磯輪日記

世界の段ボールビトを幸せに!
自分と自分の愛する家族の幸せのために働ける
世界一社風のいい会社を目指しています。

「地下鉄(メトロ)に乗って」

2005年11月17日 22時40分12秒 | こんな本読みました

「日輪の遺産」に続いて「地下鉄(メトロ)に乗って」も
読みました。

私は東京で働いていた時、毎日地下鉄で通勤していました。
またオフィスからお客様、取引先へ出かけるときも、いつも地下鉄
でした。
どこへ行くにも、地下鉄の路線図を見て出かけました。
JRよりも地下鉄に愛着があるんです。

その地下鉄がトンネルの中を走るうちに、またホームや通路を
歩いているうちに、過去につながってしまう。
家族の知らなかった過去がトンネルの向こうにある。
家族の、そして時代を、地下鉄がつないでいる。

私は三軒茶屋から東急新玉川線/地下鉄半蔵門線に乗り、表参道で
千代田線に乗り換え、大手町で下車。
一方ツノ坊は東急池上線で雪谷大塚から五反田へ出て、山手線で
原宿へ、そこで千代田線に乗り換え、やはり大手町下車。

と、場面は1980年の地下鉄千代田線大手町駅の朝のホーム。
そこにはいつも同じ列車に乗っていたツノ坊がいた。
困った顔のツノ坊とお構いなしの私、無理やり並んでほんの数分
毎朝言葉を交わしながら会社へ。

そんなことから始まって、我々のいろんな東京時代の思い出には
いつもと言っていいくらい地下鉄が絡んでいた。

この本を読んだ後、東京へ出張して、地下鉄に乗ろうと階段を
下る時、ふと
 
 「この階段を下っていくと、あの頃につながっているんじゃ
  ないか」

と思ってしまう。

その後名古屋に引っ越し、今は東京の地下鉄は非日常になってし
まったから、よけいに懐かしく思うのかもな~

思い出が一杯ある東京の地下鉄が大きな役割を演じるこの小説は
何だかとっても不思議な、かつ甘酸っぱい味がした。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おかげさまで (磯輪)
2005-12-27 22:25:25
 りつさん



おかげで、ひとみは浅田次郎が好きになり、

その後私の勧めで、「日輪の遺産」も読みました。

こっちもかなり感動していました。

ご推薦ありがとうございました。
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わ~うれしい (りつ)
2005-12-26 13:11:31
自分が感動した本に、共感してくださる方がいることはうれしいものです。

「究極のLOVE STORY」なんだか、また読みたくなってきました。
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家族も読んでます (磯輪)
2005-12-25 22:49:22
 KEVINさん



私の後、ひとみが読みました。



 「じっくり理解するために二度読んだ」



そうです。「よかった~」との感想。

今はツノ坊が読んでいます。



この本を紹介してくれたりつさんに感謝しています。
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遅ればせながら読みました (KEVIN)
2005-12-25 02:26:17
凄く良かったです。

みち子という女性が、愛おしい。

実は、この世に生まれ出ることの無かった主人公の妹である彼女が、主人公と父との間の断絶と誤解をとくために主人公に献身的に尽くす姿に、兄妹という関係を超えた究極のLOVE STORYを感じました。



12月24日クリスマス・イヴ
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ニアミスですね (磯輪)
2005-11-20 19:44:20
 naorinさん



我々は83年の6月に結婚して、私が住んでいた

三軒茶屋で新生活をスタートしました。

だから85年にはもうツノ坊は雪谷大塚には住んで

いませんでした。



naorinさんたちは雪谷のどのあたりでしたか?

ツノ坊は雪谷大塚と御嶽山の中間あたりで、

線路の南側の南雪谷でした。



雪谷大塚の駅付近はいろんな思い出一杯です。
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懐かしい・・ (naorin)
2005-11-19 21:30:53
「東急池上線で雪谷大塚から五反田へ出て、山手線で

原宿へ」

というくだりに反応してしまいました。

1985年結婚当初、雪谷大塚に住んでいました。

池上線で五反田へ出て山手線で浜松町へ通っていました。

(夫も私も。勤務先は違いましたけど)

地下鉄は使っていなかったけど、都内を歩き回るのには

今も昔も地下鉄路線図は欠かせません。

懐かしかったです。



小説とリアルが交錯するようなブログ、ステキでした。

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短編集ですか? (磯輪)
2005-11-18 23:58:20
 りつさん



おすすめの「メトロに乗って」読みましたよ。

ありがとうございました。



最初は思い出さなかったんですが、読み進む内に

「リアルな記憶」とリンクしてしちゃいました。



ところで「霞町物語」っていうのは短編集ですか。

私は短編集は嫌いなんです。基本的に長い小説が

好きなんです。

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Unknown (りつ)
2005-11-18 17:13:39
不思議で甘酸っぱい…



ほんとうにこの小説にぴったりの表現ですね。磯輪社長はリアルな甘酸っぱい記憶とリンクするのですか…いいなぁ。



同じく浅田作品では「霞町物語」も昔の東京が舞台で、こちらは“粋で甘酸っぱい”物語の連作です。



浅田氏は原稿を全部音読して確認するそうです。そのためでしょうか、目でもすらすらと追いやすい文章がまた好きです。



読書の秋ですもの、私も本を読もうっと。
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