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今回の私の最大の任務は、展示会期間中、重要なお客様と、会社対会社だけでなく、
個人対個人のつながりを深めることです。そのため三日間にわたって、ISOWA
アメリカが、毎晩異なる会場で、夕食会を設営してくれました。
1日目。
2日目。
3日目。
合計 12社、31名のお客様でした。
加えて、ISOWAアメリカから5名、ISOWAジャパンから光、アメリカ担当営業の
Aくん、技術のSuくんとSaくんの5名。
毎晩、開会時に、お客様に向かってひと言挨拶をしました。
「私の祖父が1920年に創業し、1949年に父が入社しました。
当時、ISOWAは日本の段ボール機械メーカーとして6番手に
過ぎませんでした。
父は、1964年、初めてアメリカにやって来ました。
小さな一歩でしたが、ISOWAにとっては大きな飛躍でした。
アメリカのニュージャージーのジェネラル社との半自動グルア―の
技術提携を希望して、返事がもらえないまま、10カ月間手紙を書き
続けて、ようやく叶った訪米でした。
父は、ニューヨークのホテルに滞在し、何とか提携を実現しなければと、
真冬にも関わらず、毎日、ニュージャージーの彼らの工場へバスで通い
続け、10日後にやっと合意に漕ぎつけました。
せっかく提携したグルア―でしたが、期待したほど日本で売れませんでした。
しかし幸運なことに、ISOWAが作っていたフレキソ印刷機を見た彼らが、
「アメリカのお客様に売らせてほしい」と逆に提案を持ちかけられました。
こうして1966年、初めてアメリカへ輸出ビジネスがスタートしました。
これが始まりでした。そしてみなさんの変わらぬご愛顧によって
ISOWAはここまで来ることができました。
父がこの場に参加できたらと思うばかりです。
段ボール会社様はたくさんあります。しかし私たちは多くの『いわゆるお客様』
を作ろうとは思っていません。私たちは、同じ価値観を持つお客様と長く続く
パートナーシップを育みたいと常に考えています。そうです、ここに集って
下さったみなさんのような『永遠の真のお客様』のために、私たちは存在して
います。
私も、この業界で働き始めて40年になります。もちろんまだ数年、みなさんの
ために頑張ります。そしてその後も、息子の光、ISOWAアメリカ、ISOWA
ジャパンのみなが、これまで長く続いてきた絆をさらに強固なものにしていく
ことを確信しています。」
1969年7月、小学生の時、食い入るようにテレビで見つめたアメリカの宇宙船アポロ
11号の人類初の月面着陸。 その時のニール・アームストロング船長の有名な言葉を
もじって引用させてもらいました。
さすがに英語となると緊張しました
実は、14年前、今回参加のお客様の1社に、初めて訪問する際、今までまったく取引が
無かったので、同社のトップにISOWAの会社紹介のプレゼンをして欲しいとの依頼を
受けていました。
今回の夕食会の参加者の中に、その場に同席したお客様がいました。
その方が、その時の思い出を語ってくれました。
プレゼン後の質疑応答で同僚が、
「アメリカ市場に対して、今後、どう取り組んでいくつもりですか?」
と、ISOWAの覚悟を問うた時、あなたは、
「ISOWAは市場は見ません。見ているのはお客様です」
と答えた。これには本当に驚いた。
私の方こそ、14年前の私の話を今でも覚えていてくれて感激です。
今回の挨拶も、それに沿ったものです。つまり『変わらぬISOWAの基本姿勢』です。
14年前の場にも居合わせていたISOWAアメリカのRonも、
「会う度に、彼は今でもその時の話をするんです。
『思い出すと、泣きそうになる』と言ってます」
そんなにまで言ってくれるなんて、ありがたいな。本当に Best Customer forever です。
みなさんにはお土産として、
福よせ雛プロジェクトからの雛人形をプレゼントしました。
参加してくださったみなさん、すばらしい時間を共有できました。ありがとうございました。
そして裏方として大活躍してくれた Nick を始めとしたISOWAアメリカのみんな、
ご苦労様でした。
連日のご会食、誠にありがとうございました。
また、お客様との会食以外にも、IAメンバーや
出張者とも楽しい夕食を共にして頂きまして
ありがとうございます
「バスで10日間」のお話には、顧問の覚悟と
その時の姿が想像され、3日目も涙腺に力を入れて
伺っておりました(初日は崩壊
大先輩・諸先輩の努力、覚悟、奮闘あっての
今のISOWAとIsowa America。
歴史と責任の重みを実感した一コマです。
104年の歴史があって、今のISOWAが
ある。
そんなひとコマを、今のISOWAのお客様
にも
知ってもらおうと思って、昭和40年代の話をしました。
過去があるから今がある。今があるのは過去のおかげだね。