昨夜のNHKのドキュメンタリー番組「地球ドラマッチック」は『華麗なる馬のワルツ~ウィーン古典馬術~』――オーストリアのウィーン市内にある「スペイン乗馬学校」の紹介でした。
450年近い歴史をもつスペイン乗馬学校。
オーストリア王室の厩舎はルネサンス建築で、1556年に皇帝マクシミリアン二世によってスペインから連れて来たアンダルシア地方原産の馬のために建てられました。
この馬たちが後にリピッツァと呼ばれる馬の祖先です。
そして、皇帝カール六世が乗馬学校を創設し、その乗馬ホール(馬場)は世界で最も美しいといわれています。
乗馬学校では、リピッツァの白馬たちが、ルネサンス時代に完成された高度な古典馬術を音楽と共に優雅に演じます。
番組では、仔馬の誕生から、母馬との別れ、広大な放牧場で過ごす若馬時代、
三歳馬の中から、美しい姿と優れた資質を持つ六頭だけが「スペイン乗馬学校」へ送られる様子、
乗馬学校でのきめ細かい調教の詳細、そして「馬のワルツ」と呼ばれる素晴らしい演技の披露までが、美しい映像で紹介されました。
古典馬術の演技も感嘆致しましたが、一番感動したのは若馬たちが広いアルプスの斜面――緑の、あるいは雪に覆われた放牧場を疾走する様でした。
まるで夢のような光景でした。
乗馬学校での調教もとても丁寧でした。
初めて鞍を乗せたり、はみを噛ませる時、人を乗せる時には驚くほど細心の注意が払われます。
公演の時は、白馬の中に、幸運を呼ぶとされる黒い馬が一頭だけ参加するという伝統が興味深かったです。
何か逸話でもあるのでしょうか。
ちょっと意外だったのは、乗馬学校が数年前に民営化されていたことでした。時代を感じました。
*画像はベッツィーと馬の置物です。
ベッツィーが着ているのは、リカちゃんのお洋服です。
馬の置物は好きで集めておりましたので、機会がありましたらまたご紹介したいです。