来週から大相撲1月場所が始まります、ということでお相撲ネタを。
私が相撲に魅せられた理由は、芸術性にあるといっても過言ではありません。
相撲の風景、力士や行司、呼出の装いがなんとも美しく感じてしまうのです。
筋骨隆々とした力士の阿吽の立ち合い、静から動への一瞬は、フランスの詩人ジャン・コクトーも「バランスの奇跡」と評しています。
また、相撲を題材にした文芸、詩文、浮世絵、落語、浄瑠璃、芝居、彫刻など、芸術面とも深い関わりがあるのは他に類をみないのではないでしょうか。
その中で、わたしがもっとも興味があるのが相撲絵。当時の力士の様子を、窺い知ることができて面白いのです。今回はその楽しみ方を一つ。
写真は西の方支度部屋ノ図。作者は美人画と役者絵で有名な三代豊国、歌川国貞の筆。
この図はその名の通り、支度部屋の景を描いたものです。
左側では九代横綱、秀の山雷五郎が横綱土俵入りの準備、後ろで付け人が綱を締めています。
秀の山の化粧回しには、「違い菱」の紋。これはお抱え大名であった盛岡藩南部候の略紋。太刀持ちの天津風、露払いの橘(のちの三ツ鱗)も盛岡藩のお抱えです。
化粧回しの色が違うのは、紫は横綱免許の象徴で、天津風、橘は朱色ですね。
現在は大関以上しか使えない色で、行司でも立行司・木村庄之助しか軍配に紫房は使えません。
友綱がキセルで一服、猪王山が体育座りをしているのも面白いですね。
右方では、階ヶ嶽と雲早嶽が締込をまいて取組の準備をしています。
これが描かれた時期は、秀の山の横綱免許は弘化2年11月(史実では弘化4年)、天津風が弘化3年3月に入幕、橘は弘化4年2月に引退しており、少々疑問な部分もありますが、これに該当する場所は弘化3年11月場所ではないかと推測できます。
このように一つの絵から色々と読み解く。これも相撲絵の面白さではないかとおもいます。
うーん、今回もちょっと堅かったかな?
「瞬間の美学」も言い得て妙ですね。私も使わさせていただきます(笑)
そういえば前回の水をつける件ですが、映像を確認してみたところ
、付け人頭の輝面龍が大体つけていました。
本来は前述したとおり、勝った付け人がつけると記憶していたのですが、これが間違っていなければ、こういう細かいところも是非守っていって欲しいですね。
私としては、相撲道と考えたいんです。柔道、剣道、弓道など、~道のつくものも一緒ですよね。
負けた相手を考えると、感情を表すのは失礼だという考えです。相手を敬う心がないということに繋がると思うんです。
なので、内館さんが言っていることに一理あると思います。
様々な意見があると思いますが、以上が私の考えでした。
この話は、お酒なしで話しましょう。あとで資料もっていきます(笑)