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自動車内装専門

ferrari 412i interia ㏛2

2022-10-21 17:15:35 | お知らせ
ferrari 412i interia 復元作業㏛2になります。
412iも製造から37年の月日が経ち室内を構成している各パネル類も劣化が進んでいますので、レザーを張る前にパネルの修正が必要になり、
劣化が激しいパネルは新規製作になります。
リャートレーボード付近は太陽光線で風化が激しい部分ですので、新規製作になります。

ドアーパネルも雨等で激しく痛むところですのでボードを切り出し防水の意味で樹脂加工を施します。

各ボードが出来たら車体に合わせて確認作業をします。 (リャーセクション)


続いてドアーパネルのフィッテング確認にはいります。この時代のクラシックカーは左右のドアーの大きさが同じでは無いので
か必ず左右のフィッテング確認が必要になります。

続いて412iのウイークポイントはルーフコンソールですこの時代のABS樹脂(プラスチック)は熱に弱くルーフの熱で縮む性質が有り
日本の夏の暑さで変形してしまいます。

以前の修理でアルミ板を張って補修したのでしょうか? 既に限界を超えて修復不能です。(新品部品はすでメーカーにも廃番に在りません)
幸いイタリアの取引先に程度の良い本体が有るというので、購入して規定厚のウレタンを入れてレザーを張る準備が出来ました。


綺麗に復元するのには目に見えない下地作りが一番大切ですが・・・目に見えないのですね!


クラシックカーは文化財で芸術品 是非大切して下さいね。

自動車内装 及びレザー製品のご相談はhttp://www.foxhead.co.jp 又はinfo@foxhead.co.jpまでお気軽にご相談ください。


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ferrari 412i

2022-09-16 18:11:00 | お知らせ
ferrari の創立者エンッオが生前愛した車とされているピニンファリーナデザインによる、端正なスタイルの 4シーターferrari412の室内復元記録です。

弊社に入庫したときは室内は白いレザーでしたが オーナー様のご依頼は『他社のショップで張り替えたのですがferrariの内装とは思えないくらい
の仕上がりで是非ferrari社から出庫した状態に戻したい』とのご希望でした。
室内画像です。

オーナー様のご希望で当時のferrari純正のレザーを供給していたconnolly社のグリーン色A4305を使用して復元いたします。
先ずは室内の各パーツ類を取り外します。

取り外したシートとダッシュボードです。




これから取り外したパーツを点検してから順番にオリジナルに戻してゆきます。

クラシックカーは文化財で芸術品 是非大切して下さいね。

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# Ferrari Testarossa

2022-06-29 17:08:32 | お知らせ
1985年にテスタロッサが出来早37年が過ぎました。
外装はきれいに保たれていてもシート等内装の傷みが激しくなってきました。
写真のテスタはシートの傷みが激しくレストアを依頼された時の記録です。
シートはオリジナルレザーでカラーナンバーA3997通称マグノリアと呼ばれている色です。


レストア前の写真ですが、英国コノリー社より同じA3997を輸入してレストアを開始いたしました。



シート分解 サイドサポートのウレタンも亀裂が入っています。
 


レストア完成後の写真です。



ヘッドレストのエンボスマークも綺麗に復元できました。

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ferrari F40の裏話

2022-05-09 17:28:45 | お知らせ
Ferrari F40


いつも見て頂きありがとうございます。

今回はF40のシート裏話をさせて頂きたいとおもいます、 確かでは在りませんがF40が発売されたのが
1986年~1992年頃だと記憶しております。

ですから最終型からすでに19年たって、元々繊細なファブリックのシートも傷んだ車両が多く見うけられる
様になりました。
当然メーカーもシート単体部品供給するわけですが、ここ何年かの再販部品のシートは量産されていた時と
少し異なります。



向かって左が以前の量産品で、右側が再販されたシートです。
一見同じように見えますが、再販部品のウレタンが全体に硬く厚みが10㎜前後厚く製作されており着座すると
非常にタイトに感じます。



又ボデーシェルですが、同じく左側が量産型で右側が再販部品です。 左側が艶が無く右側の方がクリヤーが
綺麗ですね。

次もシェルの写真ですが、手前が再販部品です。


最大の違いはシートの重量が違います、生産型が約4,8㎏に対し再販型は6,7㎏と1シートで約2キログラム重いのです。
ですから一台で4㎏増える事のなります。

これはカーボンの製作方法の違いです。 生産型はドライ方法それに対し再販型がウエット方法で制作しております。
一般的に強度と軽さが必要なF1車両はドライ方法です。

一般の方が見分けるにはシートを外し裏返しにしますと,底の面に白いペイントで量産型はシリアルNoが入っており
再販型は何も書いてありません。



又底面のカーボンのつなぎ跡が量産型の方が複雑です。
(筋みたいに見えるのがカーボン同士の合わせ痕です)


左側のシリアルNoが入っているのが量産型で軽量なシェルです。(リブの幅も違いますね)

ではどちらが良いのかと聞かれましたら、個人的にはウレタンが非常に硬く重い再販型では無く、
私は量産型をお勧めいたします。

特には走りを求める方は量産型を張り替えるのがベターと思います。


ではまた次回
(超マニアックな内容でごめんなさい)

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1957年製 ferrari250TR

2021-06-08 16:25:37 | お知らせ
Ferrari 250TR シートその他の復元記録です。 
シートアルミシエルに新規製作したウレタンフォームを接着して 縫製した生地を組み付けて行きます。

サイドサポート部分が完成したらバックレストセンター部分を手縫い作業で仕上げて行きます。

最後に新規に制作したクッション部分を取り付けて完成になります。

仕上げる前のシートとヘッドレスト画像です


完成後のサイドビューとヘッドレスト画像です。


スペアータイヤを止めるストラップとボンネット・トランクを止めるストラップのオリジナル画像です。


オリジナルと同じく復元したスペアータイヤストラップとフードストラップです。



ferrari 250TRはレーシングカーですのでインテリアパーツはこれで全てですが、次にレストアされるのは50年位
後になると思いますが、その時代にオリジナルが分かるようにオリジナルに忠実に復元できました。

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1957年製 ferrari250TR

2021-01-30 10:37:55 | お知らせ
クラシックカーを復元するときに一番難しいのが当時と同じ素材を見つけることです。
製造時代から50~100年と時が過ぎて行きますと、当時普通に存在していた材料が非常に貴重なものになったり
自然環境等色々な規制で生産が出来なくなったり 色に関しまして鉛規制で当時の様な発色の良い レッド・ロイヤルブルーとかは不可能になりました。

今回の250TRのシート生地は調べた結果は、綿素材のキャンバス生地でしたが幸いにも現車に近いものが入手できました。

現代のレーシングカーはシートセルはカーボンが主流ですが1950年頃はアルミ素材が最も軽く適した材料で250TRも見事なアルミワークで作られています。

裏側から見ると3分割で2~3㎜のアルミ板を綺麗に友付けガス溶接されているのが分かります。

シート復元の最初の仕事が劣化したウレタンを取り替えることから始まりますが例の如く製造者のサインが見つかりました。
70年も前の職人さんとの出会いです。

彼の為にも完璧に復元してまた70年後に残さなければと思います。 剥がした一脚分のウレタンです。

アルミ溶接の職人さんもシート縫製の職人さんも当時は限られた道具で素晴らしい仕上がりの製品を素手の感触を頼りに
製品を作られていたのは凄いことです。
余談ですが
私も40数年前にイタリアで素晴らしい縫製職人とお会いできた事を嬉しく懐かしく思います。


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1957年製 ferrari250TR

2021-01-04 13:53:35 | お知らせ
2021年 仕事始めになります。 
昨年来のコロナ過の中ですがやはり新年は何か良いことが有る様にと希望をもって進みたいと願っております。
そんなことを願いながら元気の出る赤い車のレストア日記です。

その名は1958年製造ferrari250TR 通称テスタロッサこの圧倒的なリャービューです。

今回のご依頼はシート関係とスペアータイヤホールドバンド関係になります。
基本的にレーシングカーですので内装はこれがすべてになります。
古いオリジナルシートです 素材はキャンバス生地で色はロイヤルブルーとなります。

ヘッドレストも同じ素材ですが染色が飛んで歴史を刻んできたことが窺われます。

先ずは表皮をはがしましてウレタンの確認ですが やはり長年の経過でウレタン劣化が進んでいます。

スペアタイヤをホールドしている革のバンドですが、硬化が激しいくタイヤをホールドできません。
昔はレース中にドライバーがタイヤ交換していたのですね。(良き時代かな?)


これらの部品をオリジナルと同じ素材を使用して復元してゆきます。

復元状況は次回・・・


2021年は皆さんに明るい未来が有りますように願っております。

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パリオートサロンショー

2020-01-08 15:00:13 | お知らせ
2020年 仕事始めです 

私たちの仕事は70%がビンテージカーの復元になりますが、年に1メーカーに限定して開発に協力させていただいております。
この画像は数年前 あるベンチャー企業に感じるものが有り パリショーに向けてインテリアを担当させていただきました。
パリショーに向けて製作した4シーターです。

フロント周りです。

パリオートサロンショーでの1ショットです。


自動車デザインが変化していくのはある意味仕方ない事かもしれませんが、若い人が憧れるような美しい物作りをと思っております。

2020年も宜しくお願い致します。


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Lamborghini Miura interior Sr7

2018-11-19 16:32:17 | お知らせ
Lamborghini Miura interior Sr7

お久しぶりです! 二年ぶりのグログ更新になりましたがMiuraの内装復元記録の第7弾になります。

1966年頃から市販されたMiuraですから内装部品の樹脂パーツも経年劣化により取り換えが必要になります。
しかし生産台数の少ない車両ゆえにパーツの入手は難しいの現状です特に内装パーツは難しいのが現状です。

そんな意味も有り今回は弊社で復元した部品の紹介をさせて頂きます。

先ずはFRPで出来ているシートシェルですが、張替は3回が限度と思います シートシェルにインサートされている
留め金が3回位で折れてしまいます。
そんな意味で弊社でシートシェルを型から制作して新規に制作いたしました。


新しいシートシェルに同じく型を制作して新たに制作したウレタンファームを装着いたします。


またヘッドレストのウレタンファームも100%劣化していますが 殆どの業者さんは何枚かのウレタンを重ねて制作していますが
本来の形からはかけ離れた物が多いのが現状です。


幸い弊社では数台Miuraを復元していますが一台だけ原型を留めたヘッドレストが有りましたので、その個体を計測して同じ物を復元
することが出来ました。


新しいウレタンを取り替えて制作したヘッドレストです。


又プラスチック関係も経年劣化で張替の際に再使用できない物が多く見受けられます。
その一つにダッシュボードのデフロスター吹き出し口のベゼルです、これ等は海外にリプロ製品が有りますが形が違っていたり出来が悪く
弊社では使用できませんので 正確にデーターを取り復元しました。

次もプラスチック製品でドアーロックのベゼルになります、良くネットでFIAT850のベゼルが合うと書いてありますが実際は形状が違い
使用することはできません。
この部品は海外にリプロ製品がありますが表面の形は良い出来ですが裏から止める足が付いていません(問い合わせたら両面テープで止めるそうですが…)
そんな事も有り矢張り新しく制作いたしました。


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Lamborghini Miura interior Sr6

2016-03-07 18:09:49 | お知らせ
Lamborghini Miura interior Sr6

Miuraの内装復元記録の第6弾になります。

今回はセンターコンソール及びその他のパーツの復元になります。

Miuraのセンターコンソールは助手席に、アシストグリップが装着され 
本体とセンターパネル・アシストグリップ、そして小物入れの蓋の4個の構成で出来ています。

本体とセンターパネルを取り外した画像です。


手縫いのアシストグリップです。

小物入れの蓋ですね。



いつもの様に表皮を張り替えるために剥がし旧接着剤を除去致します。
綺麗になる色々なことが見えてきまして、センターパネルは経年変化により激しく痛んでいましたので、
板金作業を止めて新規製作になりました。

各パネルのインナーのウレタンを取りかえて張り込み作業を開始です。




張り替えた各パネルを再度組み立て、完成です。


次にフレッシュエアーが出てくる エアーダクトベゼルのメッキ部分の再生作業です。
長年の仕様で表面のリングメッキ部分がかなり傷んでいます。



材質はプラスチックですが、Miura時代は未だプラスチックメッキは出来ておりませんので、真空蒸着でリングを
形成しています。

同じ手法でメッキ部分を復元いたしました。


ひき続いてミウラの再生記録を連載いたしますので、楽しんで頂けましたら幸いです。

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