竹村英明の「あきらめない!」

人生たくさんの失敗をしてきた私ですが、そこから得た教訓は「あせらず、あわてず、あきらめず」でした。

衆議院選挙いよいよはじまる。緑茶会は、こう考えました。

2017年10月09日 | 原発
いよいよ衆議院解散、総選挙となりました。
このこと自体、私はあまり驚きませんでした。
全国会終了後、民進党が蓮舫元代表の突然の辞任など、ガタガタと崩れ始めていたからです。
結局、8月は、民進党は代表不在。
新代表に前原氏が選ばれようと、枝野氏が選ばれようと、解散総選挙の方針は同じだっただろうと思います。
春の都議会議員選挙で圧勝した小池都知事が、新党が誕生させ、国政に参戦するであろうことも予測されていました。
小池新党が立ち上がる前に総選挙だ・・これは安倍総理にとって、いわば必然の結論であると思っていました。
それにどう対抗したら良いんだろう、手がなく、これは自民党の大勝ちかと思っていたところ、まんざらでもないなという形成となってきました。

緑茶会、2017衆議院候補者推薦リスト
http://ryokuchakai.com/?p=991


緑茶会の選挙分析と推薦リスト

じつは私は政治団体の代表でもあります。
緑茶会=脱原発政治連盟という団体です。
設立は2013年3月11日。
福島第一原発事故の2年後です。
2012年の総選挙で、野党勢力の方が有権者の支持が多いのに、複数政党で候補者を乱立して自滅するというおバカな選挙をやっていることに警鐘を発する目的で設立しました。
対立候補を一本化すれば、必ず自民党を倒せる!という主張で、いつの間にか、この考えは一般的になりました。
2014年、2016年の衆院選で、それを訴え、それを実行した選挙区(民主党や共産党の一部が応えてくれたから)はほぼ勝ったからです。
これは、有権者側からすれば、選択肢を奪われる(1本しかない)わけですから、本当の民主主義とは言えないかもしれません。
ですから、それを「戦略的投票」と呼んだりして、有権者側の意識改革も促しました。
小選挙区制度という選挙制度が、本当の民主主義とはかけ離れた制度であるため、これを変えて民主主義を取り戻すための戦略でもあります。

解散権は総理の伝家の宝刀・・と、政治界にいたことのある私の頭の中も、それが常識のようになっていました。
しかし、今回はそれは違うと多く異論が出されました。
そんな勝手を認めている国は、あまりない・・と。
総理の解散権は英国を真似たものだが、その英国ではとっくの昔に、これを禁じていると。
野党側が準備できていないことを見計らって、だまし討ちのような総選挙をやることは、民意を正しく反映しないからです。
二大政党制の米国でも、衆議院にあたる下院議員選挙は3年おきと決まっています。
「解散は総理の専権事項」というのも、じつは解釈改憲で、日本国憲法は、そんなこと定めていないとも・・。

なるほど・・です。
しかし、この異論は大いに重要ですが、それでも現総理は解散権を振るいまくっています。
これを禁じるには、この総理を倒した政権が、法的禁止をするしかありません。
とはいえ、伝家の宝刀は、抜くと自分が傷つくこともまたあります。
抜き方を誤ると・・。
もしかしたら、安倍総理は読み間違えたかもしれませんよ。

緑茶会、2017衆議院候補者推薦リスト
http://ryokuchakai.com/?p=991


新党「希望の党」の誕生と「民進党」の消滅

総選挙が確実となったのは9月の後半です。
安倍総理による、不意打ちの解散総選挙で、民進党には何も準備がありませんでした。
想定していれば、代表選挙をその前哨戦として盛り上げることもできただろうにと思います。
緑茶会は薄々は予測していて、民進党の予定候補者リストを見ながら、ほぼ全国の推薦リストを作成していました。

緑茶会の目的は「脱原発」ですから、ホームページの政策や現職議員であれば国会活動などでの実績から判断して、脱原発に寄与する候補者かどうかを判断しました。
政治家(候補者)には、二つのタイプがあります。
政策を具体的に示すタイプと政治姿勢を示すことで有権者の受けを取るタイプ。
後者の場合には、具体的政策が全くないのが特長です。
緑茶会的にはゼロ査定です。

政策の中に、脱原発あるいは再生可能エネルギーの促進が入っている議員は、今回は一応ひろいました。
政策にあると言っても、申し訳程度に書いていあるだけで、実態はなく「政治姿勢の表明」同レベルに過ぎないと思えるものもありました。
それを拾い上げたのは、少なくとも関心があるかないかの違いは大きいと考えたからです。
原発のげの字も、エネルギーのエの字もない候補は選んでいません。

しかし、事態は急速に動きます。
若狭議員がショボショボやっていた小池新党づくりに、民進党から細野議員が合流し、さみだれ的に民進党から議員が移り始めます。
そして、小池都知事本人が「私が党首をやる」と「希望の党」設立を宣言、表舞台に登場し、状況は一気に流動化しはじめます。
自民党からも離党合流が出はじめます。
民進党は前原議員が代表に選出されますが、突然の解散総選挙に、とんでもない奇手を打ちます。
民進党まるごとでの希望の党合流を決めます。
民進党は参議院議員もいるし、地方議員もいるのですが、突然執行部がなくなったのです。
これまで、聞いたことも見たこともありません。
これには、私も驚きました。

それでも、自民党対希望の党という1対1の選挙の構図になるのであれば、少なくとも安倍政権は危うくなると見ました。
脱原発という点では、希望の党は「原発ゼロ」を掲げ、2030年までに原発ゼロを目標としています。
元民進党の脱原発議員も含め、この野党は脱原発の党ということもできるなあ・・と。
脱原発の政党が、安倍政権を倒せば、エネルギー政策が変わる・・と言うことになるのです。

しかし事態はさらに動きます。
憲法改正、安保法制賛成・・の小池さんは、政治の流れに少しのぼせ上がったのでしょうか、改憲に反対し安保法制に反対する「平和派」の民進党議員の排除を口にしたのです。
政策の一本化は大事です。
しかし、この一本化は、ある意味、自民党との違いをなくしたとも言えます。

排除された民進党議員(候補者も)は、もう時間がありません。
急遽、自分たちの受け皿として枝野代表で立憲民主党を立ち上げたのです。
ここまで書いたのは、国会解散から10日間くらいの間の出来事です。
まずはできないだろう(そんな勇気はないだろう)と思っていた、「平和・脱原発」の政党が出来てしまった。
これはすごいことだと思います。


有権者にはどんな投票行動が求められるのか

最後に少しだけ、緑茶会の推薦リストの解説をしたいと思います。
現在は135人を推薦しています。
立憲民主党はまだ追加公認を出していますので、ギリギリ明日までにもっと増える可能性もあります。
小選挙区議席の過半数は145なので、あと10人くらい増やしたいなとは思います。

さて推薦の考え方です。
立憲民主党は全員推薦しました。
「脱原発」という点では、旧民進党議員で平和派だが原発推進という議員も少し混ざっているように感じます。
連合が希望の党を応援するのをやめ、旧民主党の候補者の応援に限定するとしたからです。
電気連合、電力総連という原発推進の確信犯が中心にいる連合は「脱原発」が掲げられません。
それでも、その議員は少数派と判断しました。
社民党も全員推薦しました。(したつもりです。抜けがあったらお知らせを。)
自由党は、希望か無所属かで、今回は比例選挙はやらないということだったので、旧自由党は原則推薦しました。
共産党ですが、全員ではありませんが、今回はかなりの候補者を推薦しました。

自民、共産対決になっているところは無条件に共産としました。
三つ巴で、自民、維新、共産となっているところも、ほぼ共産にしました。
今回は維新の推薦はありません。
同じ三つ巴で、自民、希望、共産となっているところは、希望の候補者によって選別しています。
希望の候補者の中で、旧民進党候補者リストで推薦と考えていた候補者は、そのまま推薦としました。
推薦根拠は<新党「希望の党」の誕生と「民進党」の消滅>で書いた通りです。
それでも、共産党が前職(解散まで現職議員)である場合は、そちらを優先しています。

自民、希望の対決になっているところでも、この根拠を満たしていない候補者は推薦せず、該当なしになっています。
原発立地地域の福井、石川が、けっきょく該当者ゼロ選挙区になりました。
下手すれば、自民候補の方が原発はダメだとわかっているんじゃないかというような地区です。
希望の党は「原発ゼロ」を標榜しながら、原発立地地域で原発の「げ」の字も語らない、こんな候補者を公認しているのです。

緑茶会が、今回も有権者のみなさんに期待することは同じです。
各選挙区で、自民党に対抗する候補者は一つに絞る。

緑茶会の推薦は、あくまで有権者の皆さんの参考情報です。
間違いもあるかもしれませんし、異論反論もあるかもしれません。
どうぞそのような意見は、どしどしお送りください。
(できれば緑茶会の方のコメントに投稿してください。)

緑茶会、2017衆議院候補者推薦リスト
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トップの写真は廃炉になった(はずの・・・)高速増殖炉「もんじゅ」




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