育毛の道案内人が綴る事実・現実
育毛を考えるなら、事実と現実を知りましょう。発毛・抜け毛で頭皮と心身を壊して毛を無くしている事実と現実があります。
 



ここ1カ月の間に気になったシャワーヘッドの広告やフリーペーパーの美容家(ヘアライターらしい)の記事があります。


こんな認識が普通なのか?と少々あきれると言うか、驚くと言うか、これじゃこれを信じてさらに薄毛の女性が増えるよな!って感じたのです。


皮脂は汚れではなく保護膜・保湿剤


まず、皮脂が何なのか?と言う認識です。このブログを長年読んで下さり、私の書籍や小冊子を読んで下さっている方なら分かりますよね。


皮脂とは人の体を守る保護膜であり、皮膚を乾燥させない保湿剤であることを。皮脂は汚れではなく、人が生きていくには必要な分泌物なのです。


この皮脂を取ることを長年習慣として行ってきているから、皮脂の分泌が増えてベタベタし、皮脂の分泌が増えるから皮膚常在菌の悪玉菌の影響で臭うようになってきているのです。


シャワーのバブルで毛穴内部の汚れが取れる?


先日新聞の広告で掲載されていたシャワーヘッドに以下のような図が掲載されて説明書きがされていました。クリックして下されば大きな画像で見ることができます。




  • 毛穴に詰まった大きな汚れを浮かせて取り除く

  • 毛穴の奥の汚れを落とす

  • 図解では毛穴内部に汚れが溜まっているようなイメージにしている


その紙面では2名のスタイリストの方が解説されていました。何と書いていたか?



  • どんなに良い養毛剤を使っていても、頭皮が汚れていては意味がない

  • 薄毛や白髪対策は、頭皮をきれいにすること、ケアの継続が大切

  • 毛穴の汚れの洗い残しが頭皮の臭いの原因

  • スタイング剤が髪に残っていると臭いの原因になる

  • このシャワーヘッドは頭皮や毛穴の汚れを無理なく落とせるから理想的


この広告を見て読んで、「え?1990年代の育毛サロンと同じことを言っているじゃないか!違うのは頭皮の臭いだけ。」と思ってしまいました。毛穴掃除や頭皮をきれいにするで多くの育毛サロンが衰退していったのに、歴史を知らないのでしょうかね?


美容家=ヘアライターは何を書いているか?


「頭皮を健やかに保って美髪へ」と記述されています。その健やかに保つための頭皮のケアとはどんな方法なのでしょうか?クリックしていただければ大きな画像で見ることができます。




  • シャンプーは頭皮を洗うもの

  • 皮脂などの汚れが溜まっていると健康的な髪が生えにくくなってしまう

  • キレイな毛穴をキープするために、大切なのがシャンプー。洗うべきは髪ではなく頭皮

  • お湯の温度は38度くらい


他には良いことも書いているので、いろんな書籍やネット上の情報で、良いと思われるものを寄せ集めているのでしょうね。いくら良いことを書いていても、上記のマイマス面があるとマイナスが大きくなります。


多くの人はプラスのことをすると良いと考えますが、実は人の体には治癒力が備わっているので、プラスを与えるよりもマイナスを無くす方が効果的です。人が頭で考えた良いことは、得てして体には負担になることの方が多いと言うことは思っておいて間違いありません。


シャンプーには、種類により「ヘア用=髪の毛を洗う為のもの」と「頭皮用=頭皮を洗う為のもの」があります。紙面ではシャンプーは全て頭皮を洗うためのものに読めてしまいますね。


お湯の温度も38度では、温度が低くくて頭皮の緊張が緩まないですね。


皮脂は汚れではない


シャワーヘッドの広告でもヘアライターさんの記事でも、皮脂を汚れとしたり毛穴の汚れが溜まっているような認識のようです。


こんな認識が間違っているのは、人の体の働きや皮脂の役割・皮膚常在菌の存在を無視してしまっているからです。


皮脂は体の中から外に向かって分泌されている


人の体は、中から外に向かって排せつする機能が働いています。汗は毛穴から外に向かって、体温調節する為に熱が外に向かって、毛穴からは体の保護膜・保湿剤として皮脂が内部から外に向かって、角質は体内から外に向かって剥がれて落ちていきます。こうして外部から体内に細菌やウイルスや異物が入り込まないようになっているのです。


毛穴からは外に向かって皮脂が分泌されているから、毛穴に汚れが溜まることは本来あり得ないのです。あるとすれば、カラー剤やシャンプー剤やトリートメント剤の付着力や浸透力で入り込んでいること。毛穴には排せつ能力がありますから、それを活かすケアを行うことで残留しているものを外に排せつすることができます(弊社の温浴のように)。それと今後入れないようにすることが大切。


皮脂は人の体が乾燥しない為の保湿剤としの役割と保護膜としの役割もあり、皮膚常在菌が生きていく為の役割もあるのです。人と皮膚常在菌は共生関係にあります。


皮膚常在菌は皮脂や汗を分解した分解物で皮膚上を弱酸性に保つ働きがあります。ウイルスや細菌の繁殖を防いでいるのです。通常の健康な皮膚上では表皮ブドウ球菌等の善玉菌が優勢で、皮膚上を弱酸性に保っています。


これら3つを壊してしまう行為が、頭皮をキレイにすること、皮脂を取ることなんですね。それ習慣的に行っていると皮膚常在菌のうちの悪玉菌の働きが優位になり、皮脂が過酸化脂質化して頭皮を痛め臭いの元になっているのです。


こう言ったことをシャワーヘッドの広告とスタイリストさん・ヘアライターの方が勧めているのです。人の体の働きや皮脂の役割・皮膚常在菌の働き等々を知らないのでしょうかね?


最近の広告や情報を見ていると、2000年の頃に戻ったように感じてしまいます。





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