忠犬ハチ公 モグモグ日記

ヨジヨジ日記 改め モグモグ日記 改め グダグダ日記 です
街に居ても山に居ても、やっぱりハチはグダグダしてま~す

お手紙

2005年05月17日 10時14分48秒 | レスト(色々)
剱で亡くなった友人のお姉さんから手紙が来た
GWで行った立山の写真を送った返事だった

彼は色んな人に、色んな物を遺していったと思うけど
彼の死は、お姉さんと私を結び付けてくれたのかもしれない

小学生の頃の同級生の彼は、とにかく顔を合わすと喧嘩
お互い、何をしてもカンに障るみたいで
2人で笑った記憶なんて一度もない

なのになぜか、本の虫だった私が”本読み放題?”と
下心イッパイでなった図書委員に、彼のお姉さんが居て
ただ、本が読みたいばっかりに、図書室に篭っていた私を
”真面目で熱心な”と誤解して、可愛がってくださっていた

でも、2つ年上の彼女は、知り合って半年で卒業してしまい
それ以来、彼が動かなくなって帰ってきたあの日まで
ずっと、会わないままだった

でも「妹が居たらハッチャン(私)みたいな子が良いな」
なんて言ってくれていて、本当に嬉しかった

結婚が決まって、彼女に報告した時も
「私の義妹になるはずだったのにっ!」って
冗談めかしていってくれて、ちょっと嬉しかったりした

#でも、義妹って…いや、ないぞ、きっと…(笑)

彼女は優しくて、美人で、頭が良くて
理想の女性だった
今でもやっぱり、それは変わっていない

彼とも小学校卒業以来、音信不通だった
私立の中学に進んだ彼は、中学、高校、大学…
会うこともなければ、思い出すこともなかった(冷たい? σ^^;)

あの年の正月、10年ぶりに同窓会なんかやるから
思い出しもしなかった彼に逢っちゃったんだ

青白くてヒョロっこかった彼が
日焼して逞しく、すっかり山男(でも街では小綺麗です。念の為)で
正直、誰だかわからなくて、失礼にも「誰?」と聞いてしまった

山になんか登ったことなかった私だけど
山に”居る”ことが好きで、ただ、山道を走っているだけでご機嫌だった私は
なぜか、彼の山の話が楽しくて、ずっと彼と喋っていた気がする
彼と笑って話したのは、後にも先にもあの時だけかもしれない

それから一ヶ月、ほぼ毎日のように電話をしてた
彼にも彼女がいたし、私にも彼氏がいた
でも、二人ともうまくいってなくて、愚痴ったり、慰め合ったり、励まし合ったり
まぁ、ほとんどは喧嘩してたけどね…(--;)

彼氏のことで泣いている私に
彼:「4月になったらそっちに帰るから、俺にしとけ」
私:「ぶわっかじゃないのぉ~っ」
彼:「をっ?本気にしたの??」
なんて軽口を叩いたりして…

友達未満、恋人未満

彼が亡くなって、もう10年が経つ
あの頃の彼よりも、私は大人になっているだろうか?
地獄のような夜と戦って散った彼よりも強くなっているだろうか??

もしかしたら、私は、彼を奪ったその情景をこの目で見てやりたくて
彼が負けた奴に、私は勝ってやりたくて
山に登っているのかもしれない

でも反対に、絶対に遭いたくなくて、彼が負けた奴に勝てるわけがないと
ただ恐くて、逃げ帰ってきているのかもしれない

…お前を超えるくらい強くならなきゃ
帰ってこなかったお前を許すことができないのかな?…

10年の月日はまだ、あの日の苦しみを、悔しさを、風化させてはくれない
こんなに苦しい思いをするのなら、10年ぶりに逢わなければ良かった
たった1ヶ月しかなかったのに

でも、彼に再会しなければ、彼女との縁もそれっきりだった
なら、彼が私に遺してくれたこのご縁を大切にしたいと思う

また、お姉さんと、とりとめもなく思い出話に花を咲かせようかな…

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