ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

フィレンツェへのコメント

2015-07-25 | 
連日40度の猛暑の中、
エッチングの勉強を始めた娘が、
ブログを更新いています。
いつも読んでくれてありがとう!
そこにコメントを入れるのが難しいようなので、
こちらにお願いします。
娘には伝えてありますので、
必ず読んで返事があるはずです。

日本も暑いですね!
リビングのエアコンがまったく効かなくなって、
夜になっても室内の気温32度のなか、
そこでのんびりtvを見るなんてことはまったくできず、
狭い夫の書斎にこもっているしかなく、
本を読んでます。

今読んでいるのは、
ホイジンガーの「中世の秋」と、
世界の歴史16=ルネサンスと地中海=
あっち読んだり、こっち読んだりです。

ルネサンスは当然のことながら、
ある日突然始まったわけではなく、
様々なことがあって少しずつ少しずつ花開いていったのですが、
そのなかで、14世紀に大流行したペストの影響。
人口の3分の1が死んでしまう伝染病。
そういう時にキリスト教の人々は、
メメント・モーリ「死のことを想え」と考えるんですね。
「死の勝利」「死の舞踊」骸骨を描いた絵もたくさんあります。
恐ろしい死だからこそ、いつもいつもそのことを考えていれば、
実際に死ぬ時はそれほど怖くないと・・・・・。
そして祈りなさい、となるのです。

でも、それとは別に、
人生は儚く短い。その人生を思いっきり生きよう!
命短し恋せよ乙女。
そういう考えがじわじわと湧いてきたのもなるほどと思うのです。


フィレンツェ最後の夜

2015-07-01 | 
お姉様方、暖かいコメントたくさんありがとう!
私も毎晩ブログを書くことで、
3人で一緒に旅してる気分でした!
夏以外!のイタリア一緒に行けたら最高だね!
今夜は二人でレストランで食事をして、
私もフローズンマルガリータ以来初めてワインを飲んで、
すっかりいい気分です。



今日は娘の荷物を運ぶべく、
これから娘がお世話になるアパートに一緒に行ってきました。
とても気さくな大家さんにもごあいさつできて、
娘の部屋のベランダから見える山側の風景にうっとりしたり、
美味しいすももをご馳走になったりして、
楽しいひとときを過ごしました。

それから40度あるんじゃないかと思われる、
(荷物を運ぶのにお願いしたタクシーの運転手さんは
今日は40度になると確かに言っていました)
こんな暑さは初めての体験です。
フラフラしながら歩いてウィフィッツ美術館へ。
やっぱり最後はね。





レンブラントも見たよ!嬉しかった!



シャルダン、みとれた。

アルベデルチ、ジョルジョ。


そのあと、3時に予約したアカデミア美術館へ。
予約してもこの行列。


お待たせしました!?

すごい迫力でした。人間技とは信じ難い。


未完の奴隷像。圧巻。

この部屋はものすごい彫像の数で怖かった。

ジョットのフレスコ画、こんなに近くで見れた!


あと、お母さんどこに行きたい?
バスでミケランジェロの丘に行きた~い!



見て、見て、この美しい街を!




ママ、お姉様方たち、本当にありがとう!
安心して、心ゆくまで、素晴らしい旅をさせてもらいました。
大切な家族の待っている日本へ明日帰ります。
グラッツェ!



夢よ再び

2015-06-30 | 
今回のイタリア旅行も残すところ1日となりました。
昨日猛暑のフィレンツェを歩きながら、
後2日、私が行きたいところはどこだろう?
と思った時、たまらなくたまらなくヴェニスが恋しかった。

フィレンツェ、ルネサンスの発祥地。
特に私が好きな至宝のような美術が凝縮された街。
娘がこれから半年住む街。
尽きぬ魅力に溢れた街であることは確か。

しかし、盆地の暑さは半端じゃなかった。
狭いところに教会、美術館、邸宅、宮殿、広場などが
密集しているので、どこにでも歩いていける。
10分?15分?20分?観光客で溢れかえる街を歩くと、
石畳だということもあって、へとへとになってしまう。
年をとったということかな~。

それでね、
また行ってきてしまいました。
列車やバスでの移動が大好き。
旅の実感。




[user_image 2d/ba/ed0cc3bbd1f3c0b85fa3d0e2b229a5d7.jpg

前回行った時に気になっていたサンマルコ広場にある宮殿で開催されていた
「ルソー展」見ました。


もともとこの宮殿が持っていた絵ではないかと思われる
作品とテーマ別に同じ部屋に展示されていて、
面白い企画でした。
ヘビ使いの女、戦争、大きい女性の肖像画、赤い服の女の子、
おなじみの絵に混じってジャングルを描いた描いた数枚あって、
それらも大層美しかったです。


そして、サンマルコ広場!
みんなここでお茶してるはずなのに?



暑くてできません。

そうだ!近くの市立美術館にカルパッチョのあの絵を見にいこう!
入場料を払った時に一抹の不安がよぎりました。
他に比べて2倍したからです。
入ってびっくり、あれもこれも展示されたものすごい数の部屋。
もう少し街も見たいし、列車の時間までそうもないし、
だからたぶん半分もみてないかな、
でもカルパッチョのは見れました。


娘は展示の仕方がそごうの展覧会みたいと笑っていましたが、
私は見ることができて嬉しかった。
ベッリーニ兄弟の絵も良かった!




大急ぎで美術館を後にして、水上バスに乗り、
炎天下の街を少しだけ歩いて駅に戻りました。




皆様、ヴェニスは絶対に行ってください。
ただ夏は避けてくださいませ。

サンマルコ修道院

2015-06-29 | 
サバイバルツアーから無事に戻れて、
フィレンツェ最高!と、今朝は張り切って街にでた。
アカデミア美術館お休み。が~ん!
ウィフィッツもね。

今朝は珍しく、外で朝食。


朝からアイスカフェって、思うでしょう?
でもすでに30度は越えてると思う。

帰りのローマから空港までのチケットを受け取るべく
列車の手配など全てお願いした、
フィレンツェの旅行会社の日本人スタッフ、Yさんを訪ねる。
彼女に昨日のツアーのことを話したら、
それは大変でしたねと言われ、
過酷なツアーで有名なんだと改めて実感。

アカデミア美術館がだめなら、サンマルコ修道院だ!
フラ・アンジェリコですね。
教会でフレスコ画たくさん見ました。
わたしは本当にフレスコ画が好きです。
フラ・アンジェリコのフレスコ画も、
本当にうっとりするくらい美しかった。





回廊の正面にある小さな礼拝堂。




お待たせしました。
階段を上ると、そこにありました。
フラ・アンジェリコ「受胎告知」です。




さすがにガラス張りでした。
美しい!それ以外の言葉が出てきません。

2階の奥には小さな僧房がいくつもあって、
全ての部屋にキリストのフレスコ画が描かれていました。
部屋は3畳くらい、今は窓とフレスコ画があるだけです。
当時はここにベッドと机くらいは置いてあったのかな?
この狭い部屋で夜はロウソクの明かりだけで、
ひたすら神に祈りを捧げ、神と対話する生活。



ここでも「受胎告知」が美しかった。




一番奥にサボナローラの部屋もあった。
なんだか、あまりにも狭くて悲しかった。





修道院を後にして、さあこれからどうしようか?
現代の壁画?を見ながら、





いつの間にか邸宅が立ち並ぶ区域に。
公園があったので入ってみる。



私が「しょぼいな」と思って撮った噴水。

娘が撮るとこうなる。


だって見て、これ。


とうとうメキシコまで来た。



イギリスの庭とは何かが違う。
だってここはイタリアだもの。


涼しげに見えるって?
35度はあると思うね。

暑さにフラフラしながら、BAR(バール)でアイスカフェだ。
写真を撮る気力も残っていなかった。

でも二人してこの少年には見とれた。
子供達がバラバラにしたルービックキューブをあっという間に元に戻す。


この人だかり。


サン・ロレンツォ教会、
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会(一押し)
ウフィッツのことも書きたいけど、
書けるんだろうか?

みんな元気でね!チャオ!
いつも楽しいコメントありがとう!


5Terre (5つの土地巡りバスツアー)

2015-06-28 | 
昨日の続きも書かぬまま、
今朝は6時にアパートを出て、
中央駅から出発するバスツアーに行ってきました。

というのも、昨日も異常な暑さで、
サンタ・マリア・ノヴェラ教会(フィレンツェ一押しお薦め)
を出た広場で、こんな広告を見てしまったのです。


う、う、海だ~~!!
バスツアー!歩かなくてもいい!
絶景だ~~!
しかも10パーセントオフだ~~!
即決でしたね。
(この時点でアレッツォは諦めました。
さよなら、ピエロ・デラ)

チケットを買った時に、
列車もボートも含まれますと説明を受けても、
その時は、へ~そうなんだ~くらいにしか思いませんでした。
とにかく一瞬でもいいから、
猛暑のフィレンツェから離れたい、
「芸術」「歴史」から離れたい一心 でした。

ツアーは大型バス2台になるほどの盛況ぶり。
私たちのガイドはジョニー・リー・ミラー似の好青年。
英語とスペイン語を彼がひとりで担当します。
謎の美少女一人旅、
ヴァルセロナから来た熟年姉妹か友人か?
はじめは母と息子かと思ったが実は恋人同士だったカップルとか、
集合の度にみんなを待たせて名前を呼ばれてた、
たぶんフランス人であろうオサリバン夫婦とか、
背の高さで私に頼りにされた恋人同士とか、
ユニークな面々で、
思いもかけなかった、
わたしにはサバイバル・ゲームとしか思えなかった、
過酷な旅の始まりです!

バスが高速に入って、
イタリアの郊外の風景を見ているのは気持ちよかった。

でも、ジョニーの説明が始まった時に、
母娘は思わず顔を見合わせました。

ひとつめの村に着いたら、ここで一旦バスとはお別れして、
汽車で二つめの村に行き、
そこから大型ボートで3つめの村に行き…

は~~?バスを降りる??

昨夜は疲れ切っていて、
自分たちが行くところのことも何も調べないまま、
海だね!!と大喜びで参加した浅はかな親子。
帰ってきて、娘が調べてくれたところによると、
「5つの土地」とは、イタリア北西部の断崖を切り崩して
作られた村々でユネスコ文化遺産でした。

①猛暑
②溢れる観光客
③断崖=急な坂だらけ
④ボート=揺れる=船酔い
条件は揃いました。

しかも驚いたことに、ツアーは二つめの村で二手に分かれて、
元気な方達は山歩きをして最後の村で待ち合わせ?
半数はこちらを希望したのにもびっくり!

バスを降りて、狭くて急な坂道を歩き始めた時には、
私たちは再びフィレンツェに帰れるのか?
と本気で心配になりました。




この坂道だけの村で毎日生活している人々。
汽車を開通するまでは隣の村に行くのも船だけだったんですよ。
すごいですね!


次の村までは汽車で移動。
オサリバンがこない。
集合場所でオサリバンの名前が呼ばれるたびに、
わたしはジョニー(ガイドさんの仮名)がジョークを言ってるのかと
思うほど、見事にオサリバンは遅れた。

ジョニーを見てる右手の素敵なマダムは、
サンフランシスコから来たIT関係のお仕事をしている方で、
とても親しみやすく私たちに声をかけてくれました。


でも見て!海は本当にきれいでした!

このボートに乗るって、どこを降りるんだ?

ともかく出発!

噂のオサリバン。白い帽子。

娘、船酔い中。(大事には至らず、ほっ)


着きました!モンテロッサという有名な避暑地。


ここでランチタイム。

別グループのボストンから来た新婚(でも熟年)のカップルと同席。
2週間の休暇でイタリアに来て、
明後日には奥様は親戚のいるアイルランドへ!
とても気さくなご夫婦で楽しいランチタイムでした。

こんなふうに人と触れ合うことがほとんどなかった私たちにとって、
この過酷なサバイバルのツアーは、心温まるたびでもありました。
娘が「チー坊たちがドイツ・チェコのツアーでご一緒した
人たちといまでも仲良くお付き合いしてるのがわかるね。
たった1日だけでもみんなが一緒だと安心だし、
なんともいえない絆ができるね」と言っていました。

次の村には汽車で移動。
オサリバンが来ない。

最後の小さな村に着いた時にジョニーが言いました。
ここは小さい村で、
今日は特にひどい人混みだ。
Fight!(苦笑しか出ない。)

でも素敵なお店がいくつか。
ここで姉たちに素敵なお土産を買いました。お楽しみに。




過酷ではありましたが、
きっと一生忘れないバスツアーでした。

海岸で娘が姉のためにと拾った石。