連日、緑茶会として参議院選挙の応援。
東京選挙区の大河原雅子さんの応援演説で、「東京電力は今原発ゼロですが、この猛暑でも、停電していますか!」「原発がなくても電気は供給できるんです!」と叫んでいたら、なんと我が家が停電させられた。
本日午後、我が家のある川崎市宮前区の有馬、鷺沼、横浜都筑区の牛久保など、かなりの広範囲が停電となった。
最初は我が家だけが電気の使いすぎでブレーカーでも落ちたのかと調べたが何ともない。
そもそも、この猛暑でエアコンが壊れていて19日まで修理も来ないという状況なので、そもそも電気は使っていない。
いったいどうしたとマンションの外に出てみると、たくさんの人が路上に出て、なぜか外を見上げている。
たぶん電線でも見てたのか。
「停電してます?」「ええ、してます。」などと、普段はあまり担いご近所付き合いができたりして・・。
(写真は、信号なしで車が通行するご近所の交差点だ。携帯でとったのでデータが小さい。)
そもそも、この停電は発電所が不足しての供給不足ではないはずだ。
いつも書いている通り、日本の発電設備は「原発抜き」で過去最大ピーク時の1.25倍ある。
原発込みで1.5倍。つまり「余剰発電所」の半分が原発だった。
だから、原発ゼロでも絶対に停電しない。
それなのに停電したのは、変電所トラブルか送電系統運用のミス。
どちらにしても送電会社としての電力会社に責任がある。
調べてみると、今日は千葉でも停電があり、あちこちで1時間から2時間の停電が起きている。
http://teideninfo.tepco.co.jp/day/
どれも原因は不明だと書いている。
これまた送電会社としては能力のなさをさらけ出している。
送電網を常に監視し、どこにどれだけの電気が供給され、どの送電線にどれだけの電気が流れているのかを常時把握しているのが「送電会社」だと思う。
停電ということは、その送電線に供給する電気が足りなくなったか、多すぎてオーバーフローしたかだ。
メガソーラ-などの場合、天気が良いと発電量がぐんぐん上がるから、一気に送電線の供給容量を超えて電気が流れる。
そうすると停電してしまうからと、メガソーラーを送電線につながせない。
ということはつまりつくらせない・・ということが、今けっこうあちこちで起きている。
そんなことをやりながら、一方では簡単に停電を引き起こす。
どうも、日本の電力会社の送電管理能力は極端に低いのではないかといぶかる。
あの3.11のあとの計画停電のドタバタも、悪意と悪知恵の結果でないとすれば、相当の送電管理のダメさ加減による。
今日の停電も、「柏崎刈羽原発を動かさないと、こんなことがちょくちょく起きますよー」見たいなメッセージを出すのかと思ったら、そうでもないので、やはり「管理の質」の問題だろう。
考えてみれば、電力会社も大変の状況だ。
この夏の猛暑で電力需要はうなぎ上り、石炭、重油、天然ガスと安い順に燃やすのだろうが、確かに余分な燃料費がかかる。
それが電力コストを3兆円ほど押し上げると報道されている。
本当のところは燃料代は半分ほどで、実は停止している原発の維持管理費がのしかかっているらしい。
止めていても燃料は冷やし続けなきゃいけないという厄介なものだからだ。
原発がフルに運転されているときは、どうも相殺されて見えないコストになっていたようだが、原発全停止となって見えるコストになって来た。
その金額1.2兆円。電力コスト押し上げの半分近くは止まっている原発のコストだった。
1.2兆円の内訳の中には、あの発電をしていない電力会社日本原電への「電気代支払い」約1000億円も含まれている。
なんだか、このズブズブのスポンジのような経営を、原発を切り捨てて、ビシーッと絞り込んだら今の10分の1くらいの経費で経営できるのではと思うほどだが、それをやると、すぐに債務超過になって倒産するらしい。
原発に投じたコストの回収ができないからだ・・が、たとえば日本原電を倒産させると、その債務保証が九電力会社にズシリと乗りかかり、それだけで倒産する会社もあるのだとか。
ということは、今後続けていても回収不能と判断した方が良さそうだ。
今後の、福島第一原発は柏崎刈羽、浜岡など、すべてを動かして、順調に40年の運転期間を全うできたら回収可能になる(それでも廃棄物のコストは未知数)のだそうで、今やめた方が実質的な損害額は少なくて済む。
今やめた場合の廃炉コストが4.4兆円とされていて、これまたいきなり電力会社にのしかかると、ほぼ全社倒産するのだとか。
それでも、運転し続けるには、例の新安全基準を満たすための設備投資が必要。
その額が3.2兆円で、差引実際の廃炉コストは1.1兆円で済むはずと、脱原発の国会議員でつくる「原発ゼロの会」は試算している。
原発が動かなくても、やめなければ毎年1.2兆円。10年で12兆円。
10年間で比較しても12兆円+3.2兆円=15.2兆円と1.1兆円。
期間が伸びれば伸びるほど、この差は開く。しかも事実上、倒産状態の各社なのだから、どう転んでも、この費用全額が国民負担になる。
まあ、国民負担といっても、電気代でとられていたものが税金でとられるようになるだけという人もいる。
しかし、税金になったときには他の行政サービスにしわ寄せが来る。福祉を切り捨てて原発後始末とか、消費税を上げて原発後始末といった具合だ。
できるだけ、この金額を大きくしない方が行政サービスへのインパクトという点では断然良いのだ。
まあ、猛暑の参議院選のさなか、東京電力がぶちかましてくれた大停電でちょっと考えてみた・・。
東京選挙区の大河原雅子さんの応援演説で、「東京電力は今原発ゼロですが、この猛暑でも、停電していますか!」「原発がなくても電気は供給できるんです!」と叫んでいたら、なんと我が家が停電させられた。
本日午後、我が家のある川崎市宮前区の有馬、鷺沼、横浜都筑区の牛久保など、かなりの広範囲が停電となった。
最初は我が家だけが電気の使いすぎでブレーカーでも落ちたのかと調べたが何ともない。
そもそも、この猛暑でエアコンが壊れていて19日まで修理も来ないという状況なので、そもそも電気は使っていない。
いったいどうしたとマンションの外に出てみると、たくさんの人が路上に出て、なぜか外を見上げている。
たぶん電線でも見てたのか。
「停電してます?」「ええ、してます。」などと、普段はあまり担いご近所付き合いができたりして・・。
(写真は、信号なしで車が通行するご近所の交差点だ。携帯でとったのでデータが小さい。)
そもそも、この停電は発電所が不足しての供給不足ではないはずだ。
いつも書いている通り、日本の発電設備は「原発抜き」で過去最大ピーク時の1.25倍ある。
原発込みで1.5倍。つまり「余剰発電所」の半分が原発だった。
だから、原発ゼロでも絶対に停電しない。
それなのに停電したのは、変電所トラブルか送電系統運用のミス。
どちらにしても送電会社としての電力会社に責任がある。
調べてみると、今日は千葉でも停電があり、あちこちで1時間から2時間の停電が起きている。
http://teideninfo.tepco.co.jp/day/
どれも原因は不明だと書いている。
これまた送電会社としては能力のなさをさらけ出している。
送電網を常に監視し、どこにどれだけの電気が供給され、どの送電線にどれだけの電気が流れているのかを常時把握しているのが「送電会社」だと思う。
停電ということは、その送電線に供給する電気が足りなくなったか、多すぎてオーバーフローしたかだ。
メガソーラ-などの場合、天気が良いと発電量がぐんぐん上がるから、一気に送電線の供給容量を超えて電気が流れる。
そうすると停電してしまうからと、メガソーラーを送電線につながせない。
ということはつまりつくらせない・・ということが、今けっこうあちこちで起きている。
そんなことをやりながら、一方では簡単に停電を引き起こす。
どうも、日本の電力会社の送電管理能力は極端に低いのではないかといぶかる。
あの3.11のあとの計画停電のドタバタも、悪意と悪知恵の結果でないとすれば、相当の送電管理のダメさ加減による。
今日の停電も、「柏崎刈羽原発を動かさないと、こんなことがちょくちょく起きますよー」見たいなメッセージを出すのかと思ったら、そうでもないので、やはり「管理の質」の問題だろう。
考えてみれば、電力会社も大変の状況だ。
この夏の猛暑で電力需要はうなぎ上り、石炭、重油、天然ガスと安い順に燃やすのだろうが、確かに余分な燃料費がかかる。
それが電力コストを3兆円ほど押し上げると報道されている。
本当のところは燃料代は半分ほどで、実は停止している原発の維持管理費がのしかかっているらしい。
止めていても燃料は冷やし続けなきゃいけないという厄介なものだからだ。
原発がフルに運転されているときは、どうも相殺されて見えないコストになっていたようだが、原発全停止となって見えるコストになって来た。
その金額1.2兆円。電力コスト押し上げの半分近くは止まっている原発のコストだった。
1.2兆円の内訳の中には、あの発電をしていない電力会社日本原電への「電気代支払い」約1000億円も含まれている。
なんだか、このズブズブのスポンジのような経営を、原発を切り捨てて、ビシーッと絞り込んだら今の10分の1くらいの経費で経営できるのではと思うほどだが、それをやると、すぐに債務超過になって倒産するらしい。
原発に投じたコストの回収ができないからだ・・が、たとえば日本原電を倒産させると、その債務保証が九電力会社にズシリと乗りかかり、それだけで倒産する会社もあるのだとか。
ということは、今後続けていても回収不能と判断した方が良さそうだ。
今後の、福島第一原発は柏崎刈羽、浜岡など、すべてを動かして、順調に40年の運転期間を全うできたら回収可能になる(それでも廃棄物のコストは未知数)のだそうで、今やめた方が実質的な損害額は少なくて済む。
今やめた場合の廃炉コストが4.4兆円とされていて、これまたいきなり電力会社にのしかかると、ほぼ全社倒産するのだとか。
それでも、運転し続けるには、例の新安全基準を満たすための設備投資が必要。
その額が3.2兆円で、差引実際の廃炉コストは1.1兆円で済むはずと、脱原発の国会議員でつくる「原発ゼロの会」は試算している。
原発が動かなくても、やめなければ毎年1.2兆円。10年で12兆円。
10年間で比較しても12兆円+3.2兆円=15.2兆円と1.1兆円。
期間が伸びれば伸びるほど、この差は開く。しかも事実上、倒産状態の各社なのだから、どう転んでも、この費用全額が国民負担になる。
まあ、国民負担といっても、電気代でとられていたものが税金でとられるようになるだけという人もいる。
しかし、税金になったときには他の行政サービスにしわ寄せが来る。福祉を切り捨てて原発後始末とか、消費税を上げて原発後始末といった具合だ。
できるだけ、この金額を大きくしない方が行政サービスへのインパクトという点では断然良いのだ。
まあ、猛暑の参議院選のさなか、東京電力がぶちかましてくれた大停電でちょっと考えてみた・・。