夏目漱石の小説「坊っちゃん」に登場する「小型の蒸気機関車がさらに小さな客車を引っ張って走る列車」を模した観光列車が、愛媛県松山市内を走る路面電車の線路上を走っており、観光客に人気です。
https://www.iyotetsu.co.jp/botchan/about/
もちろん都市の真ん中で蒸気機関車を走らせるのは非現実なため、外見だけ似せて実際にはディーゼルエンジンで走ります。
その運賃ですが、最近ものすごい勢いで値上げが繰り返されています。
2015年9月までは大人1回300円で乗車でき、普通の路面電車の倍の運賃ですが気軽に利用できました。しかし・・・
2015年10月に、300円→500円に値上げされました。
https://news.mynavi.jp/article/20150903-a131/
そして、1年足らず後の2016年8月に、「車両老朽化による修繕などの費用増加に対応するため」500円→800円に値上げされました。
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO05386760Y6A720C1LA0000/
4年間はこの運賃でしたが、2020年10月に800円→1000円に値上げされ、
https://www.iyotetsu.co.jp/topics/20/1001.html
その1年あまり後の2021年12月1日からは、30%アップの1300円に値上げされます。
https://www.iyotetsu.co.jp/topics/21/1201.html
つまり、およそ6年半の間に4.3倍にもなるわけで、まさにうなぎ上りですね。
もちろん、遊園地のアトラクションのごとき非日常的な乗り物ですから、観光客がそれだけの価値があると判断すれば乗ってもらえるわけで、日常的な交通手段としての路面電車の減収を僅かでもカバーできればということなんでしょうけど。
ちなみに、Wikipediaの「坊っちゃん列車」の項目によれば、「2001年10月の運行開始当時は、記念グッズと市内電車1日乗車券込みの1,000円が必要で、しかも1区間しか乗れなかった」そうで、さすがにこれでは高すぎとばかり2002年8月から1乗車300円に大幅値下げしたとのことです。ある意味初心に帰るといったところでしょうか。