北風と太陽が力くらべをすることになりました。
旅人が着ているコートを早く脱がせたほうが勝ち。
やる気ムンムンの「北風」、鼻息も高くトライ。
でも北風が強く吹けば吹くほど、
旅人はコートをしっかりとおさえこみました。
つぎにやさしい顔の「太陽」の番。
すこしずつ熱をふやしたところ、
旅人はコートを脱ぎました。
無理強いをするより、
やさしく説得するほうがよほど効果的だという話です。
ボクは毎日、お客さんを相手にしています。
言いかえれば毎日、修行しているようなものです。
十人十色で、いろんな人がいます。
聞いていないのに、趣味のこと、家族のこと、
日本のことまで話が進んでいく人がいます。
反面、二コリともせずに全く反応しない人もいます。
お客様は自分を映す鏡です。
お客様が反応しないということは、
自分に何かが足らないからだと思います。
そこで「温顔」~無敵の表情~になれれば・・・。
「温顔」とは、おだやかで温かみのある優しい顔のことです。
笑顔は作ることができても、温顔はそうはいきません。
その人に、備わった表情のことだからです。
心を温かくしてくれる顔。かたくなな心も溶かしてくれる顔。
最後に温顔は勝つのです。
でも、とりあえずは「とっておきの笑顔」で
がんばるしかないんだろうな。
いとおしいものを見る時、温顔が生まれると言います。
皇后美智子さまの顔は、まさに「温顔」そのものかな。
まわりがいとおしいもので満ち溢れた時、無敵になるのかもしれませんね。