私は在日コリアン3世と度々この
徒然に申し上げています。
立秋が過ぎ、土用となり処暑てなりて
季節はこれから初秋に向かうでしょう。
初秋のころには
旧暦のお盆 韓国では秋夕(チュソク)が
やってきます。
私の母方の祖母は済州島出身です。
旧両班家系の一人娘でしたが
故あって、日本に渡り同じ済州島出身の祖父と17歳で夫婦となります。
男子八人を授かるもことごとく
一歳を待たずして亡くなり
残った二人の女子二人が私の母と伯母です。
済州島は日本列島がそうであるように
周囲を海に囲まれています。
前にも申し上げましたが
龍頭岩というスポットがありまして
海の中に龍のような岩が突出しており、
この中心部からは真水が湧きでているんです。
私も飲みました。
そして、済州島は政治犯が流刑、遠島にあった男子が多く、その土壌は火山灰で
稲作に適しませんでした。
政治犯というには当時の両班(貴族階級)が多く、彼等は日常の生活というか
そもそも肉体労働をする階級ではありません。
土着の女性と婚姻をしても
労働には適しませんね
勢い、生活を支えるのは女性の役目となります
女性は生活の糧を求めて
海に潜り、海女となります。
そして、海の神さんを敬います。
祖母は海女さんではなかったですが
「海の神さん」は敬っていました。
旧盆になると
私を連れて淀川にいきます。
供物を淀川の岸壁並べ
線香を炊き、こよりを、燃やし
遥か玄界灘を超えた「海の神さん」と
会えるはずのない「両親」に祈りを捧げ、長い祈りが終わると
供えた酒を小指にとり
ピンピンと弾いて海に返します。
供物も小さい箱舟に乗せて
海に返します。
私は黙って、祖母を見守ることしかできませんでしたが
そこには、忘れがたい故郷と
忘れてでもこの日本で生きていくと
いう祖母なりの儀式だったと思います。
今日はどうもばーさんのことを
思い出してしまいます(笑)
ここまで読んで頂きまして
ありがとうございます。
朱禪記す