日々是口実~引っ越し版~

Yahoo!ブログから引越してきました。更新の予定は。。。

元振分親方 「大相撲 型破り交友録」

2010-08-04 22:39:30 | 大相撲

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相撲の本、第2弾は元振分親方こと笹木淳二著の「大相撲 型破り交友録」です。


この振分親方、現役時代のしこ名は「朝嵐」。大阪府出身で高砂部屋の所属。幕内在位は1場所だったので相撲ファンでもあまり記憶にない方だと思う。


現に私も、親方一覧を見るたびに「なんでこんな人(失礼!)が親方として残っているんだろう?」と長年不思議に思っていた1人でした。


が、しかし、この本を読んでみると4代目高砂(元横綱・前田山)と5代目高砂(元横綱・朝潮)は特に信頼していて、直々に「(協会に)残れ」と言われた事が分かり長年の「謎」が解けました。


これが協会に残る理想の形ですね。ただ「成績」だけを照らし合わせ、基準に達しているから「残る」のとは雲泥の差があります。


「交友録」と題していますが、高砂部屋の部屋付き親方の仕事(タニマチ探しなど)や高見山、小錦、水戸泉の話や先代高砂(元小結・富士錦)や現高砂(元大関・朝潮)の事など、高砂部屋力士の話が中心になっています。


朝青龍が引退前に出版された本ですが、様々な事件への伏線となるような現高砂の言動や、境川理事長の交代劇から北の富士退職の真相。現高砂の理事選辞退の裏側などがよく分かりました。


文章の書き方もうまく、実に興味深い内容で一気に読んでしまいました。


近年では一番おもしろい内容です。是非、先に紹介した北の富士勝昭 「緊褌一番」と併せて読んでほしい本だと思います。



名古屋場所が終わりました

2010-07-26 23:50:34 | 大相撲
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昨25日、大相撲7月場所が無事に千秋楽を迎え、横綱・白鵬が15戦全勝優勝、3場所連続全勝優勝、連勝記録を47にのばして締めくくりました。

この歴史的な一番を中継で見られなかったのは残念ですが、この逆境の中よく牽引してくれました。

昨日の千秋楽のダイジェストで思った事、まずは鶴竜。これより三役で勝ち、矢を受けました。

いままで私が言ってきた矢の受け方(下から掬って、矢を回しながら体の横に持ってくる)をやっていました!久しぶりに見たような気がします、誰かが教えたのかな?

この受け方、調べてみると春日野理事長(元横綱・栃錦)が始めさせたものだと分かりました。以外と日が浅かったのですね。

しかし「見せる」事も重要な要素である大相撲、これはいい所作だと思います。

後はなんと言っても天皇賜杯が無かった事。場所中ずーっと考えていましたが、やっぱりどう考えてもおかしいと思う。

今回授与された「優勝旗」ほどの歴史(優勝旗は明治42年6月場所から、現在は4代目)は無いにしても、それでも大正14年4月29日の台覧相撲の際、当時摂政宮だった昭和天皇から「下賜」されたお金を元に制作されたもので、所有権は協会にあるのではないのかな。それを「辞退」というのは変じゃないかな。

ましてや近年では、幕内最高優勝者の栄誉を讃える「象徴」となっているこの賜杯。この場所の優勝者は、この価値さえ無いと言っているようなものだ。

力士達の目標とも言えるこの賜杯が無いとなるとやはり、場所は開催しなくてもよかったのではないかと思う様になってきた。

優勝者のしこ名を刻んだ名札が賜杯に張られるのかも分からない状態で、いよいよ協会は迷走を始めたような気がしてならない。

それこそ、この村山理事長代行が少しでも相撲を理解(愛好)していたなら、こういった「愚策」にも待ったをかけたのかもしれない。

今回だけは、横審の面々(一番の理解者の澤村田之助委員は除く)がまともに見えたような気がする。

あとは優勝額もないとか。これも国技館に掲額される伝統的なもの。優勝額は辞退しなくても良かったのではないかとも思う。というか毎日新聞社さん、是非作ってあげてくださいよ。

しかし、残念な事ばかりではなかった。新潟県が「新潟激励賞」として米10俵を贈った。

その泉田・新潟県知事によると「まじめに努力している人を応援したかった。」と言う。うーん、よく理解されていますね。

協会幹部やNHKには、このコシヒカリのヌカを煎じて飲ませてやりたいくらいだと思った千秋楽でした。

二羽の鵬 並び立つ

2010-07-23 23:57:13 | 大相撲
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本日は7月場所の13日目。横綱・白鵬は力強い左上手投げで大関・琴欧洲を下し45連勝。

昭和の大横綱・大鵬の記録に並び、連勝記録史上3位タイ。

あの世紀の大誤審から41年。白い鵬(おおとり)は、ついに大いなる鵬に並んだ。

白鵬の「鵬」の字、その元祖は言わずもがな大横綱「大鵬」。

大鵬がこの名を貰ったのが、昭和34年の十両昇進時。

師匠の二所ノ関(元大関・佐賀の花)は中国の古典を読むのが好きで、長い間温めていたしこ名だった。

この大鵬の出典は「荘子」から。荘子は中国古代の道家学派の思想の集大成。

その「荘子」の逍遥遊 の一節、

  ~北冥に魚あり、其の名を鯤(こん)と為す。鯤の大いなる、其の幾千里なるを知らず。化して鳥と成る。其の名を鵬と為す~

から採ったそうだ。

その大鵬の連勝が止まったのが昭和44年の3月場所2日目、対戸田戦。

戸田に押し込まれた大鵬は俵を伝いながら逃げ、叩いて右へ回った。このとき戸田の右足は蛇の目を払い、そのあと大鵬が土俵を割った。

行司は大鵬に軍配を上げたが審判より物言いがつき、結局行司差し違いで戸田の勝ちになった。

この判定に大鵬は「横綱がああいう物言いのつく相撲を取ったのが悪いのだから仕方がない」と言ったという。この話を聞いた時には、感動したものだ。

その大鵬を記録で越すと共に、横綱としての心構えも越えられるよう期待して、明日の取り組みに注目したいと思う。

写真は大鵬書の「不動心」。この心を白鵬も持てるのだろうか。

北の富士勝昭 「緊褌一番」

2010-07-21 23:25:13 | 大相撲
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最近電車ネタばかり続いていたので、久々の相撲ネタです。

中継のない今場所。場所中にも関わらず、相撲ネタを提供できないじれったさ・・・。

こんなにつらい場所は初めてですね。ダイジェストを見ても、なにか遠い国で行われている感じがして実感が湧きません。

こういう時は、相撲の本でも読んで気持ちを維持していきましょう!

ということで、今回ご紹介するのは、第52代横綱で現在はNHKの解説者としてもおなじみの、北の富士勝昭さんが書かれた「緊褌一番(きんこんいちばん)」。

先日、私の相撲の師匠ともいえる「おじゃさん」宅にお邪魔した際に貸していただきました。

この本、去年の暮れに出ていた本なのですが、買うのを忘れていました(笑)。

この北の富士さん、NHKの解説に出始めた頃は辛口でいいなぁと思っていたのですが、最近はなにか物足りない解説。

なので、この本にはそんなに期待していませんでしたが、読んでみるとその内容は正統派そのもの。

私がいつも思っている事、感じている事がほぼ当てはまっていました。あのやる気のなさそうな解説(失礼!)からは想像できない程、しっかりと角界の事を考えています。

相撲好きの人はもちろん、相撲の事を知らない人にも是非読んでいただきたい一冊。

大相撲界のいい所、変えてはいけない所、なぜ一連の問題(去年の末まで)で騒がれているのかがよく分かります。

私も改めて買いたいと思います。

この本で書いているような「熱さ」を解説でも期待します!

もっともっと相撲の良さを伝えていきましょうよ、北の富士さん!

7月場所が始まりました

2010-07-12 23:18:59 | 大相撲

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大相撲名古屋場所が始まりました。昨日は18時過ぎのダイジェスト「幕内の全取組」を視聴。


昨日の村山弘義理事長代行の協会挨拶は、心のこもった良い内容だったと思う。


北の湖や武蔵川の毎回同じような文章を式辞用紙を見ながら話す、「心の入っていないあいさつ文」よりは数段よかった。


相撲の取組もいつもよりも気迫と力が共にこもった、いい相撲が見られました。


この相撲を中継で見られたらなぁと思われた初日でした。



そして今日は協会のHPで映像配信をライブで視聴。


空席が目立ち、呼び出しはスポンサーが撤退したので味気のない浴衣姿、懸賞の少なさが目立ち寂しさは拭えない映像でしたが、場所の雰囲気は十分楽しめました。


気になったのが、大関戦に一日一本懸賞をかける酒造メーカーの「大関」。


栃ノ心ー日馬富士戦に懸賞をかけていました、大関は撤退していなかったのですね。


数々の名のある懸賞スポンサーが見合わせた今場所。こういう場所こそ懸賞をかけてくれるのが、本当のスポンサーだと思います。


そして千代の花の弓取式。


少しテンポは速いものの、お客さんは最後まで見ていたのが印象的でした。名古屋のお客さんは暖かいなぁ。


ちなみに、本場所取組の映像配信は場所中毎日、十両から幕内の全取組(15:00頃~18:00)を配信しています。


当然解説等はありませんが雰囲気は楽しめますので、ライブで見たい方やダイジェストでは物足りない方は是非お試しを~!


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