忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

原子力「軍事転用考えず」=藤村官房長官(時事通信)>2012.6.21

2012年06月21日 | 過去記事

    




原子力「軍事転用考えず」=藤村官房長官(時事通信) - goo ニュース


< 藤村修官房長官は21日午前の記者会見で、20日成立した原子力規制委員会設置法の目的に「わが国の安全保障に資する」との文言が盛り込まれたことについて、「政府として軍事転用などという考えは一切持っていない」と述べ、将来の核武装に道を開くものではないと強調した。

 規制委設置に伴って改正された原子力基本法にも同じ文言が追加された。これらに関し、藤村長官は「わが国の原子力の平和利用の原則、非核三原則の堅持はいささかも揺らぐものではない」と述べた>







少々古い話だが、柳田元法務大臣が「法務大臣は2つのフレーズでやっていける」と放言して辞めさせられた。その必殺のフレーズとは「個別事案については発言を差し控える」と「法と証拠に基づき適切にやっております」だった。これは国会内で日本の国会議員相手にやるとクビを切られるが、実のところ、ほとんどそのまま「外交メッセージ」としてなら使える場合がある。

「日本は核武装するつもりなのか?→国内法に基づき適切に考えて参りたいと思う」とか「非核三原則は堅持するのか?→個別事案については発言を差し控える」と使うと相手は不気味に感じて日本を虐めなくなる。イスラエルは現実にそうしている。

コレを日本は「誠実」に「作りません」「持ちません」「持ち込ませません」と答えてしまう。どころか「議論すらしません」「考えもしません」と勝手に足す。故・中川昭一氏は「非核5原則」と呼んで嘆いていたが、あるとき、政調会長だった同氏が「日本も核の議論くらいはすべき」と発言したら、ライス国防長官(当時)がびっくりして飛んできた。彼らは核兵器の怖さは知らないが、日本人の怖さは誰より知っている。あの特攻精神に最先端技術、それに核弾頭を積んだとすれば・・・と考えるだけで神に祈りたくなる。




さて、話はぶっ飛ぶほど変わるが、将棋には「封じ手」というものがある。日をまたいで対局が続く場合に用いられる。簡単に書くが、要するに「次の一手」を封印しておくことで、時間制限を気にせず次の手を考えることができる、という不公正を抑止する。次の日、対局が再開されると、封じた側は「その手」を打つと決まっている。当然、対戦者もそこから持ち時間を消費して考える。

余談になるが、ドラマ「古畑任三郎」で犯人が「封じ手」に次の手を書かずに封印する、というトリックを使う場面があった。熟考した後ほど、カーボン紙を使って「封筒の上から書き込む」というズルをするわけだが、犯人役の坂東八十助はそれに棋譜符号を書いた。もちろん、これは「とあるきっかけ」から古畑任三郎に見破られるわけだが、しかし残念、脚本を書いた三谷幸喜氏も認める通り、これは完全にトリックとしては破綻している。先ず、使用するのは必ず「赤ペン」である。それから同じく赤ペンで動かす駒を丸で囲み、そこから矢印を引っ張って、打つべきマスを丸で囲む。三谷氏はコレを知らなかった。

国際外交を将棋盤の上に置くと、日本の外交はヘボ将棋以下だとわかる。封じ手は相手に見せてから封印するし、相手の「待った」を何度も許す。相手がルール無用の「あり得ない駒の動き」で攻めてきても苦笑いでお茶を濁す。当然、勝負にならないから連続して負けが続く。そのツケは日本国民が支払う。消費増税の真因になる。

日本からの「王手」はない、と相手国側は知っている。「振り飛車」や「居飛車」でガンガン攻めても大丈夫、日本は「穴熊戦法」で守るしかない。それでも守り過ぎて局面が面白くなければ、アメリカなんかは将棋盤をひっくり返して怒る。対局自体を止めるぞ、と脅してくる。ロシアはタイムキーパーを買収したり、立会人をすり替えたりもする。支那朝鮮人は駒を盗ったり、ニセモノの駒を使ったりとズルばかり。いずれにしても、まともに将棋ができる環境にない。「不正があった。なんとかしてくれ」と将棋連盟に訴えようにも、それらの国は連盟の理事だったりする。そもそもが話にならないのだ。

それに日本の棋士も悪い。人材不足の民主党、素人丸出しの下手糞は仕方がないが、ときどき「妙な手」を打つことがある。言うべきところで言わなかったり、言わなくて良いところで言ったり、言わなくて良いことを言ったりする。これらは悪い意味で「妙手」だ。

先ほどの「古畑任三郎」の犯人は、せっかくトリックで有利な局面を迎えながらも「飛車」が「成らなかった」ことで戦局が変わり、結局のところ投了してしまう。「飛車」の裏には被害者の血痕があったからだ。飛車を裏返すと昨日、自分が殺した協会理事の血が見えてしまう、と気付いた犯人は「飛車」を裏返さなかったから、将棋ファンの古畑の部下に怪しまれることからバレてしまう。

<政府として軍事転用などという考えは一切持っていない>

官房長官が「飛車は成らない」と宣言する。使い古された「妙手」ではあるが、そろそろ日本にミサイルの照準を合わせている敵性国家も怪しまず、コレは単なる平和馬鹿なんじゃないかと気付き始めていないか。それでなくとも民主党政権になって「学べば学ぶほど飛車も角も必要だと思った」とか「将棋の駒の中では王が最高なんですね」という最高指揮官が続き、岡目八目、周囲で見守る人々を驚かせた。

戦法どころか「駒の種類も知らない」のが棋士として座る。駒を動かす前から「負けました」と投了するまであと少しだ。




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