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これらの物質が川を通じて私たちの飲み水に入り込んでいないだろうか

2020年05月25日 10時45分01秒 | メス化する自然

 

 

・・・略・・・

 

その後 この問題を認識しているのは彼らだけではないことが分かった。

英国政府は以前から このことを知っていたのだ。

1970年代後期 釣り人が雌雄同体の魚の存在を環境庁に報告していた。

それらの魚は雌雄の中間の性の特徴を示していた。

卵巣でも精巣でもない 両者の中間のような生殖腺を持っていた。

普通ならめったに見かけられないはずのそんな魚を

下水処理施設からの放流水を川に流す前にためておく

貯水池で釣り上げたとの報告がいくつかあった。

この時点ではまだ それが自然現象によるものなのか 

それとも放流水に含まれる何らかの物質によるものなのかはわからなかった。

さらにその後 農水省ローストフト研究所の科学者が

下水処理施設のすぐ下流にある養魚場で

オスの魚のビテロゲニン値が大きく上昇していることを発見した。

これらのことからも サンプターらの検査技術は誤りがあるどころか

より広範囲に拡大する可能性のある問題を敏感に見つけ出したと言えよう。

 

・・・略・・・

 

「結果は検査したすべての場所で強い陽性でした」とジョン・サンプターは言う。 

「したがって特定の地域に限られた問題ではありません。全国的な規模で

非常に強い影響がみられます。

まさか全国的に影響が拡大しているとは考えてもみなかったので

私にとっては最大の驚きでした。

この発見から導かれる唯一の結論は 下水処理施設からの

放流水に含まれる何かが魚に対して女性ホルモン様の働きをしている

ということです。それしか考えようがない

 

そのうえ その物質はきわめて強力らしく いくつかの川では

下水処理施設のかなり下流の調査地でも影響を及ぼしていた。

「下水処理施設が数か所あるリー川では 一連の詳しい調査をしました。

この川では各所に置かれたすべてのケージのオスに

ビテロゲニン値の上昇がみられ 各施設のすぐ下流では

その値が特に高くなっていました」とピーター・マチスンは言う。

 

心配な点はそればかりではなかった。

「動物の代謝に影響して通常では作らないタンパクを

大量に産生させるような物質は その動物に

他にも連鎖反応的な影響を及ぼすに違いない」と

ピーター・マチスンは言う。

「そこで私たちは 生殖への影響も含めて 視野を大きく拡大しました。

もう一つ知りたかったのは これらの物質が川を通じて

私たちの飲み水に入り込んでいないだろうか ということでした

 

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第6章 英国の秘密実験 人間が出した下水に魚を「雌性化」する力があるのでは

2020年05月22日 05時26分08秒 | メス化する自然

 

 

・・・略・・・

 

第6章 英国の秘密実験

1993年2月ロンドン

ジョン・サンプター教授はその日の講義を終えたところだった。

教授は茶色の作業台やブンゼンバーナー 水道の蛇口がきちんと並んだ

生化学実験室をスタッフに任せて

ブルーネル大学の薄暗い廊下を自室に向かった。

研究室の伝言板には色華やかな野生生物の写真が貼られ

特に赤・黄・銀のしぶきを上げて飛び跳ねる魚たちの写真は

殺風景な壁とは対照的だった。

ジョン・サンプターは海洋生物学の専門家だ。

 

「なぜ魚に興味を持ったのかと訊かれたら 答えようがありません。

ただ 物心ついたころには もう釣竿を手にしていました。

ウールワースで買ってもらった5シリングの釣り竿で 今でも絵に描けますよ」

とサンプターは笑顔で説明した。

一家はポーツマスの海辺に住み 彼の少年時代は釣りに明け暮れた。

それが自然研究への興味と自然への愛着をはぐくみ

ひいては将来を方向付けることになった。

博士号取得後 ブルーネル大学へ移った彼は急速に研究を進展させた。

研究という知的チャレンジにすっかり心を奪われたのだ。

マスの生殖サイクルの不可思議な異変が 人間と驚くべき関連があろうなどと

いったい誰が思いつくだろう?

だがサンプターがリチャード・シャープ教授に電話しようと考えたとき

彼の心にあったのはこの問題だった。

 

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彼は精子数の減少について 知りすぎるほど良く知っていた。

シャープの論文を何度も読み返し 自分のチームの発見が

シャープの研究と密接に関連していることに気づいていた。

にもかかわらず いざシャープに電話するとなると やはりためらいを感じた。

彼は数年来シャープの研究を賞賛して来た。

「素晴らしい才能の持ち主です。他人に先んじて科学的重要性を見つけ出し

やるべき時にやるべきことをやる。立派な研究成果を上げています」と

手放しのほめようだ。

普通なら意見交換は会議の席上で行われるか 学術誌の論文発表で伝えられる。

一面識もなく 研究分野も違う相手に突然電話するのは例外的と言えよう。

その上少し前まで 彼の研究は機密扱いにされており

他人に漏らすなど問題外でさえあった。

彼は水を濾過しーー水道水の含有物に関して 彼ほど敏感なものはいないーー

濃いコーヒーを入れた。

 

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ジョン・サンプターがリチャード・シャープに説明した話は

どの化学物質が人間に影響を与える可能性があるかを検証する

じつに明確な方法を提示していたため 非常に興奮させられるものだった。

これこそシャープが必要としていた突破口になりうるものだった。

 

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さらに奇妙なことに 変化は下水の排水口付近で最も顕著だった。

このことが 人間が出した下水に魚を「雌性化」する力があるのでは

と考えるきっかけとなった。

二年ほどして 技術上の問題は何も見つからず

奇妙ではあるが 検査結果は正しいに違いないとの結論に達した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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親に投与されたさまざまな化学物質が 子供にどんな影響を与えるか

2020年05月20日 06時41分48秒 | メス化する自然

 

 

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一年後ワシントンでは この会議の内容をまとめた本が出版されようとしていた。

会議に出席していた科学者の何人かは 州当局の専門家の集まりや

大学 人間の健康を扱う国際委員会などで この結論を発表していた。

『ニューヨークタイムズ』はマクラクランやフライ

コルボーンらの研究を引用して この問題について取り上げた。

 

しかし 偶然にしてはあまりにも奇妙なことに

同じ週に『ニューヨーク・タイムズ』は「浄化の価値は?」と

問いかける記事を五回にわたって連載した。

「新説が環境政策を誤らせようとしている」と銘打ったこのシリーズは

さして危機的でもない環境問題に取り組むために毎年巨額の金が無駄にされていると訴える。

科学者や医療関係者の主張が解説されていた。

環境政策は世の人々のパニックに対処するためのものでしかない との議論だ。

毎年 環境プログラムのために 約1400億ドルが使われ

そのうち1000億ドルは工業界から支出されるが

これは はたして妥当な額だろうかと専門家が主張していた。

支払った金に見合うだけの見返りを得ているだろうか というのだ。

環境プログラムへの高額な支出に疑問を投げかけたこのシリーズは

一面に掲載され 目立つ記事だった。

 

これはただの偶然だろうか コルボーンはいぶかしく思った。

化学物質に関してがん以外の長期的な発展への影響を知るために

もっと注意深い調査が必要であることを示すデーターを発表しようという矢先に

このような記事が連載されるとは 彼女は不安を感じ始めた。

科学者の良心に従って 自分たちがその目で発見し

真実であると確信する事のみを書いた。

それなのに 「誰かが中傷しようというのか?」コルボーンは疑いを抱いた。

 

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しかし 野生生物の例や実験データーがいかに豊富にあるとはいえ

化学物質が人間に悪影響を及ぼしている証拠はない。そうシャープは考えた。

食生活と植物性エストロゲンに対する彼の疑いと同じように

これらを立証する手立てがない。

研究チームの仲間とも話し合ったが 行き詰まりを打開する策は出なかった。

私たちがさらされていると考えられる化学物質のうち

いったいどれがこのような影響を及ぼしているのだろう?問題は極めて複雑だ。

この50年間に あまりにも多くの化学物質が 日常生活に織り込まれてきた。

「そのうち一つでも 人間への影響を立証することができるのだろうか?」

それは難問だった。

「たとえば PCBが妊婦や子供へどんな影響を与えるのか

そんな実験をするわけにはいかない。親に投与されたさまざまな化学物質が

子供にどんな影響を与えるかを試験するなどもってのほかだ。

これは大問題だった。

 

じっさい この疑問に真っ向から対処するすべはない。

これらの化学物質が 人間の生殖に影響を与えるとして

どの物質が犯人かを検証するのは不可能なのだ。そこでまた行き止まりだ・・・」

 

だが幸運なことに 英国で秘密の調査が行われていた。

それは英国政府は先刻承知の調査だった。

これが思いがけない前進をもたらすことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試しに 

植物性エストロゲンって どんなものだろうと思い検索したら

いろいろ沢山あるものでした

 

そう言えば20年ももっと前だったかに

嫁に行った娘に子供が出来ないので 「ザクロを探しているのよ」

という 母親の話を聞いたことがあります。

 

長男に嫁いでいるのに 子供が出来ないのは困ると

夫婦そろって産婦人科での診察を受けましたら

娘の卵管が詰まっていたとか・・

 

もう定かでもありませんが

いまは 4人の子供のお母さんをしているそうです

 

cuteness–overload:

I didn’t even think it was possible to be this cute

Submit your cute pet here | Source: https://bit.ly/39Ffhye

1 month ago  /  441 notes  /  Source: cuteness--overload

https://fancylady2012.tumblr.com/post/614548508668755968/cutenessoverload-i-didnt-even-think-it-was

 


環境中に放出された合成化学物質の多くは 人間を含む動物の内分泌系を撹乱する作用を持つ

2020年05月18日 07時06分06秒 | メス化する自然

 

 

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「雌性化は・・・永久的なものであると思われた。

早い段階での暴露が 潜在的な雌雄同体を含む非常に珍しい反応を産み出すものと思われる」

と彼らは考えた。原因は工場の排水に含まれる物質だったが特定はされていない。

彼らはこのほかにも ウナギの早熟などを「汚染に誘発された性の変化」の例ではないかとしている。

ウナギが何らかの刺激によって 数年早く成熟していることを示す証拠がある。

これはミミズよりひとまわりほど大きなウナギで 成体になってから

回遊の準備として起こるはずの目の肥大や色素の変化と言った

二次性徴が早く起こっているものだった。

この早すぎる成熟につられて 大西洋の真ん中のサルガッソー海への回遊に旅立ってしまえば

十分な栄養の蓄積がないウナギの体はそれに耐えられないだろう。

この研究は 環境中のホルモン類似物質が実際に野生生物の

生殖を撹乱していることを如実に示していた。

 

・・・略・・・

 

「1930年代以降 世界で150万トンものPCB類が生産されたと見積もられる」と

レインダースは警告した。「計算では 生産された全PCBの20~30%が・・・

環境中へ放出されており・・・PCBの生産はすでに行われていないが

全生産量の70%以上が現在も使用され この先 環境中へ漏れ出る恐れがある・・

PCBの適切な回収・処分処置が強制的に実行されなければ

この有害物質は現在よりもはるかに重大な環境問題を引き起こすだろう」

 

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「今こそ さまざまな化学物質が人間にどんな影響を与えているかを考えなければならない。

そして さらに重要なのは 環境中に存在する性分化に害を及ぼす化学物質を特定し

管理し 排除するために何ができるかを考えることだ」

 

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それぞれのグループがレポートを発表した。

この最後の三日間の大作業によって 自分たちが大問題に直面しているとの認識で全員が一致した。

すべての証拠を目の前にして コルボーンはこう考えた。

「そもそも これは野生生物だけはでなく 人間をも含めた生存に関する問題です。

このままでは 何をするにも遅すぎて手の打ちようがないという

取り返しがつかない事態になりかねません。

どれくらい待つことができるか 更にどの程度の証拠を集めなければいけないかを決めたうえで

それなりの行動を起こさねばなりません。

それがこの先どれほど状況を好転させられるかを決定すると言えるでしょう」

 

数か月後 出席者全員の総意が書面にまとめられた。

彼らの結論は明白で決定的なものだった。

 

私たちはつぎのことを確信している。

環境中に放出された合成化学物質の多くは 少数の天然物質と同様に

人間を含む動物の内分泌系を撹乱する作用を持つ。

それらは残留性の化合物であり 殺虫剤 工業化学製品などの合成物質である。

多くの野生生物が すでにこれらの化合物によって影響を受けている。

 

(via namk1)
1 month ago  /256 notes  /  Source: namk1

https://fancylady2012.tumblr.com/post/615421818095927296

 


コルボーンは2000を超える科学論文を読み漁った

2020年05月15日 15時17分17秒 | メス化する自然

 

 

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コルボーンは2000を超える科学論文を読み漁った。

 

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会議の開催にこぎつけるまで 二年近くの準備期間を要した。

1991年7月26日コルボーンはウィスコンシン州ラシーンに20人以上の専門家を招待した。

事前に資料として 参加予定者全員の研究内容と経歴を配布した。

 

環境保護局の調査生態学者ウィリアム・デイビス博士は コルボーンに電話してこう言った。

「シーア 招待は本当に光栄だけど 僕なんか場違いじゃないだろうか」

「どうして?」彼女は訊いた。

「偉い内分泌学者や生化学者が沢山そろっているじゃないか。

率直に言って 僕はただ魚を観察してるだけ。

魚の行動や毒物学 生理学 そんなところだ。

科学的な見地の討論に参加できる人間とは程遠いよ。」

「だからこそ ぜひ出席してくれなきゃ」コルボーンはきっぱり答えた。

「野生生物の現状を話してほしいのよ」

 

実のところ この問題に関して 野生生物学 内分泌学 分子生物学

生化学 神経学 海洋生物学など

異なる分野の専門家がそれ程多く一堂に会したのははじめてのことだった。

出席者の多くはそれぞれ独自にパズルの断片に取り組んでおり

互いの研究について まるで知識がなかった。

コルボーンは 彼らに対して化学物質が性分化に対する影響を誘発している

との考えに関連する発見があれば 提示してほしいと依頼していた。

その結果 出席者の多くにとって この会合は非常に有益なものとなった。

 

「あの会議のことははっきり覚えている。

会場はフランク・ロイド・ライトが晩年に設計した邸宅で

地元の大事業家のために建てられたものだった。

船のような形で 見晴らしのいい場所から見下ろすと

まるで広大な小麦の原を進む大船だ。それが最初の驚きだった」と

マクラクランは言う。

「だが本当に驚いたのは会議場で席について 雌性化について出席者の話を聞いてからだ。

北海のアザラシ アメリカ西海岸のカモメ 五大湖の魚

生物学的状況が すべてに共通しているのを知って とにかく呆然 だった・・・」

 

発言者には 内分泌学の第一人者であるカリフォルニア大学バークレー校のハワード・バーン教授

をはじめとして 高名な学者が多かった。(この会議は非公開で行われた

会議に関する記述は討論そのものの記録ではなく関連の論文やインタビューなどを加味してある)

バーン教授は 1950年代に妊婦に投与された合成エストロゲン剤DESの潜在的な危険性を

最初に警告した一人だった。

あの悲劇に学ぶ点は多かった と彼は語った。

第一に妊娠初期の胎児へのエストロゲン暴露は  

若い女性の膣がんのような 生殖器官の発達異常を産み出す。

第二に エストロゲン暴露が極めて悲惨な結果を招きうる決定的な時期の存在。

たとえば膣の明細胞腺がんは妊娠初期の三か月間にDESが投与された場合に より発生しやすい。

最も憂慮すべきなのは これらの影響がすぐには目に見えないことだ。

DESにさらされて生まれてきた赤ん坊は 誰の目にも「先天性異常」があるようには見えない。

がんへと進行する変化は思春期 またそれ以降にならなければ出現せず

合成エストロゲン暴露の影響は それまでの間体内に潜んでいる。

 

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化学物質の集中砲火が生命の構造に浴びせられている

2020年05月13日 04時48分21秒 | メス化する自然

 

 

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第5章 パンドラの箱

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折から 環境保護運動は7年前に出版されたレイチェル・カーソンの

『沈黙の春』に勢いを得て その最盛期に合った。

カーソンは「原始人がこん棒で投打するように荒々しく

化学物質の集中砲火が生命の構造に浴びせられている。

この構造は一方で壊れやすく繊細でありながら

その一方では強靭かつ柔軟で 思いがけない反発力に飛んでいる。

化学物質の利用を管理する側の人々は

こういった生命の驚異的な能力を無視し・・・・

彼らが歪めている自然が持つ巨大な力を前にして へりくだることを知らなかった。」

と書いている。

人類は無知とどん欲さによって自然の巨大な力を自分たちに向けて暴走させてしまったが

今それを急いで始末しなければならない という考えをカーソンらは表明した。

燃える川は人が犯した過ちの象徴となった。

その後数年のうちにDDTの使用は禁止され 河川への工業用排水の投棄に

新しい基準が設けられ 排水処理設備が建設され ほかにも数多くの向上が達成された。

にもかかわらず 野生生物の被害は 解決してはいなかったのだ。

 

80年代後半に コルボーンは五大湖とその周辺に生息する野生生物の健康に

関する研究を しらみつぶしに調べ上げた。

確かに湖水の農業・工業の廃棄物濃度は 以前よりはるかに低下していたが

データーが増えるにつれて コルボーンは湖の状態に深い関心を抱くようになった。

「様々な調査をしている生物学者たちから およそ正常とはいいがたい報告が伝わってきました。

ミンクの絶滅 孵化しない卵 鵜に見られるクロスビルと言われるくちばしの変形や目の欠損

蟹足と呼ばれる足の奇形 本来なら熱心に巣を見張るはずの抱卵中の親鳥が

無関心という不可思議な現象・・・そこかしこになにかしら

深刻な問題の存在を示す兆候がありました。」

生態系は数十年にも及ぶ化学物質の総攻撃による痛手から 目をみはるばかりの回復を遂げた。

状況が大きく向上したのは明らかだ。だが とコルボーンは考えた。

 

もし湖が「クリーン」なら

何故生物学者たちから 野生生物の健康被害がこれほど多く報告されるのだろう?

そして その症状は なぜこれほど多様なのだろう?

「環境の回復を宣言するのは時期尚早であり 湖は本当にクリーンになったのだろうかという

疑念を抱きました」とコルボーンは報告した。

 

 

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本が品切れ状態だそうです

肉を食うな!とか・・

それは困るとか思いながら

 

 


『スコティッシュ・デイリー・レコード』は「男性の性的能力が衰退!」と大きく報じ

2020年05月09日 08時01分20秒 | メス化する自然

 

 

驚いたことに 植物性エストロゲンが成人に有益な作用をもたらす可能性を示す さまざまな証拠があった。

研究によれば 西欧の女性と比較して乳がんの罹患率がはるかに低いアジアの女性は

アメリカ人女性の30~50倍もの大豆製品を摂取している。

動物実験で 大豆を多く与えたげっ歯類では まったく与えなかったげっ歯類と比較して

発がん物質にさらされた場合に 乳がん・前立腺がん・結腸がんに対する抵抗力の増大を示した。

心臓血管系の病気や前立腺がん 結腸がんを防ぐ効果があるかもしれないという研究さえある。

 

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ニュージーランドのオークランド大学の最近の研究は

乳児用の大豆粉ミルクがもたらす植物性エストロゲンの生物学的影響は

母乳に含まれるエストロゲンの100倍にもなると示している。

重量比で考えると 乳幼児に毎日数錠の避妊用ピルを与えているのに等しいとされる。

こういった研究はニュージーランド政府やWHOや英国の農水省による さらなる研究を促している。

 

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マスコミの興味は かなり違った形で爆発した。

『スコティッシュ・デイリー・レコード』は「男性の性的能力が衰退!」と大きく報じ

「これは男ならだれもが恐れる大事件だ。

スコットランド人類学者が男性の性的能力が衰えていると主張している」と書き立てた。

エジンバラの研究所ではこうした記事の切り抜きが冷蔵庫の扉や掲示板に貼られた。

それらは格好の笑い話の種にされたが その笑いの奥底にはぬぐい切れない強い不透明感があった。

エストロゲン仮説はもはや ごく少数の科学者たちの間だけで検討される問題ではなかった。

 

2020年5月 初めて花が付きました

 

 

新型コロナウイルスに関する悪質なメールにご注意ください 
Yahoo!メールからのお知らせ 2020年4月24日


植物性エストロゲンが動物の生殖に害を及ぼしうるならば

2020年05月08日 12時47分10秒 | メス化する自然

 

 

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「植物が独自のエストロゲンを持っていることを知って 私たちは大変驚いた。

『植物性エストロゲン(ファイトエストロゲン)』と呼ばれるものだ。

それは日常ごく普通に食物としている植物に極めて広範囲に存在する。

実際に 私たちはかなりの量を食べている」とシャープは説明する。

ごく日常的に植物によって産生されるこれらの成分が

人間に現れている変化に何らかの形でかかわっているかも知れない

彼らはそう疑い始めた。

 

植物性エストロゲン

植物が持つエストロゲン様物質の研究は

はやくも1940年代にオーストラリアで始まった。

古くから牧羊地と知られたパース近郊で 羊たちが深刻な生殖障害に見舞われた。

さまざまな症状が突如として 群れの多くの羊を襲った。

月満ちた胎児が子宮内で突然死亡し死産で生まれてくる異常分娩が相次いだ。

若い処女羊を含む多くのメスが子宮脱にかかった。

予定日が来ても産気づかず 母子もろとも死亡する羊もいた。

妊娠しないメスも多かった。

奇妙なことに まだ繁殖計画の対象でもない若いメスたちの乳房が腫れ 乳を出した。

これらの広範囲にわたる生殖異常の原因解明のため政府から専門家が派遣された。

 

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青々と茂るクローバーは およそ犯人に似つかわしくなかった。

しかし 問題を起こしたのは 地中海地方から導入されて日も浅い

トリフォリウム・サブテラネウムという種類のクローバーだった。

その葉から有効成分が抽出された。

分析によって その成分は弱いエストロゲン様作用を持つトリヒドロキシイソブラボンと判明した。

 

まもなく エストロゲン様物質を含んでいるのはクローバーだけではないことが判明した。

羊の繁殖問題に活躍した 西オーストラリア大学のブラッドベリ教授は

その後も植物に含まれるエストロゲンの研究をつづけた。

 

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今日では 多くの植物にエストロゲン様作用を持つ成分が含まれていることが分かっている。

それには複数の異なる化学物質がある。

第一のグループ イソフラボン類は最も一般的だ。

自然界におよそ70種類が存在するが すべてがエストロゲン様作用を持つわけではない。

クローバーの葉の部分の濃度は 5%程度にもなる。

第二のグループのクメスタン類は ヒマワリの種や油 アルファルファ 大豆 サヤインゲン

アズキ グリーンピース ホウレンソウ 数種のクローバーなどに含まれている。

このエストロゲン様作用は イソフラボンの30~50倍も強力だ。

それどころか クメストロールのエストロゲン活性は内因性の17βーエストラジオールの

10~20分の1もの効力があると信じられている。

第三のグループはある種の酸性ラクトン類に由来するもので

トウモロコシやコムギに見られる。

植物性エストロゲンが動物の生殖に害を及ぼしうるならば

人間にも同様の害をもたらす可能性があるといえる。

だが またしても その答えは単純ではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 


食習慣がどんな風にエストロゲン暴露に影響するのですか

2020年05月06日 18時02分53秒 | メス化する自然

 

 

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合成された粉ミルクを調べたところ エストロゲンは消えていたそうだ。

となると 母乳から粉ミルクへの転換は犯人ではないらしい。

心からほっとしたよ。

すっきり説明がつくのはいいが 同時に それは非常に憂慮すべき説明でもある」

 

「だが 多くの点で自体はいっそう悪かった。」とマクニーリィは言う。

「なぜなら 原因が粉ミルクのような特定のものでないなら

では いったいなんのせいなのか?およそ考えつかない

知りもしない物質に違いないと思われた。

きっと その量を測定することさえできないだろう!」

 

・・・略・・・

 

公演を終えて帰り支度をしていたシャープに

ここ数年会っていなかったフィンランドのミッコ・ニエミ教授が話しかけた。

「彼は私に 食習慣の変化が原因だとは考えてみたかと訊いた。

いいえ 食習慣がどんな風にエストロゲン暴露に影響するのですか と私は聞き返した。

すると彼は スカンジナビアで数年間にわたって行われた研究について教えてくれた。

そんな話は初耳だった。スカンジナビアの研究によれば 女性の体内では

たとえば消化管から排泄されたエストロゲンのようなステロイドが再生されるのだという。

それらは再吸収され 女性は二度にわたって暴露を受けることになる。

体内には文字通り天然エストロゲンのリサイクル機能があるそうだ。

 

このエストロゲンの再利用・再吸収プロセスは 食習慣によって影響されうる。

ヘルシンキ大学のハーマン・アドラークロイツは

食習慣と乳がんと性ホルモンの関係を研究していた。

彼は 乳がんや結腸がん 前立腺がん 子宮がんなどのホルモン依存型のがんが

何故アジアや南欧 東欧と比較して西欧に多く発生するのか という疑問を抱いた。

西欧への移民を対象にした研究から 乳がんになるリスクの上昇は

西欧式の食習慣を取り入れることに関連していることが明らかだった。

移民のほとんどが 短期間のうちに従来の食生活から

高カロリーで脂肪やタンパク質を大量に摂取し

未精製の炭水化物や食物繊維が少ない西欧型食生活に乗り換えてしまう。

 

このことや他の研究からアドラークロイツは

高カロリー高タンパクで食物繊維や未精白の穀類が少ない西欧型の食習慣は

体内のホルモン代謝を変化させるのかもしれないと考えた。

さらに彼の研究はその変化が エストロゲンが吸収され 循環し

分解され 体内から排出される道筋を変えてしまう

根本的なものであることを示していた。

 

こういったホルモン代謝の変化が発がんリスクに影響するかどうかを知るために

アドラークロイツらの研究チームは 乳がん患者の女性たちと

健康な女性たちの食習慣を比較する一連の複雑な調査を行った。

季節的な食事の偏りを避けるために 調査は年に4回各5日間にわたって実施された。

血液や尿を採取して 性ホルモンの値を測定した。

人間の内因性エストロゲンは 体内で分解され 代謝されて

エストロン エストロン・サルフェイトなど13種類の物質になる。

研究チームは女性一人ひとりについて エストロンの完全な分析表を作成することとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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主要な暴露ルートの一つにミルクがある 母乳も重要だが 粉ミルクはそれ以上だ。

2020年05月04日 07時41分21秒 | メス化する自然

 

 

・・・略・・・

 

シャープとマクラクランは まったくちがう病気とデーターをもとに独自の道を進んでいながら

基本的には同じ考え方をしていたのだ!

「何しろ興奮したのは どのようにしてエストロゲンが前立腺がんの素因となる変化を引き起こすのか

マクラクラン説のそのところだった」とシャープは回想する。

「私たちが停留精巣や精巣がんを説明したメカニズムと まったく同じなんだ。

一生のうちの特定の時期 エストロゲンがさまざまな異常を誘発すると考えられる

胎生期にすべてが結びついた。

この問題は男性の生殖や不妊ばかりでなく

もっと広範囲な影響を及ぼしているのではないか

という大きな疑問が心の中にみるみる広がり始めた。

ジクソーパズルを埋める情報が増えれば増えるほど

自分たちが考えていることは単なる空想の産物ではなく

現実にありうることなのだと実感したよ」

 

このころには 謎のエストロゲンの出所に関する論文が

ぞくぞくと彼のオフィスへ届けれるようになっていた。

「はたせるかな 最初に目を通した論文の一つにこう書いてあった。

現代人は文字通り『エストロゲンの大海』に生活しており

4~50年前よりはるかに大量のエストロゲンにさまざまなルートを通じてさらされている」

とシャープは言う。

食生活の変化や 1050年代のDESをはじめとする

家畜を太らせるための合成エストロゲンの使用。

ピルや医薬品の使用に関する論文もあった。

男の子が思春期になるまで分裂し続けるセルトリ細胞に

エストロゲンが影響を及ぼすという仮説を築くためには

この50年間に変化したエストロゲンのルートを

すべて調べ上げなければならなかった。

その途中で 偶然にも 彼らは驚くべき資料に遭遇した。

 

金曜の晩 帰宅しようとオフィスを出たシャープは

乳汁分泌と生殖の専門家であるアラン・マクニーリィ教授に出くわした。

「車に乗り込んだとたん 急にひらめいた」とマクニーリィは回想する。

「いうまでもなく赤ん坊にとってエストロゲンの

主要な暴露ルートの一つにミルクがある 母乳も重要だが 粉ミルクはそれ以上だ。

戦後 母乳で赤ん坊を育てる人が減ったため 

西欧ではほとんどの赤ん坊が途中から人工栄養に切り換えられ

はじめから粉ミルクの場合も多い。

そこで 慌てて車から降りてリチャードに大声で聞いた。

『おーい リッチ ミルクはどうだろう 赤ん坊の体内へ直接入るだろ?

調べてみたほうがいいんじゃないだろうか』」

「そういわれて すぐピンときた」とシャープは言う。

「粉ミルクの大部分は牛乳で作られている。

牛乳のエストロゲンに何か変化が起きているのだろうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PCR検査 追いつかず!!

 

 

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エストロゲンが作用する決定的な時期は胎生期にあり

2020年05月02日 11時49分36秒 | メス化する自然

 

 

・・・省略・・・

 

第4章 第一容疑者

・・・略・・・

アラン・マクニーリィ教授はその関心の高まりをこう説明する。

「つまり環境中に何かがあって それが私たちに影響を及ぼしているということだ。

もしそれが生殖に影響するなら 代謝作用のほかの側面にも影響するかもしれない。

エストロゲンは体のさまざまな機能に関わっているから

その影響は膨大なものになりうる。

子や孫の代にまで及んでくるかもしれない。

もしそれが私たちの知らない物質で 検出不能なら 自体はまさに深刻だ。

エストロゲン類似物質を 未確認のまま 環境中に野放しにしておくわけにはいかない。

それはさまざまな害を引き起こしうる。

だからこそ 何としても正体を突き止めなければ。

 

リチャード・シャープ博士はこの仮説に関心が集まり 批判する声も上がっていると知って

確たる証拠を集めようと懸命であった。

そのことが常に頭から離れないほどだった。

「論文に目を通しながら 会議室へ向かっていた時だった。

しばらく前に編集した原稿のことを ふと思い出したんだ」と彼は回想する。

彼はその原稿を探し出した。

それはジョン・マクラクラン教授とリスト・サンティ博士の

前立腺がんとDESの影響に関する研究だった。

合成エストロゲンDESが前立腺に影響を与え

成長後に前立腺がんにかかりやすい素因を作り出すことを 詳しく説明していた。

「その論文のおかげで 新しい側面が見えてきた 

エストロゲン暴露が 前立腺がんの素因を作ると言う事は

いくつかの点から見て 私たちが興味を持っていたテーマより重大だ。

なにしろ 前立腺がんの患者は凄く多いのだから」と彼は考えた。

英国の統計だけを取って見ても 前立腺がんの患者数は

この十年間で倍増している。

 

だがシャープにとって その研究にはもう一つ 思わずぞっとするような点があった。

マクラクランは1990年の論文にこう書いた。

「長い間 エストロゲンは何らかの形で前立腺がんの

発生の原因となっている可能性があると考えられてきた・・・

患者にこのホルモンの直接的な影響がみられることから・・・

私たちはこの考えに代わる あるいはこれを補完するものとして

『エストロゲンは前立腺腫瘍形成の素因を作る要因である

エストロゲンが作用する決定的な時期は胎生期にあり

その時期にエストロゲンは前立腺に明らかに非常に大きな影響を及ぼす』

という仮説を提示する。

エストロゲンが影響を及ぼす決定的な時期は

臨床的な発病のずっと以前にさかのぼると考えられる・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


妊娠中に飲んだ薬は まさに彼が生涯かけて研究してきたあの悪名高いDESだった。

2020年05月01日 08時17分03秒 | メス化する自然

 

 

・・・略・・・

 

マクラクランと共にDESと前立腺がんに関する研究をしたこともあるリスト・サンティ教授は

フィンランドで輝かしい業績を築いた。

彼はフィンランド医療審議会の会長や トゥルク大学医学部の副学部長をつとめた。

彼が全キャリアを通じて深い興味を持っていたのは

合成エストロゲンDESが男性生殖器 とくに前立腺に及ぼす影響を解明する事だった。

彼は数多くの論文を発表し 国際会議で講演し この研究に全身全霊を打ち込んだ。

 

1993年に父親が死んでまもなく 彼のもとへ母親から

思いがけない要件の電話がかかった。

母親は第二次大戦中フィンランド陸軍に従軍した夫が

戦地から送ってよこした手紙を整理していた。

その中から 1942年の妊娠中に診察を受けていた

フィンランドの一流産婦人科医からもらった処方箋が何枚かあったというのだ。

「あなたがお腹の中にいたときにどんな薬を飲んだか 知りたい?」と彼女は尋ねた。

 

「もちろん聞きたいとも」彼は答えた。ごく普通の鎮痛剤か何かだろうと思っていた。

母親は処方箋を読み始めたが 専門用語につまずいた。

そこで つづりを一つひとつ読み上げた。

それを聞いた彼の驚きとショックは およそ表現しきれない。

母親は息子の逃れようのない未来を読み上げたのだ。

妊娠中に飲んだ薬は まさに彼が生涯かけて研究してきた

あの悪名高いDESだった。

 

運命などという非合理な力は信じない科学者ではあっても

あまりにも残酷な偶然だった。

最初 頭から否定してかかった。母親は息子の激しい反応に当惑した。

息子の研究について詳しく理解していなかったし 彼も母親には教えなかった。

息子に頼まれた通り 母親は処方箋を郵送した。

 

いざ黄色い用紙に書かれた処方箋をまのあたりにすると

彼は激しい動揺を抑えきれなかった。

はっきり書かれた日付 短い殴り書きの古びた処方箋は 彼の心をかき乱した。

さらに悪い事に 母親がこの薬を処方された時期が決定的だった。

唯一の希望は何らかの理由で彼女が薬を飲まなかったことだ。

母親はすでに80歳をはるかに超えているので 彼はあえて聞こうとはしなかった。

長年の研究からDESと前立腺がんとのつながりを知りすぎているほど知っていた彼は

その代わりに検査を受けた。

前立腺がんの初期の警告である抗原の存在は 簡単な血液検査だけで調べられる。

 

腫瘍の有無を知るには時期が早すぎたものの 結果は陽性だった。

「これ以上の検査をお望みですか?」担当医が訊いた。

すべては戦争中 自分の誕生以前にあらかじめプログラムされていたのだ。

彼はその事実をかみしめた。

もちろん 症状が出ればそれを治療することはできる。

だが 癌の成長を止めることができないのは

長年の経験からわかりすぎるほどわかっていた。

がんは着実に進行する。医師としてこの病気の経過を

一部始終知り尽くしてはいても それから逃れるすべはなかった。

 

不妊症・不育症難民の苦悩 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と不要不急

 

tamara-de-lempicka:
Portrait of Suzy Solidor, 1933, Tamara de Lempicka
2 weeks ago  /  34 notes  /  Source: tamara-de-lempicka

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PCBはDDTと同じく肝臓の酵素作用を高めその結果として性ホルモンの代謝に影響を与え

2020年04月29日 19時15分46秒 | メス化する自然

 

 

・・・略・・・

 

DDTの場合と同じく いったん認識されると

またたく間にあちこちでPCBの危険が問題にされ始めた。

コーネル大学のデビッド・ピークオールは

鳥を使ってDDTや何種類かのPCBの暴露実験をした。

その結果 PCBはDDTと同じく肝臓の酵素作用を高め

その結果として 性ホルモンの代謝に影響を与え

エストロゲンの分解を促進することを発見した。

 

彼の研究によれば PCBがエストラジオールを分解する力は

DDTよりも強力で この作用が性ホルモンの割合を変化させることで

最終的には動物を不妊化する と彼は確信した。

PCBの存在は 殺虫剤と結びついて 一般の猛禽類の生息数の

急激な現象を説明することができる とピークオールは推測した。

 

このような様々な報告があったにもかかわらず

ほとんどの国々で PCBが製造中止になるには

ヤンセンの警告の後 10年を要した。

その間に世界中で120万トン以上ものPCBが製造された

との統計もある。

 

PCBは安定性が高く 分解しにくいので 

環境中から取り除くことは 実質上ほぼ不可能だ。

それどころか最近の研究では カナダの科学チームが

北極圏の氷河から採取した氷の層のサンプルを調べたところ

氷や雪に堆積したPCBの値は 

この25年間ほとんど変化していないことが分かった。

 

・・・略・・・

 

DDTと同じく 食物連鎖を上るにつれて蓄積され

人間や海に住む哺乳類の体内に高濃度で存在する。

気化して空中を移動し 肺や皮膚などから 人間の体内に入るが

最も重要なのは食物を通して口から入る量だ。

魚 乳製品 肉などの脂肪の多い食品に 最も多く含まれているとされる。

皮肉なことに 特に毒性の強い一部のPCBは より蓄積されやすいとの証拠がある。

 

人間の胎児は 子宮内で胎盤経由でPCBにさらされる。

PCB暴露は出生後も 特に母乳を通じて継続する。

 

・・・略・・・

 

その研究はマスコミに大きく取り上げられることはなかった。

彼は一流の科学誌に論文を発表しているが 多くの科学者の例にもれず

マスコミにおもねることはしない。

それに対してマスコミ側は これらの研究の重要性に目をつぶっているように見える。

 

だがマクラクラン自身は この15年間ずっと

これは重大な問題だという信念を曲げていない。

「生物学的にも生理学的にも複雑なプロセスはあまりにも多くあり

それだけに 発生や 生殖や 病理に 

解明されていない何らかの仕組みで影響を及ぼす。

大海のごときエストロゲンの存在は

未来への重大なカギを握っているように思えるーーー

多種多様な生物種にとってだけでなく 人間にとっても同じことがいえる」

 

人間の精子の数が減っているという発表は

彼の研究をスポットライトのあたる表舞台へ押し出した。

 

 

 

2020年4月20日 撮影

この川も 私が子供の頃は 普通の土手のある川でした

水はいつもきれいに澄んでいて 川底には小石や砂利が並んでいました

タニシや メダカや アメンボウや 小さな二枚貝も住んでいました

川辺には セリやツクシも育っていました

秋には 赤とんぼが 競って飛び始めていました

そうそう ホタルも 飛んでいましたっけ・・・

 

川ざらいが 面倒だからと言う事で

どっこもこっこも セメントになりました

 

いまは 生き物はいません

死んだ二枚貝と 捨てられたナイロン袋が浮いているだけです

 

 


PCBは 妻の髪にも そして なんと生後5ヶ月になったばかりの娘の髪からも検出された!

2020年04月28日 18時05分41秒 | メス化する自然

 

 

・・・略・・・

 

PCBに対する考え方は ある偶然の発見をきっかけに劇的に変化した。

1960年代 レイチェル・カーソンの警告に動かされて

環境中のDDT値を測定していた科学者たちは 通常の殺虫剤とは違う

正体不明の化学物質が蓄積していることに気づいた。

謎の物質はなかなか特定できなかったが 

1966年 ストックホルム大学の分析化学者ソーレン・ヤンセンが

魚の体内からPCBを検出した。

ヤンセンはスウェーデン各地で採取した 200匹以上のカワカマスを調べた。

そのすべてからかなりの量のPCBが検出された。

 

この結果に不安を感じたヤンセンはさらに研究を続けたが

分析した生物のほとんどすべてからPCBが検出された。

それは魚の卵にも含まれていた。

ストックホルムの小島で保護されたワシの体からも見つかった。

スウェーデン国立自然史博物館に保存されている鷲の羽のうち

1944年以降のものすべてに含まれていた。針葉樹の葉にもあった。

さらにヤンセンは自分の髪にまでPCBが含まれているのを発見した。

妻の髪にも そして なんと生後5ヶ月になったばかりの娘の髪からも検出された!

赤ん坊の娘は 母親の母乳から汚染されたのだろうと思われた。

 

1966年 彼はこれらの発見について『ニューサイエンティスト』に

「新たな化学物質の危険性に関する報告」と題した論文を発表した。

彼はこの物質がロンドンやハンブルグの空気中や

スコットランド沖のアザラシの体内からも検出されたことを述べた。

「したがってPCBは世界中に広がっているものと考えられる」とヤンセンは結論付けた。

そして 「皮膚から直接吸収され 呼吸を通して また食物

とくに魚から体内に吸収される」とした。

 

ヤンセンの研究は間もなく 他の科学者たちによって確認された。

1967年 サンディエゴ自然史博物館のモンテ・カーベンは

ハヤブサの生息数減少の原因を調べていた。

放置された卵から高濃度のDDEとともに 謎の化学物質が検出された。

ヤンセンの論文を読んだカーベンは 謎の化学物質を再分析した。

その結果 それは ポリ塩化ビフェニルと判明した。

まもなくPCBの汚染はDDTと同じく先進工業諸国ばかりでなく

北極や南極の僻地にまで及んでいることが明らかになった。

場合によっては非常に高濃度で 北アメリカのハヤブサの体脂肪では1980ppm

スウェーデンのオジロワシでは なんと 17,000ppmにも上った。

 

だがDDTのように意図的に大量散布されたのでもないのに

PCBが環境中に これ程広範囲に存在するのはなぜだろう。

PCBは密閉されたドラム缶で工場から出荷され

ほとんどは閉鎖されたシステムの中で使用された。

 

ところがPCBを封入した製品が劣化するにつれ

PCBがゆっくりと気化して環境中に排出されることが次第に明らかになった。

用済みになって捨てられたPCB入りの製品が焼却されることによっても

大気中に放出されると考えられる。

さらにはPCBは 工業廃棄物の中にも含まれているので

それが環境中に放出されているののかもしれない。

意図的にばらまいたわけではないにせよ

私たちは PCBを世界中に拡散させてしまったのだ。

 

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なかでも彼を驚かせ 恐怖を感じさせたのは 一般にポリ塩化ビフェニル PCB

2020年04月27日 20時01分38秒 | メス化する自然

 

 

・・・略・・・

 

今世紀になって有機化学が驚異的な発展を遂げ

生物の構成単位である炭素をもとに何千もの新しい有機化学物質が作り出され

環境中に放出されたのが問題の始まりだった。

これらの物質は私たちの体が出会ったことのないものだ。

私たちの体内には それらを識別したり処理したりするメカニズムは備わっていなかった。

人間が我が手で作り出して世界中に巻き散らかした物質が

自らの性ホルモンになりすまして性を撹乱する働きを秘めていたとは なんと奇妙な話だろう!

SF小説予想もできなかった運命の皮肉と言えよう。

 

「これらの化学物質は この人工的な環境を共有しているさまざまな生物に微妙な影響を与えうる。

その上 ホルモンが引き金を引く病気はいろいろある。」と彼は考えた。

「私たちは 人工的な環境と体内環境との 次第に複雑さを増している相互作用を

よくよく理解する必要がある。」

 

1980年代 彼はこの問題に非常に興味を持ち ホルモンと似たような働きをする

他の化学物質を求めて 一つひとつ分析をつづけ そのメカニズムを知る手がかりを探し求めた。

毎年 エストロゲン類似性を示す 化学物質の数は増えていった。

なかでも彼を驚かせ 恐怖を感じさせたのは 一般にポリ塩化ビフェニル

PCBとして知られ 現在では環境中に広範囲に存在する一連の

有機塩素化合物のグループもまた 生殖に影響を与えているらしいという事実だった。

PCBの構造はDESと非常によく似ていた。

PCBもエストロゲンになりすますのだろうか と彼は疑問を抱いた。

 

PCBの遺産

PCBは18世紀後期に発明されたが 他の多くの有機塩素化合物と同じく

商業化されたのは 1930年代になってからだった。

1929年 アメリカのスワン科学研究室で

ビフェニルと塩素を混合することによって

新しい物質を合成できることが確かめられ

その物質はポリ塩化ビフェニル PCBとして知られるようになった。

ビフェニルに対する塩素の割合次第で異なるタイプの化合物をつくることができる。

実際には 209種もの異性体が合成された。

 

この無色無臭の粘性の液体は一見何の変哲もないが

いくつもの素晴らしい特質を持っていることが分かり

第二次大戦中に広い用途に使用された。

1935年 スワン化学を吸収したモンサント化学は

アメリカでのPCBの製品開発を継続した。

 

PCBはヨーロッパや日本でも製造された。

化学的安全性 耐熱性 不燃性 絶縁性の高さから

当時急成長していた電気工業の分野で幅広い用途に世界規模で使用された。

 

PCBとはなんですか?

PCBが含まれているか分からない安定器(蛍光灯・水銀灯・低圧ナトリウム灯)を処分したい!!

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