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淡路島・津名港の栄華を偲ぶ高速船ターミナル(その1)

淡路島の北部を占める淡路市の市役所は、合併前の旧津名町の中心部に近い埋め立て地にあり、その南側には津名港の港湾エリアが広がっています。

津名港一帯は古くから淡路島東部の物流拠点として栄えていましたが、流木被害などに悩まされていました。しかし、1960~80年代に継続的に行われた埋め立てにより立派に整備されました。

そして1985年6月にに大鳴門橋が開通し、同時に高速道路が旧津名町の西端にあたる津名一宮ICまで開通すると、津名港は神戸・大阪と淡路島を結ぶ高速船と徳島方面への高速バスの乗り継ぎ地点として大きく発展しました。これに伴い従来の高速船ターミナルでは機能が不十分となったため、埋立地に新たに立派なターミナルが整備され、関西空港開港を前にした1994年にオープンしました。

しかし、1998年3月に明石海峡大橋が開通すると同時に、神戸・大阪と淡路島を結ぶ高速船は全て廃止されました。その後も津名港と関西空港を結ぶ高速船は運航継続されましたが、利用が伸びず2001年3月限りで廃止され、全滅となりました(別ターミナルを使用するフェリーの運航は継続)。

その後、2002年10月に津名港と大阪港(天保山)を結ぶ高速船が復活しましたが、全くの利用不振で3か月で撤退し、以来20年近くターミナルの建物は当初目的の「高速船のターミナル」としては全く使用されず、神戸方面への高速バスのターミナルとしてのみ使用されています。

ということで、まず表側(陸に面した側)を紹介します。

建物の規模は1994年のオープン当初から変わっていませんが、現在の利用実態からすると明らかにオーバースペックです。

タクシー乗り場の屋根は2か所設置されていますが、手前側が活用されていたのは明石海峡大橋開通までと思われ、現時点では屋根が穴だらけで機能を果たしていません。

(つづく)

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