思えば、町の映画館で見たのではなく、テレビの「世界名画劇場」で見たのかも・・・・。放送期間1976年8月2日~2003年3月3日までの27年間。毎月一回、日曜日に世界の名作映画を放送していた番組で、その放送作品リストで調べてみると、1989年10月29日「ブーベの恋人」とあります。実際には、監督:ルイジ・コメンチーニ 音楽:カルロ・ルスティケッリ 出演者 クラウディア・カルディナーレ ジョージ・チャキリスで。日本では、1964年秋公開とあります。
イタリア中部トスカーナ州の小さな村で暮らす女性マーラ。父親と兄は反ファシスト派の活動家で、戦争中に兄は逮捕されて銃殺された。兄の同士だったブーベと恋に落ち、マーラは婚約する。突発的に人を殺してしまったブーベは、裁判の結果、懲役14年となり、マーラは2週間ごとに面会に訪れ、あと7年待てば、ブーベと暮らすことが出来るというところで、映画は終わっています。
1989年といえば、自分は30代半ばというところで、独身の自分は、「世界名画劇場」をときどき見ていたのです・・・・。クラウディア・カルディナーレはそのブーベの恋人撮影の時は、25歳の美貌と純粋さに輝いていたのですね。自分は、映画のような恋には無縁でしたが、この歳になって、改めて、モノクロの「ブーベの恋人」を棚の片隅のビデオテープのなかから探し出し、見たのでした。この歳になって言えることは、映画のなかの話ですが、マーラは、7年後に36歳となり、刑期を終えたブーベとようやく新たな人生が始まるのではと・・・・。14年間も待っているマーラの思いの強さには驚きです。
人生、オギャーとこの世に生まれ、いつしか20代30代となり、縁があれば結婚し家庭を持ち・・・・・。振り返って、自分もいつの間にか、人生後半になっています。青春時代に戻りたいとは思いませんが、ときには、想い出として・・・・・。