忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

手鎖をされたジャーナリズム宣言

2012年11月30日 | 過去記事



頭が左に巻いたくるくるぱーは「戦前の日本は言論統制されていた」とか言う。新聞も雑誌も「日本を美化」したものばかりで、それで軍国主義に突き進んだのだ、とかやったらブーメラン現象で朝日新聞に突き刺さるわけだが、例えば江戸時代、言論統制かどうかはともかく、出版物は届け出制だった。幕府が与り知らぬ出版物を出せば、内容云々はともかく「御縄」になった。

罰は「手鎖」。手錠をつけて自宅謹慎させられる。いわば「ションベン刑」だった。ちなみにこの手錠、実は自分で外せる。罪の重さによって30日とか50日とか「手鎖」のまま過ごすだけだが、手錠には封印が施してあり、これを同心が5日ごとに確認に来る。もし破っていれば叱られて罪が重くなる。だから罪人は不便を我慢して刑が終わるのを待った。なんか、とても呑気だ。

明治時代になれば新聞紙法、出版法ができる。さあ、恐怖の言論統制の始まりです、ということだが、この中身は「共産主義の宣伝はダメ」「無政府主義もダメ」とか。御皇室への侮蔑、批判は止めましょうと、日本の植民地への独立運動扇動、妊娠中絶の方法の紹介、それから軍事基地の写真や詳細な記事はダメ、というモノだった。あんまり問題ない。

そして戦後、日本国憲法なる政治的文書が出現すると、そこには「言論の自由を認める」とあったが、それを書いたGHQの検閲は凄まじかった。要するにウソだった。このウソはまだ、ちょっとだけ、歪な形で日本に残っている。

このウソがホントだった証拠がある。「マッカーサーの検閲三十項目」 だ。これはGHQが「削除または掲載発行禁止の対象となるもの」として公表させた。ざっと並べてみる。


1.SCAP-連合国最高司令官(司令部)に対する批判
2.極東軍事裁判(東京裁判)に対する批判
3.SCAPが憲法を起草したことについての言及と批判
4.検閲制度への言及と批判
5.合衆国に対する批判
6.ロシアに対する批判
7.英国に対する批判
8.朝鮮人に対する批判
9.中国に対する批判
10.他の連合国に対する批判
11.連合国一般に対する批判
12.満州における日本人への取り扱いについての批判
13.連合国の戦前の政策に対する批判
14.第三次世界大戦への言及
15.ソ連対西側諸国の「冷戦」に関する言及
16.戦争擁護の宣伝
17.神国日本の宣伝
18.軍国主義の宣伝
19.ナショナリズムの宣伝
20.大東亜共栄圏の宣伝
21.その他のあらゆる宣伝
22.戦争犯罪人の正当化および擁護
23.占領軍兵士と日本女性との交際を扱うストーリー
24.闇市の状況への言及
25.占領軍軍隊への言及
26.飢餓を誇張した記事
27.暴力と不穏の行動を扇動する記事
28.明白な虚偽の報道
29.SCAPまたは地方軍政部に対する不適切な言及
30.解禁されていない報道の公表



つまり、日本の悪口しか残らない。あとは馬鹿みたいに「平和憲法バンザイ」とか「マ元帥、ありがとう」とか。だから鳩山一郎が言った「原子爆弾は国際法違反の戦争犯罪である」を載せた朝日新聞は48時間の発行停止処分になった。朝日新聞はこの日から新聞を辞めて、マ元帥の言う通り、時の日本政権だけを攻撃していればよろしいとなった。

御蔭で米兵が日本でなにをしようがお咎めなし。占領期間中に殺された日本人2500人、強姦事件十数万件(調達庁)はなかったことになった。新聞は犯人を全部「大きな男」と書いた。ジョン・ダワ―は「占領時代、米軍の犯罪が一件もなかったのは、マッカーサーのカリスマ性と米兵のモラルの高さによる」と朝日新聞に馬鹿を書いた(2005年)。

でも朝日新聞は言うだろう。だからいま、沖縄や横須賀の米兵が犯す破廉恥事件は取り上げているぞと。もうマ元帥なんか怖くない。これがジャーナリズム宣言だと威張るだろう。しかしながら朝日新聞はいま、支那共産党が怖い。GHQが北京になっただけだ。

忘れもしない平成19年12月22日。JRお茶ノ水駅での殺人未遂事件。支那共産党幹部の息子でコンサルティング会社の役員だった支那人、李志(41・当時)と同会社の社員、金権(31・当時)が支那人らしく、電車の中で酔っ払って大声で騒いでいたら、乗り合わせた警視庁通信指令本部の男性警部補(49・当時)に注意された。支那人ふたりは激高。日本人ごときが何様のつもりだと、お茶ノ水駅に男性警部補を引きずり降ろす。3人はホームで口論になるがそのとき、総武線の上り普通電車が進入してきた。男性警部補はそこに突き落とされた。走ってきた電車に人間をぶつける、これは殺意がどうのと問われるレベルだろうか。ビルから突き落とすのと大差ない。「死ぬとは思わなかった」が通じぬ行動だ。

男性警部補は奇跡的に命を取り留める。しかし、頭蓋骨は陥没骨折、腰骨は粉砕骨折、右足は切断して意識不明の重体。いわゆる「植物人間」になった。この残虐支那人の事件はあの変態新聞、毎日ですら「殺人未遂:警官ホームに突き落とされ重体 JR御茶ノ水駅」と見出しをつけたが、事件の一報、朝日新聞は「人身事故」だった。<御茶ノ水駅で人身事故 中央・総武線が一時運転見合わせ>(2007年12月23日)。

記事は<22日午後11時21分ごろ、東京都千代田区のJR御茶ノ水駅で人身事故があり、JR中央・総武線各駅停車は、御茶ノ水―千葉駅間の上下線で一時運転を見合わせた。23日午前0時28分ごろに運転を再開したが、遅れが出ている>とか、どうでもよろしいことをつらつら書いた。もちろん、この時点で他紙は「突き落とした」とか「中国人」とか「右足切断」も報じている。

しかし、朝日新聞も限界だと思ったのか、ようやく「突き落した」と報じた。それでも見出しは「ホームから突き落とされ、警察官重傷 容疑の2人逮捕」だった。太い文字で「中国人」は書けなかった。また、切断した右足については、なんと「右ふとももに重傷」だった。これを書いた朝日記者は薄笑いを浮かべていたのではなかろうか。まさに「コトバノチカラ」である。



この新聞は日本人の子供が学校給食で飲む脱脂粉乳に「マッカーサー様、ありがとうございます」と言わされ、コメではなくパンを喰えと強要されているとき<池の鯉や金魚に残飯ばかりやっていると、ぶよぶよの生き腐れみたいになる。パンクズを与えていれば元気だ。米の偏食が体に悪い事の見本である>(1959年7月28日・天声人語)と書いた。どこまで尻尾を振るのか。

ただでさえ臭いスキムミルクはパナマ運河を渡るとき、高温多湿でまた臭くなる。どうにも飲めた代物ではあるまいが、日本人の子供は教師や親から「栄養があるから」と強要されて無理矢理、鼻を摘まんで飲んだとオカンからも聞かされた。本当にジャーナリズム宣言ならば、その当時に「アメリカの余剰分、家畜の餌を日本人の子供に」とか見出しをつけてやるべきだ。「日本の学校給食、将来のアメリカ農産物を支える」とか、マクガバン上院議員の発言を取り上げて批判するとか、なんかあったはずだ。

それもしないでいま、朝日新聞は支那朝鮮からの「本当に危険な食品」には触れない。寄生虫キムチもそうだった。毒餃子もそうだった。「気持ち悪い」では済まぬ実被害が懸念されたし、実際に被害も出た。2008年、毒餃子のときの朝日新聞は<食の安全に国境はない>(2008年2月1日・社説)だった。「日中は協力して原因を突きとめよ」だった。同時に朝日新聞社の週刊誌「AERA」で「中国の『毒』は日本から」という特集記事をやって、それはそのまま人民日報に使われた。<(アエラの記事は)日本は中国の食品安全問題に対して、逃れようのない責任を負うと指摘>とあった。業者も農薬も日本から来た、だから日本の責任だという理屈だが、それを日本の週刊誌が書いていると。

朝日新聞はいま、北京に褒めてもらえるその代わり、米兵が酒に酔って漫画喫茶を歩いたとか、中学生じゃあるまいし「外出禁止を守らない」とか大騒ぎする。「咳止め薬」や「インスタント食品」で死人が出ている国の食品は「水際で食い止めよ」なのに、誰も腹も壊さなかった「米国産牛肉」のときは「輸入停止しろ」と紙面で怒っていた。

安倍政権誕生の暁には、朝日新聞やらのジャーナリズムを放棄したプロパガンダ機関紙は、江戸時代に遡って「届け出制」にすればどうか。それでぜんぶ不許可にする。無断で出したら「お縄」にすればいい。「手鎖」してもキーボードは打てるだろう。




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