愛機だったんだろうな～

加工グループ一筋で４９年３ヶ月頑張って下さったＵさんが、今日退職の日を
迎えられました。

本来は私から行かなければいけないところ、朝一番で、逆にわざわざご挨拶に
来て下さいました。

ご本人の意向で、退職セレモニーは行わないことになっているので、

　　「せめて加工のみんなと記念撮影したい」

とお願いしました。



Ｕさんは、永年、横中ぐり盤という機械を担当してくれていたんですが、



ポツリと、

　　「この機械が昭和４６年にＩＳＯＷＡにやって来たんですが、
　　　その時から今日まで３３年間、ずっとこの機械を担当して
　　　きたんです」

と言うんです。



文字通り、Ｕさんにとって愛機だったでしょうし、それ以上に体の
一部だったかもしれませんね。
ものすごくすてきな話を最後に聞かせてもらいました。


この機械は、Ｕさんの勇退と供に、ＩＳＯＷＡを卒業していくことになって
います。

　　「できたら、この銘板、取り外して、後日Ｕさんにプレゼント
　　　できないかな～」

ぜひ買取ってくれた業者さんにお願いして下さい。


最後に、Ｕさんとちょっとお話できました。

　　「私はＩＳＯＷＡの中卒新規採用の最後の入社です。
　　　入社した時、工場はここ春日井でしたが、本社は
　　　まだ名古屋だったので、入社式は名古屋（私の自宅の
　　　地です）へ行きました。

　　　この工場も前は田んぼだったので、地盤が悪く、
　　　敷地内の道路も未舗装で、雨が降ると、フォーク
　　　リフトで材料置き場へ材料を取りに行くと、
　　　リフトが埋まってしまい、戻れなくなるなんて
　　　ことが頻繁にありました」

驚くべきエピソードです！


３０年くらい前のことになりますが、ＩＳＯＷＡでＱＣサークル活動を
やっていた時のことを急に思い出しました。Ｕさんたちのサークル名は
『回転フルバック』。『フルバック』と呼ばれる工具を用いて平面や溝
などの切削加工を行なう工作機械を担当しているメンバーからなる
サークルだったので、

　「フルバックがバリバリ回転するのと同じように、
　　職場の悪いところをバリバリ削り取ろう！」

という思いのネーミングを、本当に急に思い出しました。
とても優秀なサークルで、表彰常連サークルでした。
懐かしいです。




お隣の機械を担当していたＴさんが４月に引退し、今日、Ｕさんが。
ＵさんとＴさんという主と一緒に、この二台の機械もこれでＩＳＯＷＡを卒業
していきますが、機械は引退せず、世界のどこかで働き続けることになって
います。

だからＵさんも、ＩＳＯＷＡは卒業しても、元気でご活躍下さい。
そしてお住まいもお近くなので、ぜひ時々、後輩たちに顔を見せに来て、
叱咤激励お願いします。

半世紀にわたって、真っ黒になりながらＩＳＯＷＡに貢献して下さり、
本当にありがとうございました。

どうぞ健康で、すばらしいＩＳＯＷＡのＯＢ人生をお送り下さい。