「東京競馬場」が目的地になったきっかけなんて単純なもので、今月、頂上決戦のジャパンカップがあるというだけのこと。早速、「歩いて行ってみるか」と思い立てば、ネットでその距離を調べると50キロ強。
神田川でお昼を食べて出発。
「これから2時間、あと2時間」ってそんな算数みたいに言うなよ。
足の痛みと、距離ロスしたショックのダブルパンチが弱った気持ちに襲いかかる。
正確には、東京競馬場の付属設備があるところ。
練習にもってこい、だ。
目標の意味なんかどうでもよし!
「東京競馬場」にダービーを観に行った時は、長い時間、新宿から京王線に乗っていた思い出がある。
神田川でお昼を食べて出発。
「朝から30キロ歩いたんだ。その折り返しの距離でしょ」
いや、そんな単純ではない。
気力がガス欠って感じです。
今から2時間かけて10キロ消化。そこから残りあと10キロ。
30+10+10=50キロ
「これから2時間、あと2時間」ってそんな算数みたいに言うなよ。
痛みをこらえ黙々と2時間経過。
残り13.8キロだからあと10キロと思うところが未熟者アドベンチャーレーサーなのだ。
四捨五入は絶対にいけません!
50キロ踏破で疲れる以外に厄介なことは、スマホの電池が無くなること。
見知らぬ街はgoogle mapでルートを確認し、写真も撮るので、最後の2時間、残り10キロでほぼ電池が無くなる。
後半にろくな写真が撮れていないのはそのため。
電力を節約していたらルートを間違え吉祥寺に出てしまった。
足の痛みと、距離ロスしたショックのダブルパンチが弱った気持ちに襲いかかる。
マラソンランナーは練習の時に何を考え走っているのだろう。
縦走している登山者は山小屋で何を考え一夜を過ごすのか。
東府中駅を越え「東京競馬場」に到着した時は、日もどっぷり暮れていた。
正確には、東京競馬場の付属設備があるところ。
歩くだけで終わった一日。
急ぎ東府中の駅に戻り、家路を急ぐ。
「ただいま」
家族皆は温かい夕食の最中でした。
「あー疲れた」
「うわっ、お父さんの足臭ぇ」
「オエー、凄い臭い!」
「何だよ、二日で100キロ以上歩いた勲章だぞ!」
「ちょっと、いい加減にしてよ。ご飯食べているんだから」
「くっさ!」
二日で100キロ踏破、の先にあったものは、自分への満足感でも、自信でもなく、大真面目に没入していたグレートトラバースが端から見れば「臭ぇ」で片付けられる「お笑い」でしかないと分かったこと。
これでよし。
あのお地蔵さんも今頃、笑って下さっていることだろう。
遥かなり、銚子犬吠埼・・・。
未熟者アドベンチャーレーサーの挑戦はつづく。