昨日は5人もいた1敗力士が結びの1番までに2人に減ってしまいました。
結びの一番で白鵬は、豊真将のいなしに泳がされましたが、落ち着いて突き落とし全勝を守りました。
また今日は二所ノ関一門の会合が開かれ、高田川部屋の一門加入が承認されたようです。
かつては高砂一門だった高田川部屋。
先代高田川親方(元大関・前の山)が平成10年の理事選挙で、一門の候補者一本化に反対して立候補したことで破門されていました。
現高田川親方(元関脇・安芸乃島)はかつての二子山部屋(二所一門)の所属、古巣に戻った形になりました。
一門の移籍となると昭和42年、九重親方(元横綱・千代の山)が出羽一門から破門され、高砂一門へ所属になって以来かな?
当時の出羽海部屋は「分家許さず」の不文律があり、次代出羽海を狙っていた九重は、出羽海親方(元前頭・出羽ノ花=のち武蔵川理事長)の婿の横綱・佐田の山が後継に指名された事で出羽相続を断念、独立を決意します。
同年1月に独立を許されましたが、独立と連れて行く弟子の要求を全部飲む代わりに、一門としての交際を一切絶つと破門されました。
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(出羽海親方に破門を言い渡される、九重親方)
この時一緒に行動した弟子が大関・北の富士と幕内・禊鳥、十両・松前山など計10人。
出羽海部屋を出る時、北の富士はおかみさんに「おかみさん、お世話になりました」と挨拶。
「元気におやりなさいよ」と優しい声をかけられ、涙をこらえきれなかったそうです。
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(出羽海夫人に挨拶をする北の富士(奥)と松前山)
その次の3月場所で北の富士は、先場所まで同部屋で対戦のなかった横綱・佐田の山を倒し初優勝。
十両の松前山も優勝し、新生九重部屋に花を添えました。
以後の九重部屋の躍進はご存知の通りです。
色々なドラマがある、大相撲界。高田川部屋の活躍を期待したいですね。
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千田川親方だった時代に頂いた、現高田川親方の名刺。