ドラマ「魔王」第9話『真犯人は誰だ 知りすぎた男の悲劇』の感想です。
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いやいや、先週は咲田しおり(小林亮子)ちゃんの可愛らしさに目を奪われてうっかり忘れておりましたが(←え?)、復讐劇ですよ!
今週は成瀬領(大野智)弁護士の魅力にわくわくぞくぞく致しました。
宗田、やはり殺されてしまいました。
最終的な実行犯は芹沢刑事の兄の芹沢典良なのですが。
成瀬はこの辺りの人間関係の愛憎を上手く利用しましたね。
もちろん、このあと真犯人が明らかになれば、芹沢家崩壊となるわけです。
緻密な計略にわくわくしました。
こうなると、多分元々は利用するつもりで近づいたのであろう咲田しおりに情を移してしまったことが、
今後復讐劇が最後まで実行できるかどうかの鍵になりますね。
でも、途中で中断してしまったら、殺されたのは小物ばかり、ということになってしまいますから、それもどうでしょう。

さて、芹沢は「あなたの本当の姿が分かりました」と成瀬に直球勝負です。
おっと、芹沢、いきなり弁護士さんを殴るなんて、恐ろしいことを良くしますねー。
暴行傷害罪で訴えられたら、100%負けますよ。
この刑事さん、取り調べのときも思ったのですが結構暴力的です。
空ちゃんのお母さんを殺人犯と決めつけて取り調べたり、かと思うと自分の友人に嫌疑がかかると必死に無実の証明をしようとしたり……。
相手によって態度が違い過ぎです。
ちょっと、いや、かなり、刑事としては問題有り、な性格ではないでしょうか。
話がそれましたが、成瀬先生は芹沢の真っ向勝負にも全くひるみません。かっこいい!
「私は真中友雄で、真犯人、雨野真実です。…そう言えば満足ですか?」
この時の芹沢の虚を突かれたような表情がナイスでした。
今回は芹沢の神経をじわじわと責める成瀬の素晴らしい名言がたくさんあるのですが、
全部書き出していると、多分恐ろしいことに……。

さて、警察では、石原管理官に中西刑事課係長が成瀬真犯人説を説いたようです。
「芹沢が、雨野真実の正体が成瀬弁護士だと言っているとか。…物証は」
「まだ状況証拠だけですが、可能性はあると思ってます」
「可能性だけでそんな馬鹿げたことを言っているんですか。彼は法曹界のホープですよ。
誤認逮捕なんてことになったら誰が責任を取ると思っているんですか。(中略)証拠もなしに、良くまあ」
「部下を信じるのに証拠がいりますか?」
中西刑事、その考えは危険ですー! そういう考えが冤罪事件を生むんです!
それにしても「法曹界のホープ」って言葉の響き、いいですね。
宗田殺人事件の容疑者として、葛西が逮捕されてしまいました。
葛西の弁護人として成瀬が現れます。
芹沢はとうとう土下座して懇願です。
「お願いします。全部俺が悪いんです。もう、俺以外の人間を苦しめないで下さい」
「楽しみですね。あなたが真実を知った時どんな選択をするのか」
成瀬のボディブロウ、じわじわと効いています。

ちょっと残念だったのは、芹沢が葛西と芹沢典良の関係に気づいたきっかけが、
しおりのサイコメトリーの能力のおかげだったことです。
まあ、それを言ったら、この物語自体が成り立たないのですが。
せっかく緊迫したミステリー風に進行していたのに、若干気が抜けました。
あと、葛西と芹沢麻里の不倫が一応純愛仕立てだったのにびっくりでした。
今回は終始、成瀬弁護士の魅力にうっとりでした。
成瀬に精神攻撃(?)を受けた時の芹沢の虚脱顔も可愛かったです。
大物なんだか小物なんだか良く分からない中途半端な芹沢兄・典良の動向も気になるところです。
やはり、成瀬の最終的な標的は芹沢父の栄作なのでしょうか!?
ますます緊迫感も増して盛り上がる「魔王」。次回も楽しみです!
*画像はジェニーです。
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