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夏に入る前に読んだ葉室麟さんの『蜩ノ記』。
その後、9月末にひとみの結婚の会の時に訪れた長野の松代で、松代で映画版のロケが
行われたことを知って、ますます映画の封切りが楽しみになっていました。
そして今日、やっと映画館で観賞してきました。
この映画はオールロケとのこと。
それもデジタル撮影でなく、昔ながらのフィルムでの撮影で、複数台のカメラで
同時撮影で、「失敗が許されなかった」と出演者の誰かがあるテレビ番組で語って
いました。
そうしてできた映像は、どれも本当に美しかったです。
日本の昔ながらの情景がふんだんに取り入れられていて、かつセットを一切使わず、
すべて本物の古民家、お寺、武道場などでの撮影なので、とても重厚でした。
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主人公・戸田秋谷(役所広司)が、3年後に命じられている切腹を沙汰に従い
執り行うかどうかを監視するために派遣された壇野庄三郎と二人並んで鋤で畑を
耕し、ならすというなんでもないシーンも実に美しい。
岡田准一の薪割りの腕前も見事でした。
映画の半ばで、堀北真希演じる薫が庄三郎(岡田准一)に語ったセリフにビックリ!
「この柚子の木は私が植えたものなんです。
『桃栗三年、柿八年、柚子は九年で花が咲く』
と言われますが、この木に花が咲く時には
父は・・・(切腹しなければならないなんて)」
この言葉、葉室さんの別の小説『柚子の花咲く』に登場するとても重要な言葉なんです。
なぜこの言葉が『蜩ノ記』の映画に登場するんでしょう?
ちょっと違和感を覚えると共に、『柚子の花咲く』の映画化は無いということを
示唆しているんでしょうか・・・?
美しい本物の風景をバックに、夫婦、親子、師弟、主従など、いろんな『愛』が
溢れた名作です。
封切りされてかなり時間が経っているので、上映もこの先あまり長くないだろうと
思いますが、ぜひ見て下さい。
さすがYさん! 早いですね~
主君のために死をもも受け入れる。
できませんよね~
だって、それじゃあ、自分と自分の愛する家族の幸せの
ために働くことにならないから。
コメント遅くなりました。
私は封切り直後に”待ってました”とばかりに
観てきました。
こういうお話は現代ではありえませんが、自分が
主人公の立場だったら潔く死を迎えいれることが
できるか、甚だ疑問です。
最後はやっぱり”愛”ですね、愛。
時代は違えど感じることがたくさん溢れている
いい映画でした、原作はもっといいですね。