よんたまな日々

サッカーとゲームと本とおいしい食べ物

パンダにグレーゾーンはありません

2008年06月17日 | ネット生活
表題に深い意味はありません。
最近、パナ子、デフ夫ネタでいろいろと書いているのですが、パナ子のおすすめ機能が便利だという話をしました。
ところが、このおすすめ機能、確かに便利だけど、実はあまり正確じゃないのと、余計なものを色々と見つけてくるところがあり、なんとかならないかなと考える今日この頃。

具体的な話をすると、こないだのサッカー日本代表のオマーン戦、タイ戦の連戦をおすすめしてくれなかったし、ミラーマスクはパナ子のおすすめで発見した名作だったのだけど、インディージョーンズは自分でHPから見つけてきたとか、私好みの番組が意外と抜ける傾向があるというのがまず一点目。

もう一つは再放送をきちんと拾うので、例えばFootとかバルサTVとか再放送が結構多い番組を、毎日いやになるくらいお勧めしてくれます。Footは初回放送きちんと見ているし、バルサTVは、暇な時ならちょっと見てもいいかもしれないけど、そんなに何度も見たいと思いません。

お勧めしてくれる人が人間なら、もう少し詳しく僕のお好みをお伝えするのですが、パナ子が人に向けて開いているインタフェースは、ジャンル登録とキーワード登録のみ。しかも、ジャンルとキーワードは別個にしか登録できません。
ジャンル登録でサッカーと紀行物を入力すると、どうでもいいその手の番組をあほほどおすすめしてくれます。
もうちょっと僕の好みをパナ子に聞かせたいなと思うのですが、「もっと私を見て!」パナ子はあまり聞く耳を持ってない模様。
実際に視聴した番組とか録画した番組からキーワードの重み付けで、いろいろと補正しているようですが、彼女のおすすめ番組は、結構僕の評価の低いものが多いというこの状況はなかなか解消しません。

まあ、もっともパナ子が本当に人間であったのなら、私のどうでもいい「見たい」番組を毎日延々と探せなんて無茶なこと、申し訳なくてとてもお願いできませんが。

ということで、パナ子ともっと正しく会話するために、どういう機能が必要なのかを、ずっと考えています。

こういうのを考えるのは、すごく好き!自分でEPG番組情報が入手できるのであれば、ぜひ自然文解析エンジンとか作って、独自おすすめプログラムを作ってみたいと憧れます。
ちなみに、この話、昔ある業者さんとの打ち合わせの中で同じ話題が出たことがあり、考えることはやはり同じなんだなぁとか思っていたのですが、パナ子でもっていきなり松下さんが実現してしまいました。まあ、松下さんの前には、例によってソニーがコクーンで同じようなことをやっていますが。(松下さんの自虐ネタとして、うちには東京にソニーという研究所があって、先進的なことは主にそちらでやっているんですわって言ったとかいう話があるとか、ないとか)

話が横道にそれました。パナ子にどうおすすめして欲しいかを考えるのでした。
自分がおすすめに期待することは大きく分けて三つありそうです。

(期待1) 確実に録画しておきたい定番番組をきっちり拾い出してくれること
(期待2) 普段あまり見ていない番組で、視聴傾向から面白いと思う番組を事前に
      拾い出してお勧めしてくれること
(期待3) テレビをつけたけど、特に何もやっていないぞという時に、現在放送中、
      もしくは間もなく放送予定の番組から、ベストチョイスを見つけてくれる
      こと。

ところで、携帯のサイトフィルターが巷で話題になっていますが(ちょっと古い?)、こういうのも一種のフィルターだと思うのですね。いや、工学的には問題なく、フィルターそのものでしょう。
で、フィルターを構築する際に、ブラックリストとホワイトリストの二種類の方法があるのは、まあエンジニアとその周辺の人には常識ですね。

そういう視点で行くと、期待1は、明らかにホワイトリストを作れという話です。
しかも、このホワイトリストにはあまりあまり曖昧さがなさそうな感じがします。
とやや厳密さを欠く言い方をしたのは、この期待1にもさらに二つのパターンがあって、
期待1-1 毎週かかさず見ている本当の定番番組
期待1-2 不定期に流れる日本代表戦とか、好みの映画とかそういうもの

ここで、期待1-1はホワイトリストに普通に入れて、普通に録画してくれればいいので、何も難しくないと思っていました。パナ子を買うまでは。
パナ子は1-1に対しては、おすすめ機能ではなく、「探して毎回録画」という機能で応えてくれます。これは結構優秀で、「どうでしょうClassic」とか、「やべっちFC」とかは、番組枠がスポーツ延長とかで変動したりしても、きっちりと毎回録画してくれています。
ところが、苦手なのが二種類あって、それぞれ具体的な事例を二つ書きます。
1. スーパーサッカーPlus
なんで、これが毎週録画できないのか不思議なのですが、土曜日深夜の録画を終えた後、なぜか、次回放送分として翌日深夜放送の「Jスポ」を登録してしまいます。
 何度か失敗したので、あきらめて手動で毎週録画予約しています。
 録画予約した後は、多少の変動があっても、追従してくれるので、気に入ってますが。
 おそらく、タイトルのゆらぎ判定が「スーパーサッカープラス」と「Jスポ」が同一視されるような何らかのロジックが組まれているのだと思います。

2. Foot!
 これがパナ子が苦手なのですね。なぜなら、金曜日の初回放送の後、水曜日くらいまで、日に2~3回再放送が行われるので、この再放送を次回放送分としてことごとく拾ってしまうのです。
 デフ夫の検索機能には「再放送をのぞく」スイッチがあるので、Foot は「再放送をのぞく」スイッチを入れてパナ子に検索してもらいたいのですが、残念ながらパナ子にはそういう機能がありません。

再放送判定というのが実は難しいというのはとてもよくわかります。
再放送にも二種類あって、最近放送したものの再放送と、はるか過去に再放送したもののリバイバル番組にも再放送フラグを立てることがありますからね。
そういう意味で、同じような番組が一週間に何度も見つかる場合は、どれが同一の番組で、どれが違う番組なのか、ユーザーにうまく指定させる必要がありますね。

ちなみに、通常の連続録画予約では、以下の三つのパターンがあります。
連続録画1 毎日決まった時間に放送
連続録画2 毎週特定曜日の特定時間に放送
連続録画3 毎週の月-金、月-土 などに放送
この三つのパターンのどれかを選ばせた上で、探して毎回をすれば、上記二つのパターンは回避できるのに、といささか残念に思います。探して毎回って言ったって、ユーザーは次回の放送は大体どの辺でやるかは知っていた上で、毎回録画の手間を省くために探して毎回をやると思うので。

ただし、本当に不定期放送というのもあって、フジ739の「たほいや」なんかは、不定期&その後何度か再放送あり、なので、これは録画者泣かせです。過去どれを録画したかメモしておいて、新しい番組になれば録画予約するという運用をせざるを得ないくらいなので、これは機械で自動録画とは行かないだろうなと思っています。

だから、ここでもう一つ選択肢を用意して、一度録画した番組であれば次回放送分だと判定するまでおすすめしないなどというスイッチが必要ですね。ただ、番組によって、第何回放送というのをEPGのタイトルに埋め込んでいるのもあれば、番組説明に書いているのもあり、逆にEPGからは全くわからないのもあるので、そこの判定はとても難しいと思いますが。特にミニ番組だと、同じ番組なのに、放送の都度EPGで表示する番組タイトルが違ったりして、機械的な同一番組判定が不可能なケースもあります。
これは機械のせいではなくて、放送局のEPGの運用の問題だと思います。EPGで、あるシリーズ番組の第何回放送分なのかを表示するという、ものすごく基本的な部分がきっちりと規約も決まってなくて、恣意的に運用されているのが信じられない気持ちもしますが。「かんてーれ」なんて、EPG上でよく前の番組と結合して消滅してしまったりすることもありますし、民放局にとっては、どうでもいいのかもしれませんね。
有料放送で、EPGによって顧客がついたり離れたりするようなことでもあれば、また事態も変わってきたのでしょうけれども。

というわけで、なんだか一番簡単な期待1-1でいきなり挫折しそうになるほど、いろいろな課題があることを書いてしまいました。

期待1-2を実現するために、ジャンル登録とキーワード登録があるのだと思います。
ところが前にも書いたように、登録できるのは、「ジャンルのみ」か「キーワードのみ」か。
うむ!パナ子は誰にでも愛されるように分かりやすい操作を基本にしているというのは、わかるが、それにしてもこれは粗すぎやしませんか?
とりあえず、「サッカー」と「旅物」を登録しましたが、世の中にサッカー番組と旅行番組なんて、ものすごくあるのに、これだけ?
というわけで、これから学習が深まるのかもしれませんが、今のところ、どうでもいい番組をいっぱい拾い出してきてくれます。

世間一般にこんなのものなのかと思って、Yahoo TV と、「GガイドTV王国」を見てみました。
案の定というか、当たり前だというか、どちらもジャンル+絞込みキーワードという構成でした。Yahoo テレビは、ジャンル一個とキーワードリスト一個で一つの検索条件を構成していましたが、GガイドTV王国のほうは、一つの検索条件の中で、(二個のジャンルをor/and で指定)&(6個とか7個のキーワードを、各キーワードに対し「含む/含まない」を指定可能で、全条件をor結合/and結合 が選択可能)という素晴らしい条件で指定可能でした。
ただ、これは学習機能を持っていない、単なる条件指定なので、常に厳密に指定条件通りに抽出します。だから条件の入力に多少技量の差が出ると思います。
とりあえず、僕の場合、劇的ビフォーアフターとか渡辺篤史とかの建物系番組も好きなのですが、バラエティ-住まい・暮らしで設定すると関係ない番組がいっぱい拾えてしまって、純粋にインテリア・エクステリア系に絞り込むためにどういうキーワードを入れればいいのか、今のところ見当が着いていません。

というわけでパナ子と知恵比べのためにGガイドTV王国に申し込んで早速お好み設定をしてみたのですが、なかなか惨憺たる有様。TV王国は学習機能なしなので、余計なものを拾うのは私の設定が悪いのですが、単なるホワイトリスト作成もなかなか難しいものです。

パナ子の学習の進捗について何か目で見える指針があればいいのですけど。

この辺、パナ子の学習パラメーターは完全にブラックボックスの中に埋もれているので、たとえば、Gガイドで条件を緩めに設定して、いっぱい拾ってきた中から、好みを学習して重み付けをするようなプログラムを自分で書いてみたいという欲望・夢想にとらわれることがあります。

逆にブラックリストはパナ子は設定できないのですが、Gガイドのほうは、「含まない」指定ができますので、ブラックリストとして使えます。

ブラックリストは逆に簡単かもしれなくて、興味のないジャンルはとりあえず全面的に消してもらっていいので。
パナ子はブラックリスト指定はできないですが、逆にホワイトリストとブラックリストの設定がうまくできれば、残りはパンダの苦手なグレーゾーン、玉石混交エリアが残るのみになるので、ここで、その玉石混交エリアの中からうまく評価して、期待2や期待3の際に期待に沿うような番組を拾ってきてくれればいいのですけど。

パナ子は番組単位で「おすすめしてほしいですか はい/いいえ」を選ばせるので、ここで選んだ結果を学習して、評価の重み付けを行っているようです。

僕が興味があるのが、重み付けの根拠となるキーワードの選び方。
とても面白いのが、おすすめ番組一覧表をめくっていくと、どのキーワードからそれをおすすめしたかが表示されてあり、例えば僕の場合、いきなり「ロンドン」とかが上位になっていたりします(そう言われてみれば、ロンドン関連の番組は優先して見ているかも)。
もちろん心当たりのないキーワードでお勧めリストに入ってくるのもあって、そういうのは、その番組をわざわざ選んで、「おすすめしてほしいですか? いいえ」を選択しています。
たまに、キーワードは一切間違えてないのに、はずれの番組をすすめてくることもあって、自分として、積極的に抑制キーワードを指定したい気持ちになります。
人によって、どのキーワードで評価するのかが異なるので、キーワードのピックアップというのも、なかなか難しいかもしれませんね。

もう一つ難しいのが、たとえば、サッカーは国内が原則だが、旅行物は海外が原則と僕は思っているのですが、パナ子は果たしてそこをきちんと理解して学習してくれているのでしょうか?
つーか、日本代表を推薦し忘れても、プレミアリーグダイジェストをおすすめしてくれるパナ子よ。人間はそんなに単純な物ではないのだよ。

というわけで、なかなか、パナ子のおすすめ機能だけでは、テレビ録画ライフに不十分なような気がするようになってきたこの頃。
インタフェースがすぐれていると褒めたGガイドTV王国ですら、十分ではない。
やはりこうなると自分で作るべきなのでしょうか。
色々と考えていると、どんどん自分で作りたくなってきます。いや、そういうスキルは持ってないので、本気でやるなら0から勉強ですが。

ところでAIと全く関係ない話なのですが、まだ東京で暮らしていた頃、深川のマンションには、お風呂の自動沸かし・追い炊き機能がありました。このお風呂沸かし機は、沸くとお知らせしてくれます。
家族が留守で一人で自宅にいる時に、お風呂の自動沸かしをしかけておいて、ゲームやテレビやに熱中していると、突然うちの中に軽やかな音楽が鳴り響き、「間もなくお風呂が沸きます。」と若い女性の声で宣言してくれました。
何しろ突然しゃべり始めるので、かなり心臓に悪く、うちではリカちゃんと呼んで恐れていました。
また、深川のマンションは、エントランスもオートロックで、うちに誰かがいる時は部屋番号を押して呼び出すと開けてくれるのですが、逆に誰もいないときは、自分でオートロックを開けてマンション内に入る必要がありました。
ここから先は想像の話ですが、深夜に誰もいないマンションに帰宅して、自分一人だってことを忘れていて、何気なくエントランスで部屋番号を押すと、リカちゃんが「もしもし、私リカちゃん。今、うちには誰もいないの。」って答えたらどうしょうという恐怖感がありました。

パナ子がうちに来て、いろいろと自宅でAI系の話をしている時に、うちの奥さんが、こんなことを思いついた!と喋りだしたこと。
「今、エントランスのインターホンが鳴るの。で、インターホンの電話に出ると、深川のリカちゃんが『もしもし私リカちゃん。深川から引っ越してきたの。このうちにはお風呂の追い炊きがないのね。』ってしゃべったらどうしょう。」
と言い出して、二人で怖がっていました。

サービス精神に溢れた日本のロボット達。微妙にピントがずれているような気もするけど、それなりに頑張っている彼らは、きっとパンダの苦手なグレーゾーンでもたくましく生き抜いていくのでしょう。日本人はそういうの好きだし。


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