鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

希望の継承者サーシアー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第四話

2019-08-16 20:09:18 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー希望の継承者サーシアー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第四話


ー大マゼラン銀河サレザー太陽系ー


ヤマトがエンケラドゥスへ向かっている頃、イスカンダル、ガミラスにも異変が起こっていた__。

10.000年周期で、この大宇宙を回遊する自由軌道惑星アクエリアス(伝説の惑星アケーリアス)が突如、出現、あと14日でイスカンダル、ガミラスの軌道上を通過する事が解った。



この緊急事態にガミラスは、どうにか軌道を反らす事は出来ないかと、調査団を派遣した。
現政権や軍部の一部の高官の者たちは、今やデスラー砲(波動砲)を装備する艦(ふね)も100隻を超えるまでに成っていた事から、一気に惑星(ほし)ごと粉砕してしまえばよいとの意見まで出る程であった。
だが、アベルトはこれを"よし"とはしなかった。
それは、ただ単に星一つを葬り去ればよいと云う訳では済まされないと考えていたからだ。
これは、あのガトランティス戦役時にテレサとの出逢い、ガトランティスの王ズォーダーやミル、そして地球やヤマトとの共闘など体験、体感した事、なりよもスターシャへの思いが、大きかった。







それとは別に、全宇宙の創造主と言われる伝説女神アクエリアスならば、新たな大地と成る惑星(ほし)を知っているかも知れない又は、それらに等しい情報が得られるかも知れないとの思いもあり、調査を優先させたのだ。



「駄目だ。調査が最優先だ。」
「破壊はあくまでも、最終的な手段だ。」


◆◆◆◆


ー衛星エンケラドゥスー




「前方、38.000の距離に超巨大な母艦をキャッチ!」
「その僅か前方にイスカンダルのシュヘラザード!」
折原から引き継いだ相原が告げてくる。

「うむ。」
「全艦、戦闘配置に移行せよ!」

「波動防壁を最大展開!」
「艦首魚雷発射管開け!」
「主砲は全門、波動カートリッジ弾を装填!続いて全副砲は陽電子衝撃砲発射準備!」
「対空戦闘を"厳"とせよ!」

「市川。地球へ打診せよ!」

「第四格納庫、コスモブースター発艦準備!佐々木中尉は搭乗し、待機せよ!」



「佐々木、了解。」

矢継ぎ早に命令を飛ばす古代。



「通信オペレーター。ヤマトへ回線を申し入れろ。」
サーダは自分たちが優位であるかの如く、ヤマトに映像回線を開くよう申し入れをした。

ヤマト艦長古代は、この申し入れを許可、映像通信に応じた。

「我々の申し入れに即時の対応に感謝する。」
「我が名はサーダ・スカルダート。」
「暗黒星団帝国総軍師である。」

「早速だが、ヤマト艦長。我らと一戦交えて、目の前のイスカンダル船を見捨てるか地球を見捨てるかを選択させてやる。」
「好きな方を選ぶが良い。」

「地球!?」
「どう云う事か。サーダ総軍師。」

「教えてやろう。つい今しがた我々が造り出したブラックホールが、地球へ向かっている。」
「人工的に造り出したブラックホールだ。」
「あれを破壊する術を得るか、あのイスカンダルの船を救うか、二つに一つ。」
「言っておくが、貴様らご自慢の波動砲では、破壊不可能だ。」
「好きな方を選べ。」



※コスモブースター
「1式空間戦闘攻撃機コスモタイガーⅡ・ブースター」

ガトランティス戦役時、加藤が月からヤマトを追いかける時に使用、またテレザート攻防戦で鶴見が使用したブースターを小型化、改良、換装したまま発着艦可能にした。
更に可変可能にした事で、作戦に幅が出た。

第四格納庫

第一主砲塔下、喫水線下に専用格納庫を増設した。
元々は、キ8試作宙艇の格納庫があった場所を改良、拡張した。
後に強襲揚陸艇のドック兼用大型格納庫と成る。



【佐々木 美晴】

パイロット。
21歳。

※現時点では医師免許を取得しておらず、パイロットである。
この航海後、医師免許を取得、医師とパイロットを兼任する事と成る。

この航海から五年後、艦医兼コスモパルサーのパイロットと成る。
常にゴーグルを身に付け、本職は医師よりもパイロットであると話しており、コスモパルサーのパイロットとしては小林と連携した操縦を行う。
「これ(コスモパルサー)が好きでヤマトに乗ったんだ」と言っている。
艦内作業中は戦術科の白地に赤矢印の新ユニフォームに白衣を着用しているが、コスモパルサー操縦時には黒字に黄色矢印の新ユニフォームに着替えている。





第五話
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。

希望の継承者サーシアー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第三話

2019-08-14 19:17:48 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー希望の継承者サーシアー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第三話




「ワープアウト!」
「艦内外、異常無し!」
「これより、通常航行に移行する!」
ワープアウトと同時に島が報告した。

それに被せるように、折原が告げる。

「待って下さい!」

その言葉に第一艦橋のクルーの視線は、レーダー席の座る折原に向けられた。

「タイムレーダーに反応あり!」
「三時間以内の痕跡なら、ある程度の解析が可能で、データ化出来ます!」
「コスモリバース システムの原理を応用したものです。」
「その空間や物体が持つ記憶と云うかエネルギー体(元素)から引き出す事でデータ化が可能です。」

「今、第三艦橋から解析データを送らせます。」

「驚いたな。折原が科学に精通していたとはな。」と島が云った。

「元素(エレメント)の記憶……。」古代は、そう心の中で呟いた。

「いえいえ。これは元技術長の真田さんから教わっていた事を話しただけです。」

「送られて来ました。」
「……これは…これは数値からしてかなりの大きな物体が、エンケラドゥス方向に!」
「それともう一つ!サイズ的にはヤマトクラスも同様にエンケラドゥス方向へ!」
「二つとも、自然にではなく……自身の意思でと云うか、自力で動いています!」

「推定時間は、およそ10分から45分前です。」

「うむ。」
「島、コースをエンケラドゥスへ。」
「パトロールが任務のヤマトだからな。調査に向かう。」

「コース。エンケラドゥス。ヨーソロ!」

こうしてヤマトは、タイムレーダーの解析を基に、冥王星の衛星エンケラドゥスへ向かう事と成った。

と、同時に第三艦橋タイムレーダー室から折原へダイレクトコールが、飛び込む。

「ピピン!ピピン!」

「折原レーダー長!至急、タイムレーダー室へお越し下さい!」

「何かしら?艦長。タイムレーダー室へ降ります。」
「うむ。相原通信長。折原から引き継げ。」

「了解。」



「レーダー長。これを見て下さい。」
タイムレーダー士から指されたパネルモニターを覗き込む折原は一度、顔を上げ、データを解析しはじめた。



「推定時間は?」

「はい。推定時間、およそ今から60分から90分前です。」

「………。」
折原は首をかしげて、腑に落ちない様子を覗かせていた。


それは、およそ90分前・・・


質量が太陽の三十倍はある惑星が、徐々に赤く染められてゆく。
やがてその惑星は、赤色巨星の段階を経て、白色矮星となり一生を終えた。

重力の崩壊がはじまる。
星の収縮を押し留めるものは何も無いため永久に縮み続ける。
こうしてシュバルツシルト面より小さく収縮しブラックホールが形成された。

そして、物質転送波により、強制的にワープさせた。

「……この近榜空間に質量が太陽の三十倍もの惑星は存在しない。」
「それも時空間を飛び越える事などあり得ない。」
「………。」
折原は直ぐ様、艦長 古代にコールを入れた。
折原からのダイレクトコールを受け、古代は副長に第一艦橋を預け、タイムレーダー室へ急行した。

「折原。どうした?」

「はい。艦長。」
「今、今までのデータや学習を基にA.Iが、仮説のCG映像を作っています!」
「これを見て下さい!」
折原は解析された時間映像を見せた。
食い入るように覗き込む古代。




「………。折原。これはブラックホールか!?」

「はい。質量からしてだと思います。」

「……。折原。もしこれがブラックホールだとして、この近榜空間にこれだけの質量を持った惑星は無い。」
「このブラックホールの過去を解析出来るか?」
覗き込む古代もまた、腑に落ちない。
矢継ぎ早に質問した。
「カタカタ」とコンソールを合わせ、キーボードを叩く音だけが、タイムレーダー室に響いていた。

「ここまでが限界かと思われます。」

このブラックホールの過去を解析可能な三時間前まで辿った。
十数光年彼方の宇宙空間が映し出されただけであった。

折原は僅かづつ、時間を送った。

「艦長………。これは、この小さく光る光点、……拡大します!」
パネルモニターに拡大されてゆく、謎の光点。
その光点がハッキリと浮かび上がる。

「……これは……これは、イスカンダルの宇宙船!」
その言葉に食い入るようにモニターを見詰める古代。

古代はインカムを通し、副長のあやめ・グレイスに指示を飛ばした。

「第二緊急配置を取らせろ!」

「了解!」



【あやめ・グレイス・根津久保】

地球連邦防衛軍極東管区第一太陽系パトロール群 第101パトロール艦隊ヤマト所属。
宇宙戦艦ヤマト副長。
30歳。女性。
階級:中佐
現在、独身。
南米管区出身。

170/86/58/86

左眼斜め下に小さいホクロ。
ショートカットヘア。
アヒル唇
小顔
南米日系人。(ベネズエラ人の母親を持つクォーター)
パンチラお構い無しのハイキックが得意。
ダンスが得意。
射撃は極東管区トップの成績を持つ。





「サーダ閣下!後方上空より地球戦艦急接近!」
「識別からヤマトと判断!」



「何ッ!ヤマトだと!?」
「面白い!」


第四話
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。

希望の継承者サーシアー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第二話

2019-08-13 12:16:44 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー希望の継承者サーシアー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第二話


ー太陽系・冥王星宙域ー


「サーシア様。ワープアウトします。」
「おじ様の住む太陽系内にワープアウトしました。」
「24時間後には、おじ様の住む地球へ到達デス。」
ホログラムクローン=サーシャが告げた。

「サーシア様。この惑星(冥王星)近榜空間に、"お父様"の反応アリ。」
「現在は墓標化してイマス。」

「……墓標!?」

「ハイ。墓標化してイマス。」
「お立ち寄り二なりますか?」
「もう一度ワープすれば、航海スケジュールに問題はアリマセン。」
「お立ち寄りになる時間にもヨリマスガ。」
「"おじ様"の痕跡も今や掠(かす)れていますが、伺えマスわ。」

「……少しだけ寄ります。」
サーシアが、そう告げるとシュヘラザードは、ゆっくりと進路変え、冥王星の衛星エンケラドゥスに降下した。
眼下には、氷原に横たわり墓標化したあの国連宇宙海軍・極東方面空間戦闘群・連合宇宙艦隊・第一艦隊所属で、古代守が艦長を務めた「ユキカゼ」が確認出来る。





「……これが、これがお父様の乗られていた艦(ふね)……。」
瞳を潤るわせるサーシアは、言葉を詰まらせていた。


◆◆◆◆


西暦2199年1月17日 - メ号作戦(冥王星海戦)が開始される。

ガミラスの進攻を阻止せんと地球を飛び立つ最後の地球艦隊。
だが、これは"表"の作戦。
"裏"の作戦、此方が本命である。
それは一年前に来訪したユリーシャ・イスカンダルの言葉を、託されたメッセージを信じ、この日に訪れるもう一人のイスカンダル人サーシャ・イスカンダルを無事に保護する事であった。



「沖田司令。まもなく海戦宙域です。」

「うむ。」
「進路上、異常は無いか?」

「ありません。コース及び周辺に敵影なし。」

「……うむ。」
「引き続き、監視と警戒を"厳"とせよ。」



数週間前・・・



「おっ!真田。それって新型の空間魚雷か?」

「……ああ。まだ試作段階だがね。」

「あっ!先生!駄目ですよ!軍の機密!」

「……新見君。守なら心配は要らないよ。」

「ですが……。」

「あっ!そう言えば、今度、火星で反攻作戦が行われるけど、それまでには間に合いそうもないか。」

「………。」

「そんな事より古代、お迎えが来てるぞ。」

「あっ!いけねぇ。弟を待たせてたんだ。」





シュヘラザードの中枢メインA.I=サーシャのホログラムを通し、可視化されたメモリー=記憶を走馬灯を見詰めるサーシア。



「古代。火星戦では済まなかったな。間に合わす事が出来なかった……。」

「気にしてないよ。真田。」
「それに辛うじてだけど、勝利した。」

「今度は、遊星爆弾を食い止める。占領された冥王星基地を叩く作戦だ。」
「艦隊戦も総力戦だ。」

「そうだったな。」

「新型空間魚雷、期待してるぜ。」
古代 守と真田 史郎は拳を「コツン。」と当てた。





「コチラ、旗艦キリシマ!当該宙域ニテ作戦ヲ終了スル!」
「ユキカゼは、ワレにつづけ!」

イメージ曲銀河航路



「沖田司令!自分が盾に成ります!」
「その間(かん)に撤退を!」
ここでメモリー=記憶は途絶えてしまう。
サーシアは祈りを捧げた__。

「そのあとは……。」

そして、ついにヤマトはイスカンダルへ到達し、そこで古代 進(おじ様)はお母様(スターシャ)より、戦死したと思われていた兄・古代 守(お父様)が、捕虜として護送される途中の事故でイスカンダルへ漂着し、重傷を負ってお母様にかくまわれていたもののヤマト到着前に死亡してしまったことを知らされたのね。

波動砲の封印と引き換えにコスモリバースシステムはヤマトへ組み込まれ、お父様(古代 守)の思念はシステムの核となって、ヤマトは地球へと旅立った。

そして、地球への帰路のさなか、ヤマトは"アベルト"(総統)の奇襲を受け、白兵戦の中で雪さん(義理の叔母様)が瀕死の重傷を負い、地球を目前にして命を落としてしまい、地球への帰還や仲間の結婚を祝う乗組員達に雪さん(義理の叔母様)の死を伏せて嘆き悲しむ進(おじ様)の姿に、お父様(古代 守)はコスモリバースシステムを起動させて雪さん(義理の叔母様)を蘇生させるが、その代償として古代 守(お父様)の思念は消滅し、システムは再起動不能に陥るのね。







しかし、持病の悪化により末期へ陥っていた沖田が、目前となった地球の姿に感慨の言葉をつぶやきながら艦長室で息絶えると、システムが「新たな思念」を得て、再起動、西暦2199年12月8日、ヤマトはついに地球への帰還を果たし、地球が本来の青い姿を取り戻した__。

イメージ曲無限に広がる大宇宙



「ちょっと雪の叔母様に嫉妬(やきもち)妬いちゃうな。」



「サーダ閣下!例のイスカンダルの宇宙船の居どころが解りました!」

「うむ。」
「拿捕せよ。」
全長3.000mもの超巨大なサーダ専用戦闘母艦インペリアル・プレアデスは、エンケラドゥスを目指し、降下しはじめた__。
※量産型プレアデス戦闘母艦の六倍(宇宙戦艦ヤマトの約十倍)


第三話
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。

結城信輝氏のポストガード

2019-08-13 07:56:33 | 宇宙戦艦ヤマト2202



本日、ヤマトクルーにて発売予定(^-^ゞ
詳細は公式サイトにて


2019年8月10日(土曜日)2日目
高い城の男 土曜日 西地区 "れ" ブロック 50a
ジャンル:アニメ(その他)カテゴリ
発行予定のorange本は先送りとなりましたが(汗)来て頂いた方用に急遽ポスカ販売します。
後日ヤマクルさんにて若干数の委託予定もありますので、当日はどうかご無理のないように。
※↑ご本人Twitterより、引用。

希望の継承者サーシアー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第一話

2019-08-12 09:36:47 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー希望の継承者サーシアー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第一話




ガトランティス戦役から十二年。
ヤマト型一番艦ヤマトは、太陽系外周パトロールの任務に就いていた。
この年、最後のパトロール任務、正式に艦長に就任した古代 進も今や35歳、大人の魅力を感じさせていた。

【第三代 宇宙戦艦ヤマト艦長 古代 進】
階級は大佐である。

宇宙戦艦ヤマトもまた、幾度かの改修を施し、これまでの培った技術を惜しみ無くつぎ込み、その外観からは想像もつかない、最新鋭アンドロメダ級の改良型に匹敵するほどまでに成っていた。

波動エンジンにはスーパーチャージャーが追加装備され、連続ワープが可能と成った。
また、主砲は従来の陽電子衝撃砲から波動砲の百分の一のエネルギーを薬莢に詰めた九十九式波動カートリッジ徹甲弾に変更、これにより、波動砲発射直後でも、主砲斉射が可能と成った。
そして、探査強化の一環として自動航法室直下に新たに全天球レーダー室が増設された。
更に第三艦橋には、タイムレーダーが増設された。

「艦長。まもなくパトロールエリア折り返し宙域です。」
森 雪や、西條に代わり新たに今年から着任した折原 真帆が告げた。



「うむ。」
「島。航路を地球へ合わせろ。」

「了解。」
島は操縦桿を左手で右に切りながら、制御バーニア及びスラスターコンソールを入力、操縦桿を前へゆっくりと押し倒した。
艦首と艦尾に幾つもの蒼白い炎が、縦横斜めと、点(つ)いたり消えたり、時には長く噴射、ヤマトは最小回転半径を描いて回頭した。

「ヤマト。地球へ向け、発進!」
イメージ曲宇宙戦艦ヤマトTHE・ALFEE.ver.


◆◆◆◆


無限に拡がる大宇宙__。
静寂に満ちた世界。
死にゆく星、生まれてく星、そう宇宙は生きているのだ。

天の川銀河の中心部から約30.000光年離れた宙域に存在する太陽系。
その太陽系は絶望の縁に立たされていた。

それは、暗黒星団帝国の手によって、行われていた__。



「オペレーター!あの惑星に向け、超重力波を射て!」

「超重力波、送射!!」

「重力特異点、形成されます!」

「うむ。」
「物質転送波、最大送射ーーーッ!!」


質量が太陽の三十倍はある惑星が、徐々に赤く染められてゆく。
やがてその惑星は、赤色巨星の段階を経て、白色矮星となり一生を終えた。

重力の崩壊がはじまる。
星の収縮を押し留めるものは何も無いため永久に縮み続ける。
こうしてシュバルツシルト面より小さく収縮しブラックホールが形成された。

そして、物質転送波により、強制的にワープさせた。

時に西暦2215年末__。

地球は、まだこの事実を知らなかった__。


◆◆◆◆


「そう言えば古代。」
「娘さんの美雪ちゃんは元気かい?」
「地球に帰還する12月23日は誕生日だろ。」
「雪さんと親子水入らずでお祝いだな。」
「しかし、シュトラバーゼの出来事の後に、お前と雪さんが結ばれていたなんてな。」

「……コホン。」
「……島、島航海長。余計な事はいいから、航路計算を間違えるなよ。」

「おいおい。古代艦長殿。」
「俺が、一度でも航路計算間違えた事ある?」
「それに今さら照れるなよ。」

「アハハハハ。」
第一艦橋内が笑いで包まれた。


古代 美雪

古代と雪の娘。12歳。(11歳と11ヶ月)昼間は、母親である雪(古代 雪)が地球連邦長官の秘書として、勤めている事そして、美雪自身が不登校である事から佐渡フィールドパークに預けられている。
将来はこの佐渡フィールドパークの動物の世話をしたいと思っている。




第二話
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。