着する.ここで左折.さらに自動販売機の杉崎で,左折して谷戸の住宅地に入る.
 住宅地の中の路地を,道に沿って流れる川の上流に向けて歩く.

<薬師寺跡>

■鎌倉中央公園
 11時45分,路地の終点にある鎌倉中央公園に到着する.トイレ休憩を済ませた後,坂道を一寸登って疎林広場で昼食を摂る.広場には私たち以外に誰も居ない.のびのびとした雰囲気の中でユックリと昼食を摂る.

<鎌倉中央公園のアジサイ>



■I氏宅

 寺分3丁目から1丁目方面に,住宅街の道を下る.
 区画整理された住宅地から,コンクリートの階段を20段ばかり下ると,古い町並みに入る.道幅は一段と狭くなりクネクネと曲がる道になる.進行方向左側は山になっている.鎌倉市指定の緑地の一角である.
 少し進んで,谷間が広くなったところに,この所,アジサイで有名になったI氏宅がある.実は昨日(6月23日)の鎌倉ケーブルテレビでも,I氏宅のアジサイのことが放映されたばかりである.
 沢山の人たちを引き連れて,お邪魔するのも気が引けるが,邸内に入る.
 奥さんが愛想良く,私たちに応対してくれる.庭先の山肌に沢山のアジサイが咲いている.手入れが行き届いているので,実に見事.10数年かかってアジサイの移植をつづけたことや,手入れの苦労話などを伺いながら,楽しい一時を過ごす.




■大慶寺
 次いで,I氏宅からほんの少し離れたところにある大慶寺を訪れる.庭先に何本かのアジサイが咲いている.このアジサイを前景にして,本堂の写真を撮る.大慶寺は,実は私の墓があるところである.まだ名前には,赤い色を入れてあるが・・
 大慶寺は関東十刹の一つに数えられる由緒ある寺である.この辺りの谷は大工谷と呼ばれている.昔,大慶寺建立の際に沢山の大工が住み着いたことから,大工谷と呼ばれるようになったという.
 この寺には樹齢700年といわれるビャクシンが生えているが,一同興味がなさそうなので通過.


■仏行寺
 大慶寺から道祖神が祀られている狭い通路を抜けてモノレール下のバス通りに出る.深沢地区の商店街である.ここから,藤沢鎌倉道路の交差点を抜けて,笛田の谷戸へ入る.広い谷戸には,水田が残っている.今,代掻きの真っ最中である.
 高曇りの空から太陽が鈍く照りつけるので蒸し暑い.谷戸を真っ直ぐに南下する道を急ぐ.
 やがて,鎌倉山の山裾に到着する.ここから徐々に上り勾配がきつくなる.ここで左折して仏行寺を詣でる.
 仏行寺を訪れたのは,境内山頂にある源太塚周辺のアジサイを観賞するためである.ところが数名の方々は坂道を登るのが嫌だというので本道脇のベンチで座ったまま待っているという.
 残りの方々を案内しながら,墓地の中のジグザグ道を登る.およそ5分ほどで,山頂にある源太塚に到着する.
 ここで,一休み.
 負傷あがりの身ながら,平素から山歩きをしている私には,この程度の坂道は平地と大差ない感じだが,坂道になれていない方には,結構大変だったようだ.
 山頂で,数分,休憩を取った後,登りとは別の道を辿って下山する.そして,道すがら見事なアジサイを観賞する.





<仏行寺のアジサイ>
                                 (つづく)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/39570fc611ff4928351933fba8a52fc5
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
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