まるは7月8日に吐いた後、フードを1日に数回に分けて与えるようにしたので、それからは吐くことはなくなったようです。
黒い便も出なくなり、体調は落ち着いているように見えました。
ただ、身体がだるいのかゴロゴロ寝てばかりいると娘は言っていました。
7月21日。
2度目の抗がん剤治療をしてから5日目、午後になって娘から電話がありました。
前日からまるの様子がおかしいということでした。
抗がん剤の副作用は、3日くらいしたら出ると聞いていので、その日は、ちょうどその3日目に当たるので、抗がん剤の副作用が出たと思ったようです。
その前の日、食事をしないし高熱が出たので、病院へ行くつもりで準備をしていたそうですが、徐々に回復してきて、熱も下がり食欲も出てきたので、様子を見ることにしたと言います。
ところが、その日の朝起きてみると、前日食べたものが全部吐かれていて、気持ちが悪そうにしていて水も飲まないので、点滴をしないと弱ってしまうと言います。
それで、私も病院へ付き添いました。
まるは、病院の駐車場から病院へ行くまでの間、途中でおしっこをしたのですが、そのおしっこが横で見ていてもわかるほど、はっきりしたオレンジ色でした。
私と娘はびっくりして顔を見合せたまま、絶句でした。
点滴の前に血液検査をしたところ、まるの体調の悪さは、抗がん剤の副作用ではなく、肝臓が急激に悪くなっているのがわかりました。
3日前に検査した時はそんなことはなかったのに、3日後のその日、肝臓が悪化して、黄疸が出始めていました。
実際、見たところは白眼の部分は、まだきれいな白い色だったし、歯茎もきれいでしたが、ビリルビン値が黄疸を示していました。
それで、おしっこがオレンジ色になっていたようです。
とりあえず、点滴とそのほかの注射をしてもらって、3日後に病院に行くことになりましたが、皮下点滴だと効き目が悪いので、血管に入れる点滴をした方が良いということで、再び入院治療をした方が良いかもしれないと言われました。
でも、娘は入院には、消極的でした。
すでに先がわかっていることだし、これ以上まるにストレスを与えたくないというのが娘の考えでした。
今以上良くなることはないのはわかっているので、まると一緒に残された日々を穏やかに過ごしたいというのが、娘の気持ちでした。
その日は点滴をしてもらって、次の通院の日まで家で皮下点滴ができるように2日分の点滴の薬をもらって帰ってきました。
腫瘍が広がり、胆のうへの通り道を塞いでしまったために黄疸が出たのではないかと、私は思いました。