余録

新天地

一本杉庵・・・30mの杉を背にした遍路姿の大師(17)5/18(水)

2005年10月06日 17時40分59秒 | お遍路さん
流水庵で足の豆が気になって、
靴を脱いで休んでいた若者二人と同じように
私も足の状態を見てみたかったが、座る場所も無く足豆を確認しないで通り過ぎた。
急坂の舗装道に出て遍路小屋を過ぎ坂は下っていた。
下り坂から遍路道は林道に入った。
林道は大型自動車が一台通行可能な砂利道、展望は広がりを見せ山々の懐も見える。
遠くまで視界が広がりを見せた。
大師の歩いた足跡を実感しながら一人旅を続ける。
林道の砂利道は緩やかな傾斜は上りになっている。
歩き易いところを踏みしめながらの一歩一歩だ。
初夏の花が咲いているが視線はいつも足元に注意が注がれる。
マムシにはまだ季節は早いかもしれないが用心だけは怠らない。

林道から分かれ道が見えた。





狭い山道の遍路道は人一人歩ける道に分け入った。
谷川までの下り坂・・すると今度は急な上りに直面する。
背中のハイキングザックがグッーと体全身に
重みが圧し掛かってきて後ずさりする。

下りに足を踏み出す時、爪先にズキン・・痛みが発する。
靴を脱いで足の状態も確かめたかったがゆっくり歩く事でその場を治めていた。

せっかく上ってきては又下り・・・どうして上って来たのに又下らなけりゃいけないんだ
こんな繰り返しでやけっぱちな気持ちになってくるが、
歩かないと先が見えてこないし、ただもう何も考えず歩く事が試練と言い聞かせる。

急な上り坂にさしかかり山道を一歩一歩力を振り絞り、
気持ちを歩く事に切り替えて上っていったら正面に石段が見えた。
杉の大木の間から大きな弘法大師像が私のいる方に向いて立って姿を見ることが出来た。

網代笠をかぶり、右手に錫杖 左手に鉄鉢を持った遍路姿の弘法大師像。
思わず合掌し一本杉庵を確認した。





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