地方の商工会議所に勤める中小企業診断士のブログ 「お酒と読書と、中小企業支援の話」

田舎の商工会議所が行う中小企業・小規模事業者への支援。そのリアル。息抜きに楽しむお酒と読書の話。

手を変え品を変え継続する(諦めない)

2023-07-31 09:00:00 | 商工会議所
商工会議所には「部会」と言われるものがあります。
サービス業部会や建設業部会といった感じで、業種ごとにあり、その部会ごとに行政への「政策提言・要望」をまとめたり、祭りや研修などの事業をしたりしてます。

…部会で祭り…(o´Д`)

どこの会議所も7月あたりで各部会がそれぞれ役員会を開き、全部会員から集めた政策要望をまとめます。最終的には、その要望書を国や県や市町に提出します。その後、その要望一つ一つに対して、文書で回答を得ます。

今年ので例えを上げれば、
消費税インボイス制度に対する影響緩和策、
個人タクシーの営業地域要件の緩和、
消費喚起のプレミアム商品券事業、
工場・倉庫誘致のための用途地域の弾力的運用などなど、その他めちゃくちゃ多数。
商工業者の立場からなので、「規制緩和」と「消費喚起」それと「まちづくり」に関わるものが多くなるのかなと思います。
会議所が行政からなんらかの補助金を受けようとする場合は、この要望活動を通してになります。「経営力再構築伴走型支援するから専任の指導員の人件費を追加で補助増額してください」とか(笑)

1回要望して叶うこともありますが、それなりに大変な要望内容になってますので、たいていは「前向きで中身ゼロ」な回答が返ってきます(笑)
それでも、その回答内容を踏まえながら、毎年継続的に要望することで、とても大きな変革を実現できることもあります。
政策の変更は、その業種、その地域に大きなインパクトを与えます。

渋沢栄一翁が日本で初めて商工会議所を創設した動機も、この「商工業者の意見集約機能」のためだったそうです。
明治時代に不平等条約を改正しようと運動したところ、欧米諸国から「商工業者の意見を吸い上げる商議所もない、非民主的な国と対等な条約は結べない」と拒絶されたのがきっかけだそうです(朧げな記憶だけで書いてますので違ってたらすいません💦)。
商工会議所にはこういう仕事もあるんです(笑)