眠れぬ一夜を過ごして

夕食後、ふたたび発熱。昼間寝過ぎたのが原因か、それとも熱による気持ち悪さが原因か、一向に眠気を催さぬまま、長い長い夜が過ぎるのを待っていた。
こういう時は気が弱くなって、ついつい死を思ってしまう。その中で脳裏をよぎった懐かしい一冊。



中でも田辺のつるは、自らを童女と思い、作中でもそのような姿で描かれている痴呆の祖母の可愛いものに対する愛着と、少女の時代を過ぎようとする孫娘の高校生の猛反発を描く。
孫娘がこっそり自分の部屋に連れ込んだボーイフレンドに、髪飾りを作らせようとした祖母は、孫娘に部屋から閉め出されるが、パニックに陥った祖母が思わず叫ぶ言葉に、彼女の過ごしてきた人生の重さが凝縮される。

「ふとん」というのも、観音と既に死んだ少女との軽妙な掛け合いが逆にシュールさを際立たせる。
こういうのを思い返していくうちに徐々に彼岸から此岸へと打ち戻されたような気持ちになるのが不思議だ。

一方、こちらはもう少し健康的な一冊。



少し古風でおっとりしたお嬢様のるきさんと、キャリア系でばりばりと働いているえっちゃん。マイペースでおっちょこちょいで、結構世間知らずのるきさんと、そんなるきさんが心配で、ついつい構いに来てしまうえっちゃん。二人のさりげない日常を描いている漫画ですが、このゆったりとした時間の流れが羨ましいです。

励まし・お見舞いのコメントを下さった方ありがとうございます。
元気になったら、またお返事致します。
夜が明けて安心したので、今日は会社を休んで一日ゆっくり休養します。