月刊美術編集部ブログ

アートにどっぷりとひたる毎日

第26回内外物故作家展、開催中です

2010年02月25日 | 月美・自転車部員S
銀座の洋協ホールで内外物故作家展が開催中(2月24日~27日)です。

日本洋画商協同組合の画廊から出品される、2~300点の近代絵画がズラリ。
それを入札制オークションで思わぬ値段で落札できることもあるので、ツウにはおなじみ。

なにしろ26回目ですしね。開札は27日の1時です。

今回は四半世紀を超えて気合を入れなおす意図もあるのか、作品も展示も力入ってます。

とくに、児島善三郎のアトリエを一部再現したこの一角に注目!



昨年新発見された長谷川利行の大作『水泳場』を中心に、見応え満点の作品揃い。
入札するしないに関わらず一見の価値ありです。ぜひ会場へ!

ちなみに会期に先立ち、23日に現代美術作家のO JUNさんの講演会があったのですが、
やはりこのコーナーには「画面にミッチリと漲る筆の力がスゴイ!!」と興奮気味でした。

そして、壁を埋め尽くす作品を前に「心地よいですねぇ」とスマイルしながら……



「作品には画家が世界を感じとった皮膚感覚と、
 それを絵具で具現化しようと格闘した強烈なリアリティが宿っています。

 それがガーンと、弾丸のように自分の心にめり込んで、気づけば消えない傷になっている。
 近代美術の作品からも、いつの間にかそういう弾丸を、相当な数喰らっています。
 
 それはもちろん、いろいろなかたちで作品に影響するわけです。
 そうやって、創り手の中での美術史が紡がれていくような感じがします」



そんな制作者としての実感にあふれたお話しを。

日本では近代美術は近代美術、現代美術は現代美術、日本画は日本画、洋画は洋画、
なんでもジャンル分けされてそれぞれの間には深い溝ができてしまいがちですが、
ほんとうは豊かに繋がっているんだよなぁ、という思いを新たにした約一時間でした。



PARADA--吉祥寺に行ったら、ここで一息

2010年02月20日 | 月美・自転車部員S
ひさしぶりに穏やかな週末。吉祥寺までサイクリングしました。
2月4日づけのMWの記事にあった斎藤真一展、会期終了間際に滑り込みで鑑賞です。

コンパクトな展示でしたが、逆に作風の変遷がダイレクトにわかって見やすかったです。
「赫」の存在感が印象的でしたね。あと、個人的には初期作が好きだな、やっぱり。

さて、会場を出てちょっと一服しに、とある喫茶店へ。成蹊大学前のPARADAです。



ここは、版画家の中林忠良先生のご子息・隆さん、ご令嬢・亜実さんのお店。



内装のほとんどはDIYでされたそうです。素晴らしい出来栄え。
もともとお好み焼き屋さんだった(!)というのが信じられません。
なんとも渋くて落ち着いて、とても寛げる空間で、思わず長居してしまいます。



カウンター奥の棚は中林先生のお手製だそうです。
インスタレーションと考えたら、いくらくらいに換算されるんでしょう(笑)
他にも、さりげなーく小林健二内林武史、山本麻友香などの作品が各所に。

PARADAの最大の特徴の一つは、奥のギャラリースペース。
ギャラリー椿の元スタッフだった亜実さんの人脈で、展覧会などが随時開催されます。

ここがまたKOOLでカッコいい!
パーティーや会食などに利用すれば、きっと忘れがたい思い出となるはずです。

あんまりイイ感じなので、ムリ言って愛車を持ち込み記念写真をば(大迷惑)。



ちなみに左のギターは、恒松正敏さんがここでライヴをした際の記念の品です。

今回はコーヒー一杯で超楽しんでしまいましたが、今度はランチを食べたいな。
みなさんも、吉祥寺に御用の際は、ちょっと足を伸ばしてお立ちよりください。

Cafe & Galeria PARADA
東京都武蔵野市吉祥寺本町4-25-7 TEL 0422-27-6680
定休日:月曜日・第1日曜日 (展覧会により変更あり)

画廊で寄席

2010年02月06日 | 月美・自転車部員S
銀座の南端、新橋駅のほど近くのアートギャラリー閑々居

ここは展示空間のほとんどがお茶室で、
お茶を点てていただきながら作品鑑賞もできる個性派画廊です。

今夜はそこで、なんと寄席が開かれました。

真打は二代目林家木久蔵師匠! 
笑点でおなじみ、初代木久蔵(現・木久扇)師匠のご子息。

高座と客席が1メートルと離れない空間に
「こんなに近いと正直やりづらいですが」と苦笑いされつつも
「六尺棒」と「時そば」、二題も演じていただく大サービス。
(ちなみに「時そば」のまくらは当然、木久蔵ラーメンw)

前座での林家扇さん(女性噺家さんです!)の「元犬」も含め、
笑い続けてあっという間の約2時間でした。

それにしても、なぜここで落語界のプリンスが寄席を?

実は、同画廊ではミーノ武田さんという方の苔アートを扱っているのですが
(熱帯魚の水槽システムを応用した苔の箱庭を飾る、前代未聞の作品です)
熱帯魚マニアとしても知られる師匠、これが大好きなんだそうです。

この苔アート、壁面緑化や空間の空気清浄にも役立つエコな一面もありまして。
これを事業として推進すべく設立された会社の社長と師匠が熱帯魚つながり。
そこから、扱い画廊の閑々居ともご縁ができたのだそうです。

アートっていうのは本当に、人と人との縁をつなげるものですね。
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パーティーに鼻メガネは必須ですが

2010年01月24日 | 月美・自転車部員S
これ、なんだかわかりますか?

なにかの変身グッズ? 。。。うん、惜しい! もうひといき。
年末年始の宴会ネタの残骸? 。。。いやいやいやいや(汗 
たしかにこのブログにはそれ的なネタは多いですが(苦笑

たしかに変身グッズなんですが。。。世界レベルのものでありますよ。

ヒント。これが置かれているのは超有名な現代美術作家のアトリエです。
といえば、もうわかっちゃいましたかね。

正解は、森村泰昌さんが作品制作される際の変身グッズ。
最新シリーズ「なにものかへのレイクエム」にて使用されたものです。

20世紀の代表的イメージになりきる「なにものかへのレイクエム」。
2006年から続くその制作の総集編となる展覧会が、3月11日:東京都写真美術館から始まります。

それを目前に控えたご多忙中にお邪魔して、「本江邦夫の 今日は、ホンネで」にご登場いただきました。
さてさて、どんな対談になりましたか。。。3月号を待て!!

ちなみにアトリエがあるのは大阪・鶴橋。
せっかくここまで来たのだから、と本江先生と二人で国立国際美術館へ。
「絵画の庭 ゼロ年代日本の地平から」を鑑賞しました。

これがまた、とても良い!

とにかく作品本位。こむつかしい理論づけなどナシ。
企画者が、若手作家の創出するイメージに正面から向き合い、
彼らの力を信じてつくり上げた展覧会であることがよくわかります。

その成果のたまものでしょう、若い人を中心に展示室はおおにぎわい。
真摯に、良いものをつくりあげれば、きちんと評価してもらえる。
その現場を目の当たりにすると、なんだか勇気付けられます。

少しでも良い本を作りつづけることができるように。。。頑張らないと。


What do you think this is?
Something for transformation?
Something for the party?

Aha. It is a kind of goods for transform. But the transformation is for much more global level.

Hint! This is put on the studio of world famous contemporary artist.
You got it?

The answer is a Mr.YASUMASA MORIMURA's transformation goods.
It is used for his newest series "Requiem for Someone".

He will appear to the next march issue of our magazine, to "Kunio Motoe's Dialogue".

Please check it.







芳賀一洋さんと大人のお散歩車と編集長と

2009年12月27日 | 月美・自転車部員S
芳賀一洋さんが納車されたばかりの自転車と一緒にご来社。
購入店(velo style ticket)が編集部から徒歩3分ほどの場所なので。

団塊仲間の編集長と記念撮影です、パチリ☆

ちなみに自転車は、京都のEBSというブランドのフレームを使っています。
大人の贅沢お散歩車。シンプルで渋くて、良いもの感がじんわり漂って。
違いのわかるオヤジならではの、粋なチョイスですね。

芳賀さんは、最近編集部内で人気の造形作家さんです。
過ぎし日のイメージを、超絶モデリング技術を駆使して再現。
どこか懐かしく寂しげな、立体絵画とでもいうべき作品を制作されます。

6月号特集「この春感動を呼んだ名品・優品・傑作選」で紹介させていただき、
12月号特集「あの日に帰りたい」にて作品を扉に使わせていただきました。

芳賀さんご自身のHPはこちら。1/15トキワ荘とか伊東屋とか、ビックリしますよ!

せんとくん

2009年12月22日 | 月美・自転車部員S
日本橋三越のお向かいに、奈良県のアンテナショップ「奈良まほろば館」がある
のをご存知ですか?

ちょっとした打ち合わせがあり同店に赴いたところ、なんとあの、美術界いちの
セレブリティ・せんとくんが!

お客さん一同、生せんとくんに大喜び。即、写メの大撮影会に。
思わず「まいっちんぐ」のせんとくん。

考えてみれば、セミヌードだもんね。

でも、握手攻め&ツーショットお願い攻めにいやな顔ひとつせず
にこやかな笑みを絶やさず(ツッコミ無用)応えるところは、さすがの貫禄。
ちなみに、せんとくんの手はとても柔らかくて、あたたかかったです。

25、27、28日も1時、2時、3時、4時に登場するそうですよ。

*奈良まほろば館*
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1丁目6番2号 日本橋室町162ビル
1F・2F
TEL.03-3516-3931 FAX.03-3516-3932
【開館時間】10:30~19:00  【休館日】12月31日~1月3日