GOREとにゃんこの桃源郷

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The Forsaken

2009-12-03 | CDレビュー

Manifest of Hate
 スウェーデン産デスラッシュ(デスメタル寄りスラッシュメタル)系バンド、The Forsakenの2001年1stフル、日本盤。全10曲に日本盤ボーナストラック1曲が加わっている。彼らの楽曲は4分~5分と長いため、これだけの曲数になるとランニングタイムは50分以上に及ぶ。それゆえ、聴き応え、ボリュームは十分だと言えよう。構成は、ストイックに曲が流れていき、6曲目にアルバムタイトルにもなっている「Manifest of Hate」の短いインストを挟んだのち、最後まで再びストイックに展開する。

 ギターはツインリード態勢のようで、北欧音楽らしいメロディックなリフを弾き、途中にソロも入る。鋭利な歪みでも聴き取りやすく仕上がっている。ボーカルはシャウト系デスヴォイスと低音の咆哮で、確りと歌詞を歌い上げる。言うまでも無いが、デスラッシュというジャンル上、ガテラルやバキューミング、ピッチシフターなどは無い。ドラムは抜けの良いスネアを力強く叩きまくっているため、録音が大きくて嬉しい。メタルドラマーだからバスも踏みまくっている。ベースは、ギターのトレモロリフをトレモロしないだけで、同じラインを弾いていることが多い。

 力強い音楽が好きなメタルキッズにおすすめ。このアルバムで特に好きだった曲は、Tr2,Daemon BreedとTr8,Truth of Godの2曲。MDに録音して通学中などによく聴いていた。(発売したばかりの頃)





Arts of Desolation
 こちらは2002年発売の2ndフルアルバムであり日本盤だ。アルバム構成が前作と似通っているので、続編というよりは一対という感覚だろうか。1stと同じように全10曲と日本盤ボーナスが2曲(うち1曲はメタリカのカヴァー)、そして6曲目は「The Second Manifest」と題したインストゥルメンタルである。

 サウンド面も、これといって特筆すべき大きな変化は見受けられない。楽曲群に関して、アグレッシヴな曲よりも耽美的なものが増えた、と若干感じるくらいだろうか。1stで気に入った方にはおすすめ。もしくは、この2ndから入っても良いと思う。





Traces of The Past
 2003年冬に発売の3rdアルバムで、やはり50分以上に及ぶ大容量だ。メタリカのカヴァーを含む全11曲で、日本盤だと2曲ほどボーナストラックが追加されているようだ。残念ながらこのアルバムだけはスウェーデンで購入したため、北欧盤ということでボーナストラックは無かった。再確認したら太ももが攣った。

 楽曲と楽曲の境界にブランクが短いため、アルバム全体を1つの作品として聴くのが正しいのだろう。特に路線変更も無いので、今までと同じように聴ける。メロディックなアプローチが多いとはいえ、ドラムはスラッシュビートを基調とし、曲によってはブラストも披露してくれるので、生粋のデスメタラーも安堵するはず。サウンド面もスウェディッシュバンドだけあって、ペイン、ヒポクリシーのテクレンのアビスタ(Abyss Studio)なので良質だ。

 どのアルバムに関しても言えるが、大体どこかでForsaken節が炸裂するし、そのせいか全体的に作りが似ていて、食傷気味になりがち。本人たちもそう思ったのか、3rdではより多種多様なパターンをちりばめている。でも、どこを聴いても(ソロなんか特に)Forsaken。ジャンル的に無個性になりがちな中、らしさを失わないことは素晴らしいと思うので、北欧っぽさにまみれてみたい人におすすめ。


The Forsaken
Anders Sjöholm (Vo)
Stefan Holm (Gt)
Patrik Persson (Gt) 2nd(Gt+Bs)
Michael Håkansson (Bs) -1st
Stefan Berg (Bs) 3rd-
Nicke Grabowski (Dr)


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