京橋の
アートスペース羅針盤に行きましたら、
若い女性作家だけを集めたグルーブ展をやってました。いずれも80年代前半生まれ、つまり27~30歳というこれから画壇に出て行こうとするフレッシュな日本画の画家さんたちです。
小さな画面ながらゆったりした時間の流れを感じさせる
新倉佳奈子さん(1981年神奈川県生まれ。女子美術大学大学院修了)の作品がもっとも日本画的だったかな。
芹澤マルガリータさん(1982年モスクワ生まれ。京都造形芸術大学大学院修了)の建物をモチーフにした風景は、ちょっと構図に凝りすぎの感じもしなくもないけど、日本画の技法で新しい世界を表現したいという果敢さを感じました。
安倍千尋さん(1981年大阪府出身。沖縄県立芸術大学卒業。多摩美術大学大学院修了)は、空を一面に描いた「薄暮」のシリーズを発表。一見、奇をてらった風ですが、しかしじっと見ていると確かに空を見上げたときの、身体が空に吸い込まれるような感覚を引き起こす、爽やかな作品です。
ほかには円窓に金魚を描いた
小杉亜希子さん(1981年愛知県生まれ。名古屋造形芸術大学大学院修了)。家を俯瞰で描いた
青鹿未奈さん(1982年埼玉生まれ。武蔵野美術大学大学院修了)。抽象っぽいというか、アクションペインティングっぽい
小松ゆかさん(1983年神奈川県生まれ。多摩美術大学大学院修了)があります。是非ご覧ください。
そのあと銀座のシンワアートミュージアムに行きました。
今日から
中国陶磁アジア展(日本展)という展覧会が始まってまして、そのレセプションにお邪魔しました。
以前からこの会場では「アート・ナウ・イン・チャイナ」というイベントで中国、特に上海で活躍する現代画家たちを集めた作品展を開催していました。今回もその縁なのか、
上海芸術博覧会ほか数社が主催しての中国陶磁器の展覧会です。上海芸術博覧会とはつまり、上海にいくつかあるアートフェアのうちの秋に開催するフェアのこと。
上海万博を目前に控えて、その前哨戦の意味で、中国の美術品のなかでも伝統がありながら海外への持ち出しが難しい陶磁器作品をアジア諸国のみなさんに見てもらおうというのが趣旨のようです。
景徳鎮、竜泉、釣窯という中国の三大陶磁器生産地の、人間国宝を含む作家たちの150点ほどが会場に陳列されていました。
作品の選定に関しては、中国政府の文化部が監修したらしいので、国家的なプロジェクトでして、韓国、シンガポール、台湾などにも巡回するそうです。
個々の作品に値段が付いていたので、当然販売しているものだと思ったら、実は売らないそうです。展示して最後はそのまま本国へ返すとのこと。
欲しい人には残念かもしれません。
こちらも是非ご覧下さい。
羅針盤セレクションVOL.3~1980年代の女性作家6人展
京橋・アートスペース羅針盤
2月22日(月)~2月27日(土)
中国陶磁アジア展(日本展)
銀座・
シンワアートミュージアム
2月23日(火)~28日(日)
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