毎日新聞 2019年11月21日 東京夕刊
「忠臣蔵」に登場する武士たちを支えたお金にフォーカスをあてた映画「決算!忠臣蔵」が22日から全国で公開される。主役の大石内蔵助を演じた堤真一は「『実際はこうだったのでは』と思える、いわゆるヒーローではない人間味あふれる内蔵助や四十七士になった」と話す。
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「墓前で『申し訳ありません』と手を合わせました」
内蔵助ら赤穂浪士四十七士をまつる泉岳寺(東京都港区)で11日、共演する岡村隆史らと「ヒット祈願」を行った後、堤は冗談交じりにこう語った。
今作は、忠臣蔵を下敷きにしながら、随所にコメディーをちりばめた内容となっている。物語によると、赤穂藩主・浅野内匠頭が吉良上野介に斬りかかって切腹し、浅野家が断絶されて藩士たちが路頭に迷うところから始まる。筆頭家老の内蔵助は、幼なじみの勘定方・矢頭長助(岡村)の力を借りてお金をかきあつめて浅野家再興に奔走するが失敗。紆余(うよ)曲折あって「討ち入り」を決意したものの、残されたわずかな「予算」を使っていかに実現し「決算」できるかという視点で描く。割賦金(退職金)や江戸への旅費、武具代といった費用などあらゆる行動にかかるお金が事細かくテロップで入る。武士たちがいかに無駄遣いをしているかが分かり、それが笑いを誘う。
=宮武祐希撮影
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兵庫県出身の堤のほか、関西出身の芸人も多数出ている。中村義洋監督はキャスティングについて「兵庫の赤穂浪士ですし、親密な家臣たちの関係性を表現したくて関西弁にこだわった。また、従来の大石内蔵助像を変えながらも周囲に慕われる人柄は大事にしたい。それは、堤さん以外にあり得なかった」と熱望し実現した。
堤は「内蔵助は、必ずしも吉良を斬りたかったわけではなく、部下や世間からかつがれてしまった面がある。幕府の仕打ちに対して弱者の立場から世間に訴えたかった。そういう悲劇が基にあるので、演技ではコメディー感を強調しすぎないようにした」。撮影ではいろんな演技を試してテーク(注・・・映画で1カットの一回の撮影)を重ねたといい、「内蔵助がまじめに怒っている様子が面白く伝われば」と考えている。
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多くの映画やドラマに出演する人気俳優の原点は舞台にある。20代の頃、英国人演出家のデヴィッド・ルヴォーに鍛えられた。「『自分の役の感情の説明をするな』とよく言われた。日本人はつい感情を表現しようとしてしまいがち。お客さんに向かって『悲しいんですよ』と訴えかけるようなことはするなと。言葉が大切で、セリフは相手の役を動かすためにある。そうすれば勝手に感情は生まれてくるのだと徹底的に教えられた。今でも財産です」と振り返る。
「(中村監督の)脚本が素晴らしい」と語る今作。「『忠義の塊』という四十七士ではなく、いろんな経緯や心の揺れが見える。忠臣蔵になじみのない世代も楽しめるし、従来ファンも納得できる映画になった」と自信をのぞかせた。【井上知大】
昔は役者を揃えて「忠臣蔵」を盗ったら映画館は満員になると言ったものだが、「武士の家計簿」みたいな映画のようなので又、歴史家・磯田道史の原作かと思ったら違うんだね。
主演の堤真一さんの映画は、『ALWAYS 三丁目の夕日』三作品から観始めて『地下鉄に乗って』『クライマーズ・ハイ』『容疑者Xの献身』などを楽しんだが、関西弁で彩られていそうなこの半喜劇、近くの映画館でやるようだから駆けつけなければ!!!小父さんは単純だから知っているたくさんのキャストで惹かれてしまう(笑)
すっごい面白そう!!
キャストの顔ぶれを見た時、ナインナインの岡村って演技出来るの?とちょっと思ったんですけど(笑)。
この映画は観てみたいです。
子供の頃祖母とみてました
アメリカ生活が長くなったせいか 武士の映画?っていうんですか 言葉が聞き取りにくくて理解できないことがおおいんですが これはコメディータッチと言う事で現代語も使われるんでしょうかね
岡村君も真面目に演技してましたよ。
関西弁に関しては、何の違和感もなく見入ることができました。
印象に残ったのは、岡村隆史さんと西川きよしさんです。
堤真一さんは、「孤高のメス」が好きです。
岡村さん良かった。