よんたまな日々

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早送りされる武田鉄矢

2021年04月14日 | ネット生活
先日、うちの奥さんと録画したケンミンショーを見ていたら、武田鉄矢が出ていたのですが、武田鉄矢が喋り出した途端にうちの奥さんが早送りを始めるという事態に遭遇しました。
武田鉄矢、久しぶりだし見てやってもいいのにと、ちらと思ったのですが、早送りしてても話が長くて、ある時など早送りを止めた途端に別のゲストに「今の話、10秒くらいに収まりませんかね。」と言われる始末。この人金八先生やってた頃から話長かったもんなーと思いました。

私、実は海援隊大好きでアルバム「だからひとりになる」を持っていたりするのですが。聞くところによると、うちの奥さんと武田鉄矢の出会いが最悪で小学校の授業で幸せの黄色いハンカチを見たらしいのですが、ここで桃井かおりに町の姉ちゃん役をやらせてそれをナンパする相手がよりにもよって武田鉄矢だという。
「きちんとした美人女優の桃井かおりに何やらせんのよ!」とうちの奥さんが怒っておりました。
幸せの黄色いハンカチは私も見ました。NHKで夕張に行く番組で健さんが大フィーチャーされていまして、そこで黄色いハンカチの有名なラストシーンをやっていて、そう言えばまだこれ見たことがないと、ネットでしらべたら、なんと当時(私がDVDを買おうとした当時です)10代20代の若者がアマゾンの口コミ欄でべた褒めしていて、「そんな作品だっけ?」と首を捻りながら買ったものです。この作品、健さんは腹立たしいくらいに格好いいのですが、その盛り上げ役に配置された武田鉄矢、桃井かおりペアのダサさが酷くて、脇役視点で見ると腹が立つのがコテコテの昭和作品っぽいです。うちの奥さんが桃井かおり視点で見て怒ってしまい、そのとばっちりが武田鉄矢に来るのもごもっとも。私も視点人物が武田鉄矢になってしまい、その不運と志の低さに、何度も笑ってしまいました。
うちの奥さんは間違えても、倍賞千恵子タイプの待つヒロインではないですし、私も健さんを視点人物にできるような人間ではないので。
映画自体はひたすら有名なラストシーンに向かって突き進むロードムービーです。これラストシーンを知らずに見たとしたら2時間耐え忍べるかどうか?
まさしく古き良き昭和の映画です。

そんな武田鉄矢との出会いは私の場合、金八先生でした。リアルタイムで見たのですが、当時の時代背景の中で出色でした。それまで中学生日記とかも大好きで良く見てたのですが、中学生日記は課題の指摘までに止まっていて、解決しない回が多く、カタルシスに欠けていました。当時は本当に校内暴力が頻発し、トイレの扉が蹴破られていたり、火災報知器の非常ベルが鳴らされるようなことは日常茶飯でした。私、いじめられっ子なもので、いつ自分がターゲットにされるか戦々恐々でした。その中金八先生は、校内暴力に身体を張って向き合い、毎回きちんと荒れる生徒を鎮めるスーパースターでした。今から振り返って見るとただのファンタジーで、説教だけで更生する不良なんている訳ないのにね。そういうのを求めている時代背景にマッチしたのでしょう。

その後、大学に入って司馬遼太郎の「竜馬がゆく」に熱中していたら、またこの人が出てきます。そうですか、竜馬大好きですか。しかも私よりも先に目覚めたのですね。しかも竜馬大好きアピールぶりがコテコテで同じ格好でコスプレして写真撮って貰っている。あちゃー何ともですな。
更に後日譚があって、大河ドラマに竜馬役で出たいとアピール続けていたら、遂にオファーがあって大喜びしたら、それが竜馬役ではなく勝海舟役の方だったという。ちょっとNHKさん、流石に意地悪ではないでしょうか。

バンド海援隊でも、歌が下手なのにボーカル取りたがるとイジられており、なんというか、私の視点人物になってしまうポジションに出てくるわりにコテコテ過ぎて覚めてしまうという何とも困った人物なのです。21世紀になって20年が過ぎた今でもうちの奥さんに早送りされる武田鉄矢を見ながら、その情けなさに何故か心つまされて、同じく情けなく笑う昭和の名残りの父なのであった。

くどいですが、「だからひとりなる」いいですよ。うちの奥さんと会社の友人に聞かせたら、なんか変な歌しか入ってなかった言われましたけど。



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