月刊美術編集部ブログ

アートにどっぷりとひたる毎日

横浜のギャルリーパリ前のCM

2010年02月27日 | 管理人兼水泳部員N
昨日テレビを見ていたら、萬田久子が見覚えのある風景のなかを歩いている映像に出くわした。それが横浜のギャルリーパリの前の通り。日本大通りという歴史ある有名な場所ですが、私にとっては何よりギャルリーパリが面しているちょっと外国のような空気を感じさせる通りという認識なのです。(ちなみにZAIMの海側になりますね。)

そこでさっそくギャラリーの森田さんに尋ねたら、ビンゴ、大当たりでした。携帯電話で写真を一枚撮ってみたのでアップしときます。

CMの方はと言うと、最後までそれが何のCMかよく分からなかったのですが、結局フォンテーヌという女性用アデランスの新しいブランドのようです。青山の骨董通りにお店があります。でもなんでフランス語なんでしょうね?

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「東京 アート アンティーク」と「アートフェア東京」

2010年02月26日 | 管理人兼水泳部員N
正式には「東京 アート アンティーク~日本橋・京橋美術骨董まつり」。毎年、京橋と日本橋という隣接する地域の画廊が時期を同じくして展覧会を開催して、画廊めぐりをしてもらおうという試みです。この地域には古美術屋さんが多いので、単に「骨董まつり」と言われたりしていました。(厳密には骨董ではなく、古い美術品という意味で古美術の方が正しいと思いますが)。今年は力が入ってまして、名称もリニューアルし、ツアーガイドなどさまざまなイベントも企画しています。で、さきほどその事務局に伺ってきました。これまで以上、というかこれまでにない力の入れようで、紹介する方も頑張らねば、と思いました。

その事務局というのが、「アートフェア東京」と同じ事務所。
というわけで、写真はアートフェア東京の顔、広報担当の小出さんです。いよいよ開催まで一ヶ月を切って、お忙しいところを無理やり写真撮らせていただきました。
フェア会場でまた会いましょう!!

東京 アート アンティーク~日本橋・京橋美術骨董まつり
4月30日(金)~5月2日(日)
公式ウェブサイトを現在制作中だそうです。

アートフェア東京
4月2日(金)~4日(日)
東京国際フォーラム 展示ホール&ロビーギャラリー
http://www.artfairtokyo.com/

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第26回内外物故作家展、開催中です

2010年02月25日 | 月美・自転車部員S
銀座の洋協ホールで内外物故作家展が開催中(2月24日~27日)です。

日本洋画商協同組合の画廊から出品される、2~300点の近代絵画がズラリ。
それを入札制オークションで思わぬ値段で落札できることもあるので、ツウにはおなじみ。

なにしろ26回目ですしね。開札は27日の1時です。

今回は四半世紀を超えて気合を入れなおす意図もあるのか、作品も展示も力入ってます。

とくに、児島善三郎のアトリエを一部再現したこの一角に注目!



昨年新発見された長谷川利行の大作『水泳場』を中心に、見応え満点の作品揃い。
入札するしないに関わらず一見の価値ありです。ぜひ会場へ!

ちなみに会期に先立ち、23日に現代美術作家のO JUNさんの講演会があったのですが、
やはりこのコーナーには「画面にミッチリと漲る筆の力がスゴイ!!」と興奮気味でした。

そして、壁を埋め尽くす作品を前に「心地よいですねぇ」とスマイルしながら……



「作品には画家が世界を感じとった皮膚感覚と、
 それを絵具で具現化しようと格闘した強烈なリアリティが宿っています。

 それがガーンと、弾丸のように自分の心にめり込んで、気づけば消えない傷になっている。
 近代美術の作品からも、いつの間にかそういう弾丸を、相当な数喰らっています。
 
 それはもちろん、いろいろなかたちで作品に影響するわけです。
 そうやって、創り手の中での美術史が紡がれていくような感じがします」



そんな制作者としての実感にあふれたお話しを。

日本では近代美術は近代美術、現代美術は現代美術、日本画は日本画、洋画は洋画、
なんでもジャンル分けされてそれぞれの間には深い溝ができてしまいがちですが、
ほんとうは豊かに繋がっているんだよなぁ、という思いを新たにした約一時間でした。



京橋・アートスペース羅針盤の6人展と銀座の中国陶磁器展

2010年02月23日 | 管理人兼水泳部員N
京橋のアートスペース羅針盤に行きましたら、若い女性作家だけを集めたグルーブ展をやってました。いずれも80年代前半生まれ、つまり27~30歳というこれから画壇に出て行こうとするフレッシュな日本画の画家さんたちです。

小さな画面ながらゆったりした時間の流れを感じさせる新倉佳奈子さん(1981年神奈川県生まれ。女子美術大学大学院修了)の作品がもっとも日本画的だったかな。
芹澤マルガリータさん(1982年モスクワ生まれ。京都造形芸術大学大学院修了)の建物をモチーフにした風景は、ちょっと構図に凝りすぎの感じもしなくもないけど、日本画の技法で新しい世界を表現したいという果敢さを感じました。
安倍千尋さん(1981年大阪府出身。沖縄県立芸術大学卒業。多摩美術大学大学院修了)は、空を一面に描いた「薄暮」のシリーズを発表。一見、奇をてらった風ですが、しかしじっと見ていると確かに空を見上げたときの、身体が空に吸い込まれるような感覚を引き起こす、爽やかな作品です。
ほかには円窓に金魚を描いた小杉亜希子さん(1981年愛知県生まれ。名古屋造形芸術大学大学院修了)。家を俯瞰で描いた青鹿未奈さん(1982年埼玉生まれ。武蔵野美術大学大学院修了)。抽象っぽいというか、アクションペインティングっぽい小松ゆかさん(1983年神奈川県生まれ。多摩美術大学大学院修了)があります。是非ご覧ください。

そのあと銀座のシンワアートミュージアムに行きました。
今日から中国陶磁アジア展(日本展)という展覧会が始まってまして、そのレセプションにお邪魔しました。
以前からこの会場では「アート・ナウ・イン・チャイナ」というイベントで中国、特に上海で活躍する現代画家たちを集めた作品展を開催していました。今回もその縁なのか、上海芸術博覧会ほか数社が主催しての中国陶磁器の展覧会です。上海芸術博覧会とはつまり、上海にいくつかあるアートフェアのうちの秋に開催するフェアのこと。
上海万博を目前に控えて、その前哨戦の意味で、中国の美術品のなかでも伝統がありながら海外への持ち出しが難しい陶磁器作品をアジア諸国のみなさんに見てもらおうというのが趣旨のようです。景徳鎮、竜泉、釣窯という中国の三大陶磁器生産地の、人間国宝を含む作家たちの150点ほどが会場に陳列されていました。
作品の選定に関しては、中国政府の文化部が監修したらしいので、国家的なプロジェクトでして、韓国、シンガポール、台湾などにも巡回するそうです。
個々の作品に値段が付いていたので、当然販売しているものだと思ったら、実は売らないそうです。展示して最後はそのまま本国へ返すとのこと。
欲しい人には残念かもしれません。
こちらも是非ご覧下さい。

羅針盤セレクションVOL.3~1980年代の女性作家6人展
京橋・アートスペース羅針盤
2月22日(月)~2月27日(土)

中国陶磁アジア展(日本展)
銀座・シンワアートミュージアム
2月23日(火)~28日(日)
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版画祭りセレクション展 出品作家決定しました

2010年02月23日 | 管理人兼水泳部員N
現在絶賛発売中の3月号は巻頭特集「版画祭り」。165作品を一挙掲載して、作品販売しています。

そのなかからピックアップした作品を展示する「版画祭りセレクション展」を3月2日(火)~12日(金)の日程で、銀座・藤屋画廊で開催します。
その出品作品が決定しましたので、作家名をお知らせします。

アヤコイサカ
井上厚
植村美子代
北川健次
小林且典
諏訪敦
オノデラユキ
小林美佐子
見目陽一
阪本トクロウ
柴田源太
MAYA MAXX
武藤智佳子

さらに何名か追加予定です。
ご期待ください。

版画祭りセレクション展
銀座・藤屋画廊
3月2日(火)~12日(金)
午前11時~午後5時(最終日は午後5時まで)
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横浜・赤レンガ倉庫1号館の志村立美美人画展

2010年02月21日 | なんでもメッセージ
横浜・赤レンガ倉庫に行ってきました。目的は2つあって、一つはアートリンク in 横浜赤レンガ倉庫。赤レンガ倉庫の広場に期間限の屋外スケートリンクが出来てまして、そこに滑りに行きました。アイススケートは初体験でしたが、昔子供のころにやったローラースケートの経験がいかんなく発揮され、転びませんでしたよ。3回しか。

ヨコハマらしく、外人さんも滑っていまして、これが上手いこと。
スーツ姿で滑っていた背の高い男は、あれはカナダ人に違いないですね。うますぎですもん。

目的のもう一つは志村立美美人画展
志村立美とは、戦前戦後を通して活躍した挿絵画家で、後年には日本画で特に美人画を発表した有名画家です。その展覧会がこの赤レンガ倉庫1号館、まさにスケートリンクの隣の建物の2階で開催されておりました。夕方なので、人は少なかったので、ゆっくり作品を見ることが出来ました。壁一面ほぼ美人尽くしの上、受付の女性スタッフもこれまた美人。一見の価値どころか、横浜の人なら毎日通っても損はありません。

ところで、この赤レンガ倉庫1号館は、去年の横浜トリエンナーレの会場の一つになってまして、そのとき何回かきてます。あのときは、本江邦夫さんをお連れしてリポートしたんですが、正直コメントに困る作品もあったことを思い出しました。

アートリンク in 横浜赤レンガ倉庫
開催日:12月5日(土)~2010年2月28日(日)
2月24日(水)は全館休業日のため休み
大人500円、貸靴500円

志村立美美人画展
2月19日(金)~2月23日(火)
10:00~20:00 (最終日は17:00まで)
料金300円

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PARADA--吉祥寺に行ったら、ここで一息

2010年02月20日 | 月美・自転車部員S
ひさしぶりに穏やかな週末。吉祥寺までサイクリングしました。
2月4日づけのMWの記事にあった斎藤真一展、会期終了間際に滑り込みで鑑賞です。

コンパクトな展示でしたが、逆に作風の変遷がダイレクトにわかって見やすかったです。
「赫」の存在感が印象的でしたね。あと、個人的には初期作が好きだな、やっぱり。

さて、会場を出てちょっと一服しに、とある喫茶店へ。成蹊大学前のPARADAです。



ここは、版画家の中林忠良先生のご子息・隆さん、ご令嬢・亜実さんのお店。



内装のほとんどはDIYでされたそうです。素晴らしい出来栄え。
もともとお好み焼き屋さんだった(!)というのが信じられません。
なんとも渋くて落ち着いて、とても寛げる空間で、思わず長居してしまいます。



カウンター奥の棚は中林先生のお手製だそうです。
インスタレーションと考えたら、いくらくらいに換算されるんでしょう(笑)
他にも、さりげなーく小林健二内林武史、山本麻友香などの作品が各所に。

PARADAの最大の特徴の一つは、奥のギャラリースペース。
ギャラリー椿の元スタッフだった亜実さんの人脈で、展覧会などが随時開催されます。

ここがまたKOOLでカッコいい!
パーティーや会食などに利用すれば、きっと忘れがたい思い出となるはずです。

あんまりイイ感じなので、ムリ言って愛車を持ち込み記念写真をば(大迷惑)。



ちなみに左のギターは、恒松正敏さんがここでライヴをした際の記念の品です。

今回はコーヒー一杯で超楽しんでしまいましたが、今度はランチを食べたいな。
みなさんも、吉祥寺に御用の際は、ちょっと足を伸ばしてお立ちよりください。

Cafe & Galeria PARADA
東京都武蔵野市吉祥寺本町4-25-7 TEL 0422-27-6680
定休日:月曜日・第1日曜日 (展覧会により変更あり)

新宿小田急百貨店10階美術画廊の横尾英子日本画展

2010年02月20日 | 管理人兼水泳部員N
横尾英子さんは平山郁夫先生に学んだ日本画家。
毎年、新宿御苑で桜を取材し、それを作品に生かされています。また渓流や波濤など水を描いた作品もライフワークになっています。
その最新作品展が新宿の小田急百貨店で開催されてまして、今日行ってきました。で、写真も撮らせていただきました。

大小30点くらいあるなかで90×180センチ、ということは畳の大きさとほぼ同じの桜図が圧巻。大きすぎず、でも迫力があって、実力通りの仕上がりでした。

横尾さんが粘土で作ったという、とってもかわいいニワトリキャラのストラップを頂きました。これのもう少し大きいのを、去年の神戸のアートフェアに出品したら、評判良かったらしいのです。納得のかわいさでした。
こんなのを作る横尾さんの感覚の若さにも感心しましたぞ。

おまけ(失礼!)として、展覧会をプロデュースしたギャラリーアクセスの早川さんも載せておきます。この人の背の高さは写真では伝わらないかな。



横尾英子日本画展
2月17日(水)~23日(火)
新宿小田急百貨店10階美術画廊

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月刊美術3月号発売されました

2010年02月20日 | 管理人兼水泳部員N
月刊美術3月号が全国書店で発売されました。

印象的な表紙の絵は、舟山一男さんの最新作。

巻頭特集は「版画祭り」。1年間の新作版画を165点集めて一挙掲載し、ショッピングも楽しめる恒例特集ページです。
「編集部員オススメ作家」のコーナーでは、私の推薦でアヤコイサカさんの新作2点を載せてあります。是非ご覧の上申込み下さい。アートショップでも買えます。そのほかの編集スタッフ推薦も合わせてご覧下さい。

本江邦夫の「今日は、ホンネで」は、森村泰昌氏がゲスト。展覧会「森村泰昌★なにものかへのレクイエム-戦場の頂上の芸術」を直前に控えて対談が実現しました。展覧会に行く人必読のロング対談です。

「アトリエ・ビュー」は日本画家の平松礼二さん。鎌倉のアトリエを覗かせていただきました。

第二特集として「今年の大型美術展」をクローズアップしています。マネとモダン・パリ展、ゴッホ展、大遣唐使展、上村松園展など今年の目玉展覧会を網羅してます。

さらに先日なくなられた平山郁夫先生を偲んで、月刊美術で過去に掲載した対談を再録します。名づけて「平山郁夫対談アーカイブス」。第1回目は松本清張さんです。

ほかにも新シリーズ「新人画家図鑑」では日本画の小倉亜矢子さん、「ひと」のコーナーでは美大生のネットワークをビジネスに結びつけたモーフィング代表の加藤晃央さんインタビューなど、アートの今を伝える情報が満載です。
是非書店にてお買い求め下さい!

「今日は、ホンネで」買おうや本屋で

2010年02月19日 | 野鳥と山野草マニアMW
日本を代表する作家と気鋭の美術評論家・本江邦夫さんが本音トーク。いまや本誌の看板企画となった「今日は、ホンネで」も3年目に突入し、ますますの人気&充実ぶり。2月20日発売の3月号には、自らがモデルに扮した作品で世界的に知られるアーティスト・森村泰昌さんが登場。創作に関するディープな話題を提供していますので、「なにものかへのレクイエム」展(東京都写真美術館&シュウゴアーツ)を観る前に、ぜひご一読を。(お求めはお近くの書店まで)

 

続く4月号では、洋画の有力団体・立軌会の笠井誠一さんとの対談が実現。2月13日に八王子のアトリエでその収録が行われました。1932年札幌市生まれ。東京芸大の伊藤廉教室に学び、同校を卒業した後に渡仏。国立パリ美術学校で師モーリス・ブリアンションと出会うことによってスタートしたその画業を、二人の絵画論を交えながら軽快なトークで振り返ります。どうぞお楽しみに。

京都造形芸術大学に行ってきました

2010年02月18日 | 管理人兼水泳部員N
京都造形芸術大学に石景萍(セキ・ケイヘイ)さんを訪ねました。

うっすらと浮かび上がってくる肖像は人の顔を記憶から引き出してくるときのあの残像のようなおぼろげな感じを表しています。ちなみに写真の作品のモチーフはまだ幼い娘さんとのこと。同様の技法で兵馬傭や兵士を描いた作品や、ビニールの向こうから浮かび上がってくるような人物像、さらに立体までありました。制作の幅の広く博士課程とはいえ学生の域を大きく超えた気鋭のアーティストです。

次号でも紹介しますが、清水寺の成就院で個展を開催されるので、関西方面の方はぜひご覧ください。

石景萍研究制作展
3月29日(月)~4月11日(日)
清水寺本坊・成就院
京都市東山区清水一丁目

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冬の晩餐会

2010年02月16日 | 管理人兼水泳部員N
代々木上原のプラスケースギャラリーでは 『A Winter's Banquet 冬の晩餐会』を開催中。

デパートのウィンドウディスプレイのようなカラフルな人形たちが空間を覆う楽しい展覧会です。

MAYニシヤママユミさんという新進の立体作家によるもの。紙の彫刻というか張りぼて状の女の子の人形や靴や傘で晩餐会のセレブリティな雰囲気を醸し出しています。

2月26日、27日、28日にはイタリアンレストランPasso a Passoのオーナーシェフ有馬邦明さんの料理による本当の晩餐会も開催するそうです。15750円の格安な値段でシェフの料理が頂けますよ。要予約なので、急いで電話を。

展覧会は24日まで。

『 A Winter's Banquet 』 冬の晩餐会
【Part1 展示】
2月13日(土)~2月24日(水) 11:00~19:00
【Part2 晩餐会】
¥15,750-税込 (要予約)
2月26日(金) 受付19:00 スタート19:30~
2月27日(土) 受付18:30 スタート19:00~
2月28日(日) 受付18:30 スタート19:00~

プラスケースギャラリー
東京都渋谷区大山町18-23コートアネックス大山町1F
TEL03-5452-3171


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小作青史先生

2010年02月14日 | 管理人兼水泳部員N
3月号作りが先週で終わりました。
巻頭特集は恒例「春を呼ぶ版画祭り」。以前は「版画NOW」という名前でしたが、去年もっと賑やかな感じのタイトルにしようということで、祭りとなりました。版画家の方たちに制作の苦労や作品への思いなどを聞く機会がありましたが、なかでも巨匠・小作青史(おざくせいし)先生が編集部で話してくださった技法の開発噺が面白くてためになりました。

モクリトといって、木版によるリトグラフについての話を伺おうと思ったのですが、先生のなかではこれは数ある発明のうちのひとつにすぎなくて、リトエッチングとか、剥がし刷りなど、常に新しい版画の技法を模索されているというのです。それどころか、小作式プレス機というのも作っているし、楊枝バレンといって、爪楊枝を束ねてバレンにしたものも小作先生によるもの。
もしも先生が発明した技法や道具に特許を申請したら、えらいことになってしまうでしょうね。

それぞれの技法に関して詳しく説明していると、それこそ時間がいくらあっても足りないので、モクリトに関しては3月号を読んでください。
それ以外は、またの機会に紹介しましょう。

Youtubeに現在メキシコで開かれているモクリトの展覧会の模様がアップされていたので、貼り付けておきますね。

Prof.Seishi Ozaku is a meister of print making.
MOKURITO ,that means a kind of Lithograph made with wood, is invented by him about 30 years ago. He invented many ways of print such as litho-etching,peeling off print and so on. In addition, he made OZUKU press machine and YOUJI-BAREN.
I had a chance to hear those stories of inventing from himself for 2 hours.That was very interesting. I am sorry but I cannot explain here.
You can read about MOKURITO on March Issue.

By the way I found a movie of MOKURITO exhibition in Mexico city that is now available.Please check it.

MOKURITO (Mexico City 2010) 1/6


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95億円の男

2010年02月10日 | 管理人兼水泳部員N
20世紀を代表する彫刻家ジャコメッティの作品が日本円で約95億円で落札され、オークションの新記録となりました。

フランスのAFP通信によると、イギリスのオークション会社サザビーズの2月3日ロンドンセールで、スイス出身の彫刻家アルベルト・ジャコメッティ(1901~66年)の代表作であるブロンズ像「歩く人」(L'homme qui marche I)を競売にかけたところ、わずか8分間で史上最高額の6500万1250ポンド(約95億円)で匿名の電話ビッダーに落札されたとのこと。これまでの美術品の最高落札額だった2004年にニューヨークセールで落札されたピカソの絵「パイプを持つ少年」(ポンド換算で6580万ポンド)を抜いて新記録。
作品は1961年制作。高さ約183センチの等身大の男性像。1200万ポンドからスタートして、10人ほどが競り、最後は2人の電話入札で競ったといいます。

ここまでがニュースの記事。
さて、ではなぜこれほどまでにこの作品が高額になったかというと、まずジャコメッティの巨匠としての知名度。それに作品の少なさ。特に針金のように細長い作品で知られるジャコメッティの作品の中でも、これほどの大きさのものは例がなく、この作品は1961年に制作された6体(それに作家保存用の4体を合わせて10体制作)のうちの1体で、これまでオークションに出品されたなかで唯一の作家生存中の作品だったことが要因でしょう。作品について、詳しくはサザビーズのカタログをご覧下さい。

あ、ちなみに6500万1250ポンドというのは、手数料込みの実際に落札者が払う金額です。手数料をいれない金額をハンマープライスといいまして、オークション会場で聞かれるファイナルビッドの金額です。それが5800万ポンドでした。

このときの模様が、サザビーズのサイトでは動画で配信されていますので、興味のある方はこちらからどうぞ。

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Giacometti's £65 million Man

A sculpture by Swiss artist Alberto Giacometti has smashed the world record for an art work at auction, selling in London for £65 million, Sotheby's said.