< 下萌(しもたえ)の姿は見えじ初音聴く 花木柳太 >
きのうは幾分寒かったがいい天気だった
初音はウグイスが初めて鳴く声をいいます。
下萌は一面の枯野だったあたりも春の訪れと
ともにほのかな緑色を帯びはじめます。
近づけばそれは枯れた草の下の新芽なのです。
おや、と思いました。鶯が鳴いているのです。
水面の木立の中で鳴いているようです。
いくら目を凝らしても見えはしません。
まるで、人間の来るのを待っていたかのように鳴きます。
得をしたような気分になりました。
ホーホケキョとのどかな春の畑で鳴いていました。
続けて、ケキョケキョケキョと鳴けば
「ウグイスの谷渡り」と言うそうです。
春一番がとっくに吹き、桜も咲こうとし
もう、山からメジロも降りてきているでしょうか?