10月号でも特集した
写実の殿堂・ホキ美術館の内覧会に行ってきました。
正式オープンは11月3日(文化の日)なのですが、ひとあし早くマスコミ向けに公開してくださいました。
場所は
千葉市緑区あすみヶ丘。といっても新しい街なので、ピンと来ないかもしれません。広大な「昭和の森」のすぐ隣に拓けた閑静な住宅地で、ドラッグストアやツタヤなどの郊外型店舗が進出してきている新しい街区です。この日は東京駅からバスで高速道路にのって首都高、東関道、京葉道路、千葉東金道路を乗り継いで野呂というインターで降りました。ここまでが約1時間。そこから一般道で10分程度。電車だと
JR外房線土気(とけ)駅からバスで5分くらいなので、アクセスは決して悪くありません。
さて内覧会ということで、館長から写実作品への熱い思いが美術館の実現に至ったという話があったり、収蔵作家を代表して野田弘志、森本草介、諏訪敦の三人の先生が来場されて作品についての質問に答えてくださったり、建築を手がけた日建設計の担当者の方から説明があったりしたあと、いよいよ展示室へ。
まずその空間の美しさに参ってしまいました。四角くて天井が高くて白い壁に囲まれているのが、これまでの美術館の内部なのですが、そういった美術館の概念が覆されそうでした。
まず壁がなだらかなカーブを描いています。しかもそれが長い。子どもが二人いたら、確実に競走を始めたくなるくらい。
その中に写実の殿堂の名に相応しい、名品の数々が展示されていました。
作品については月刊美術10月号をご覧頂くとして、とにかく一点一点精魂込めて描かれた作品に対して、同じくらいの繊細さと緻密さで展示空間を作り上げたというべきでしょう。ライトはすべてLEDを使用。しかも一つの作品に小品でも20個、大作だと50個以上のライトを当てることで最高のコンディションで見ることが出来るようになっています。
ちょうど来場者が別室に集まっていたので、その隙にほぼ無人状態で撮影した写真が上です。下は島村信之さんのコーナー。
最後の写真は建物の裏側に回ってみたところです。なんと外からも少しだけ作品が見られるんですね。近隣の方たちからすれば、ちょっとした特典かもしれませんね。
さて、この美術館の圧巻は「私の代表作」という特別室。ここはライトも暗くしてあって、特別な展示がほどこされています。画家たちが描きおろした大作がズラリ。これを見るだけでも入場料を払う価値が充分にあります。
ちなみに
館内レストランの「はなう」のデザートを頂いたのですが、これがおいしかった。季節の果物を使ったムース、ケーキ、ババロアなど。これだけ人がたくさん居れば甘いものがダメっていう人もいるはずなんですが、おいしいからみんなきれいに食べてました。
開館する11月3日は、きっと大勢が詰め掛けるでしょうね。
これまでにいろいろ行った美術館のなかでも、トップクラスの快適な空間ですから、来場者はきっと一度なかに入ったら、なかなか出てこないんじゃないでしょうか。一日かけてじっくりご覧になるといいと思います。
ホキ美術館(2010年11月3日開館)
〒267-0067 千葉県千葉市緑区あすみが丘東3-15
月・水・木・土 /10:00~18:00 金/10:00~19:00 日・祝/10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
※レストランは11:00~15:00/17:00~21:00 ラストオーダーは20:30まで
休館日:火曜日(ただし火曜日が祝日の場合、開館。翌日休館。2011年5月3日(火・祝)は開館。5月2日(月)は休館。)
※年末年始、夏季休館日 展示替えのため5月末と11月末に休館
入場料:大人/1500円 高・大学生・65歳以上 /1000円 中学生以下/無料
※一般 5枚つづり券 6000円
駐車場:普通乗用車 40台