ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

ブロークバック・マウンテン

2006-04-26 | 映画
終了間際になってようやく「ブロークバック・マウンテン」を観る。

むむむ、感想が難しいな。
一緒に観た姉のように、素直に涙することが出来れば良いんだけど、
決して嫌いな映画ではないんだけど、
いろんな映像が深く心に染み込んでもいるんだけど、
そうなんだけど、なんだかな~。
手放しで「素晴らしい映画だった!」といえないんだよな。
のどに小骨がひっかかったように何かが気になる。
それが何なのかよく分からない。

映画を見ている間ずっと、
なんてしあわせな人たちだろうと思っていた。
あの二人は決して一緒に暮らせないからあれほど強く求め合うのだ。
これは恋愛の鉄則。
ハードルが大きいほど想いは増す。
もちろんゲイに対する差別や偏見なんてあってはならないし、
そのことが二人の間に影を落としているのだけど、
この映画はそのことを訴えているわけではない。
間接的にはもちろんあるけれど。
むしろ、イニスは自らの偏見に苦しむのだ。
そして不倫。
二人の関係は不倫以外の何ものでもないのに、
彼らが男同士であるということで、
本来は隠されるべき行為が何故か公然と行われる。
「釣りに行く」とだけ言い残して、何年も繰り返される逢瀬。
妻に対する後ろめたさや葛藤が、驚くほど希薄だ。

二人の狂おしいまでの恋心(相手を求める気持ち)に共感できれば、
これほど甘く切ないラブストーリーはない。
しかし、一歩引いて見ると、
これほど傲慢でいいのだろうかとも思える。
人生のスポットライトはあなたたちだけにあたっているわけではない。
妻も子供も両親も、家族がいるのだ。

それでも、あのブロークバック・マウンテンでの短い夏は、
川面に反射する光のようにキラキラと輝いて、
見ている私たちの心の隙間に忍び込む。
私のブロークバック・マウンテンはどこにあるのだろうかと。
どこにあったのだろうかと。


これが噂の・・・

2006-04-20 | 雑記
そして、これが噂の「和布のきんちゃく」。
4つも作っちゃった。
レッスンで教えていただく前は、写真だけ見て、
なんでこんなもん作らなくちゃ?と思っていたが、
いざ作ってみると楽しくて夢中になってしまった。
12センチ四方の小さな巾着袋です。
手のひらに治まってしまうくらい。
もこもこっとしてほんとに可愛いんだよ。

母の花火

2006-04-20 | 雑記
今日は母のお誕生日。
プレゼントが間に合わないよーーー!!
もう少しだけ待ってね。
母は花火が大好き。
夏になると花火見たさに遠方まで出かけていく。
そんな母のために花火をイメージして作ってみました。
といってもトップだって仕上がってない。
真ん中のまるはこれからアップリケ。おくたてまつりだ・・・・’笑
それから綿と裏をあててキルティング。
最短でがんばるぞ!

今日は風が強かった。
でも午後からはおひさまも顔を出して風も落ち着いた。
私の作業机の横に窓があってそこから大きな木が見える。
新緑がそれはもう美しくて、手を休めてはうっとり。
食べてしまいたくなる萌葱色だ!

「県庁の星」観ました

2006-04-18 | 映画
やっとこさ「県庁の星」観ました。久しぶりのブログです。でもこれだけは書いておきたいと思って。
今週で終わってしまうと知って、相棒を誘ってみたら「いいよ」と云ってくれたので行ってきました。そういえば「ホワイトアウト」も付き合ってくれたのはこの人だけでした(笑)なんだかありがたくって、「二度と意地悪は云うまい」な~んて殊勝な気持ちになってしまう。ほんとにありがとう。
映画です。織田くんの作品を見て私は初めて泣きました。しんみりと泣きました。作品そのものも、織田裕二のお芝居も、しんみりと心に染みました。挫折もなく迷いもなくエリート街道まっしぐらだった男が、いままで信じてきたものがガタガタと音をたてて崩れていく経験をして、そこから立ち直っていくお話しです。少しばかり誇張されているにしても、心配するほどのことはなく、どちらかといえば淡々と物語は進んでいきます。ここに描かれているのは日本の問題だし、今生きている私たちの問題です。実はこの映画に描かれている地方政治のありかたについては私も昨年ちょっとした体験をしたのでなおさら身に染みたのかもしれません。それは相棒もいっしょです。政治なんていうとおおげさだけど、官庁や役所で働く人々の意識改革がどれほど大切なことか痛感しています。そのことを分かりやすく押しつけがましくなく語りかけてくるこの映画にとても好感をもちました。井川ひさし、益岡徹、脇役陣もいい。柴崎コウもいい。そして織田くん、肩の力が少し抜けて静かな佇まいのお芝居とってもよかった。40歳を目前にしてこれからが楽しみです。王道をいく映画も良いけど、こんな作品をまた見たいです。ありがとう。