聖なる書物を読んで

現役JW29年目

ヨハネ1章

2018-09-03 | 聖書
ヨハネの福音書は、他3人の福音書とは違った趣を持っている。

書かれたのは1世紀の末頃で、すでにエルサレムは滅び、他の使徒たちもみな(多分・・)死の眠りにつき、会衆もほぼ確立されて予告通りの背教も進んでいた頃。イエスを実際に知っていた世代は過ぎ去り、会衆も世代交代が進んでいたであろう頃に書かれた福音書。

最初に4福音書を全部通して読んだ時に、ヨハネの福音書だけ違った印象を受けたので、そのことを研究司会者に告げたら、ヨハネが一番最後に書いたから他の人が書かなかった事を主に書いてるからじゃないか、と言われたことを覚えている。

それもあると思うけど、ちょっと違う。上手く言えないけど、他の3福音書で描かれているイエスが神の子の人間イエスであるのに対して、ヨハネが描くイエスは人の姿をした霊者イエスのように感じる。

出だしからして「初めに言葉がおり、言葉は神と共におり、言葉は神であった。」だし・・・これは創世記の最初の「初めに神は天と地を創造された」から続く天地創造のイエスバージョンみたいだ。命と光がテーマの、死と闇からの救出をもたらすイエスの新しい天地創造。

パウロはイエスが神と共に創造の業を行なったことを書いているけど、他の3福音書だけではその辺のところはよく分からない。でもヨハネが書いたことから、人間になる前のイエスのことが推察できる。イエスが神とどれほど親密な関係であったかも、ヨハネが一番多く書いているんじゃないかな。

ところで、バプテストのヨハネは、この福音書の中では単にヨハネと書かれている。筆者は自分の名を出さないで書いているから。