春愁・秋思(しゅんしゅう・しゅうし)

冬の雪、秋の月、夏の風、春の花
萩の花が好きだった人を思い出す

善光寺参拝

2021年05月30日 | インポート

 

5月20日(木)

 

朝、息子が犬の散歩に連れて行った
今日は体の調子も良いので思い切って長野の善光寺に行くことにした
今まで想いでも多い場所なのでためらっていたこともある、3年が過ぎ
逆につらいけど思い出に飛び込むことにした。

 

城山公園の駐車場に向かったが県立美術館が新しくなりオープンしたがその周辺の公園を整備しているようで工事中で時間がかかってしまった
公園から歩いて善光寺までは10分ほど
薄暗い本堂に入る

 

コロナの自粛で観光客は少ない
本堂に数十人の参拝客が正座していた
私は後ろから参拝しようと賽銭箱の前に立った、
賽銭を静かに入れて手を合わせた・・・・・その瞬間

 

ガンガンと双盤 (そうばん)の大音響の音が本堂に響いた

 

偶然の思ってもみなかった瞬間
まるで計ったかのように、この時に遭遇した
亡き妻の導きだったのだろうか

 

その時、私に駆け寄ってきた善光寺の紺の法被を着たスタッフが
「写真を持ってそちら側から参拝してください」
 私は妻の名刺位の小さな写真の遺影を手にしていたことを見ていたのです
「今から左の緞帳(どんちょう)が上がり本尊が安置されてある厨子(ずし)がそこからご覧いただけます」と

 

ドンドンと大太鼓が打ち鳴らされ
二十人くらいの僧侶が般若心経の六百巻の転読で
読経が本堂に共鳴した

 

太鼓の合図で本尊の左の緞帳が上がり薄明かりで照らされた厨子
この位置からははっきりとは見えないが

 

胸に遺影を抱きしめ、
悲しいわけではないのに自然と涙がこぼれた

 

ありがたい気持ちと
感動で・・・・・・

 

およそ10分間
仏様の膝元にいたように感じた

 

帰って来て検索したら、ほぼ毎日行われている
「大般若会(だいはんにゃえ)」と「正午の開帳」
鐘の音が鳴り響く中、ご本尊の納められた厨子を
拝することができる

 

 

 

妻は20代の私と知り合った頃
この善光寺の仲見世のお土産屋で働いていたと聞いていた
屋号は「たきや」と言っていた

 

ところが「滝屋本店」と「㊇たきや」の同じ名前の店が二店ある

 

「滝屋本店」さんに思い切って店内に飛び込んだ

 

写真を見てもらったが何せ40年以上前の事
店員と話していたら店長が帰って来て
私の知る範囲の事を話したら
「もしかしたら丸八たきやさんではないですか」とのこと
 




もう一軒の「丸八 たきや」さんに
女性の店員さんが接客中で少し待ってから話しかけてみた
妻の名前と出身地、それに生前聞いていた当時のエピソードを話し遺影を見てもらった

 

この方は42年前にこちらの若旦那と結婚された女将さんだった
その前の事はわからないとの事でしたが

 

団体バスの駐車場までお客様を迎えに行って善光寺の境内を旗を持って観光案内したこと
そのお客さんにお茶を振舞いお土産を買ってもらったこと
団体客が帰ったらレジの売上計算したこと
など話したら

 

「だぶん当店だと思います」と女将さん
まだ若いのに・・・と気の毒がられました
 
静かな境内の庭園を通って駐車場に戻った

 

本当に本当に
来てよかった
久しぶりに幸せを感じた一日になった
 
  {%キラキラwebry%} 薫風や胸に遺影の善光寺
                       (源次郎)












出かける

2020年09月28日 | インポート


どうしても
愚痴が多くなったこの頃
周りの人にぶつけて 遠く離れた兄にまで・・
周りも迷惑している事でしょう
「そんなこと言われても・・」と思っているだろう
妻が亡くなってから 自分の中から魂が抜けたようだ
持病が少しずつ進行しているのか?なかなか体力的にもつらい日もある

でも
辛くても生きられるところまで生きなければ・・
前向きに生きたい

三年前までは仕事半分でも
少しは仕事らしいこともしていた

ケイタイ電話の電話帳に身内以外に300人も登録していたが
今では数人
その中に Sさんがいる
Sさんは本業のユースホステルの他に
自分の夢だった 民話カフェを3年前に開店
「コーヒー一杯で一日中OKです」の言葉に甘え
週に2回は通っていた

しかし若いころからいろいろな事に興味があって
いろいろなグループや会を先頭にたってやってきたが

カフェオープンの頃、全部やめてしまった
そして 客が来るあてのないカフェで一人
民話の本や資料に囲まれた生活をしていたようです
好きな事ではあるが のんびりとした生活で
昼間は一人でいるようです


Sさんは昭和16年生まれ
人の事は言えないが
私もそれほど変わらないが
昨年あたりから、話しているとなにかかみ合わない時があり

自分も妻が亡くなって気を紛らわすことが
無かったので
「お互い ボケ防止の為にどこかに出かけましょう」と
ドライブに行き始めました
昨年は7回も一緒に出掛けた
みんな 妻と行ったこともある思い出の場所だった

今年は コロナ騒ぎで誘いも遠慮していた
益々静かに過ごす時間が多くなったよう

奥様も感じていて 気になっていたのか
先日、市内の認知症外来で診察してきたようだ
結果はよく聞いてはいないが
本人は「妻に強引に連れて行かれた」と言っていた
俺は何ともないのにと
診察した看護師や医者に不満を言っていた

コロナ禍ではあるが
思い切って7月に新潟県に行ってきた

そして先日、白馬に行ってきた
奥様も一緒に行きたいとのこと
初めて奥様が同行
奥様は「グルメマニア」なので
お昼の場所選びがなかなかなくて
やっと 小谷の田舎村の中のフランス料理の小さなレストランを探し
ランチは1800円位でリーズナブルで
量も私にちょうど良く、奥様も満足したようだった

白馬岩岳のゴンドラが良いのではと
息子に聞いたので

先日の4連休前だったので
空いていて
景色も堪能できました

出かける前日 電話して
「階段は? テラスまで歩く距離は? 坂道は?・・・・」と
確認しました 私が自信がないので

ゴンドラ乗り場は二階です
ゴンドラおりて平らな道を200メートルと聞いて
安心して出かけました

ゴンドラを降りるとこの景色
自分の足では標高1300メートルのこの場所には来ることはなかったので
秋の秋日和の高原に満足しました
山肌に少し張り出して作ってあるテラスでは
みんなまだ残雪の山を眺めて楽しんでいました














帰りは
奥様の趣味のキルト展が池田町美術館でやっていたので
お連れした
私は疲れて車の中で休んでいた
9月から無料にになった
松本トンネルと三才山トンネルを通って
無事帰路に

たのしい一日だった

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私は、くも膜下の後、定期的に脳のMRI検査をしていたが
今年はもう5年過ぎたので2年に一度で良いと免除されているが
前回に「脳の収縮があるが日常生活に大きな問題がなければいいです」と
言われている、確かに物忘れや細かいことが一度では覚えられなくなっている

家にじっとしていないで
時にはこうして出かけたりして
脳の刺激を与え
少しでも脳の老化を遅らせたいものです










新潟県にドライブ

2020年07月19日 | インポート

久しぶりのブログ更新です。
一定期間更新がないブログは閲覧のトップにコマーシャルが表示されるようになっています。
そうならない間隔で更新できれば良かったのですが・・・
体調も完璧でなく出かける気力がなかったです
「うつ」にならないように気を、心がけていました。

もしかしたら自粛で家に籠っていたせいなのかも?と
自立神経が乱れているのかもしれない? と

そんな 折
地元信濃毎日新聞に珍しく 新潟県の情報が載っていました
「道の駅あらい」で ごぜの絵画展が開催されているとのこと
ごぜについては数年前に友達に聞いて知ってはいたので
会期終了があと2日との情報

早速 友達に電話しました。
急きょ翌日、行くことになりました

直接 会場のあらいまで行けるのですが
せっかくだから遠回りしていくことに

豊田飯山IC~森宮野原駅(積雪表示を見て)~津南から松代(まつだい)方面へ途中の「美人林」(ブナの森が観光になっている)

 


松之山の名物「しんこ餅」製造元で茶菓子を仕入れ~


松代の現代アート拠点になっている「農舞台」の施設へ
宇宙船のような建物
 


レストランが営業中で中はブルーのまぶし、おしゃせな建物
天井に周辺の里山の画像が何枚の貼られていて、鏡のテーブルに映る


広く開いた窓から向かいの棚田が見えるようになっていて
そこに農作業している人を模ったアート作品



ランチは私は食が細いので「おにぎりセット」地元の食材
ふき味噌、のおにぎりは米が新潟県産たぶん 近くで採れたものでしょう
大きいの2個は無理かと思っていたら食べられて自分でもびっくり



友達たちは「里山ごはん」玄米と地元野菜


施設の周辺の里山にアート作品が所々にありました
松本出身の草間弥生さんの



他にも色鉛筆をモチーフにした作品、それぞれに世界の国の名が書かれていました


妻と行ったことのある
棚田「星峠の棚田」

用意していった抹茶を初めて立ててみました
固形燃料ので湯を沸かし抹茶茶わんで泡たて友達とその知人に振る舞いました
途中で買ってきた名物「しんこもち」を食べながら・・・・(米粉の餅の中にこしあんが入っていました)
しばしこの景色を見ながら
満足してもらったことでしょう



妻にこうしてやりたかった  ・・・・・・・
美人林も 全部妻と行った思い出の所です
運転していて時々 思い出し目頭が・・・・
こうして友達が一緒だと悲しみが少し忘れていられます
これが 私にとっての
この旅の目的だった。

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肝心のドライブ旅の目的は友が民話を研究していて「瞽女(ごぜ)」に興味が湧いたようで
高田にある瞽女ミュージアムにも見学に行ったことがあるようです

瞽女(ごぜ)とは、「盲御前(めくらごぜん)」という敬称に由来する日本の女性の盲人芸能者
ごぜとは  ←


今回そのごぜをテーマに描かれた画家の展示会でした
新潟の雪の中を3人のごぜたちが連なって歩く姿をきれいな色彩のタッチ絵でごぜの生活とは違った明るい絵が多く感じました


帰りは道の駅あらい、スマートインターになっているので直接高速で100キロ無事帰宅できました
体調が心配でしたが
思い切って行って来れたので少し自信が付きました








近くで散歩

2020年04月18日 | インポート



ほぼ毎日のように公園に犬の散歩に行っていたが
「不要不急の外出自粛」となってから行動を少し変えるように心掛けています

と言っても 私のような年寄りは
そもそも 毎日の行動がほとんど不要だし不急だし・・・・・

犬を飼いはじめた時に近所の田んぼ道を散歩してばかりだったので
動物病院で興奮して吠えまくっていました
獣医に「この子は社会経験不足だから人混みや犬に慣れさせるよう」
にと言われ
犬のために毎日のようの市内の城跡公園まで連れて行っていました
外国人や県外の観光客が多く
犬の社会勉強にはなるが感染が広がってきたらなんとなく不安があり

今年から千曲市の更埴中央公園に行っていました
そこは観光地ではないので地元の人だけです
片道25キロあるが帰りに戸倉の温泉銭湯に入ってくることが日課でしたが
しばらく回数を減らし、人の少ない平日の昼頃だけにすることにしました
4月15日(水)


また昨日
長野県にも緊急事態宣言がでて
銭湯に行くのも少なくして散歩も近くにしようと思っています

最近、近くの池の周囲が整備され散歩ができるようになりました
この「舌喰い池」は芝生が植えられ犬の散歩に良いです

 




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市の広報4月号の俳句コーナーに載りました
寒い時期の1月に投稿した句で、佳作ですがうれしいです。
”稲株に霜 朝焼けの独鈷山”


当地の田が広がる塩田平の山です、密教で使う法具「独鈷(とっこ)」のようにギザギザした山が特徴です

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妻が亡くなり、5月1日で二年になります
コロナ騒ぎで妻の三回忌の法事は様子を見ることにしました。
落ち着いたらまた考えます

妻が亡くなった時、子供たちの勧めもあって飼いはじめた犬も我が家に来て二年、
息子も可愛がっていて息子との数少ない話題になったり
毎日話し相手もいない一人で家に居る私に
自分の役割を果たしてくれている犬の”メル”に感謝です。














初めての俳句(31~44)

2020年01月28日 | インポート
令和になっての初めての年始

暮れから正月 小正月までの詠んだ句です
どうかご覧ください
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(31)
律(りち)の調(しら)べ エルガー弾く吾子(こ) 晴舞台
   孫の年一度のピアノ発表会でフランスの作曲家エルガーの曲を弾いた。
   (むずかしい季語がありましたが内容が凡人か?)
  
(32)
分針の進(すすむ)が見えし 年の暮れ
     時の流れが歳とともに最近早いよう感じる
  
(33)
厳寒(げんかん)や始発電車の火花音 
      私の家は電車道に近い、冬の極々寒い朝、架線に氷が付着していて一番電車が通るとファンタグラフから青い火花が出て窓カーテンに映りバリバリと不気味な音が聞こえる。今朝はそうとう寒いと知る

(34)
年(ねん)参り向かふ電車の濃き尾灯

② 年参り車窓幻燈田に映す
  観音さんに二年参りに行く電車は大晦日から元日まで一晩中電車が走ります
  沿線に住む私はいつもと変わりない生活で夜中にトイレに起きて外を見ると
  真っ暗な世界にこうこうと明るい満員電車の車内は別世界に感じた

(35)
初詣 帰る座席の連れだるま 
  
    
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・・・・・・最近行き始めた温泉銭湯の新年の様子を詠みました・・・

(36)
湯仲間の めでた飛びかい初湯かな

(37)
番台の日めくり厚き春四日(よつか)
      「四日」が季語

(38)
あかべこも縦に首振る門(かど)の礼

(39)
番台の片目あいてる福だるま
       開いていた片目は男湯側だった・・

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(40)
車止め外し神職初出社

(41)・・句またぎ
稲株に霜  朝焼けの独鈷山(とっこさん)


(42)・・句またぎ
釣宿は廃墟 瀬は鮎跳ねるかに
    まだ納得してない句です、詠みたいのは
   戸倉温泉に行く途中に「釣宿・船宿」と書いた廃墟の宿があり、
   昭和の頃はこの千曲川の鮎釣りが人気で県外の釣り人が多かったが・・
   そんな時代の流れの釣り宿と対照的に宿の裏手には
   今にも鮎が飛び跳ねるような絶好の瀬が止まらずに流れている。

(43)
繭玉を挙げて横断渡る童
   横断歩道で停車したら一人の女の子が
   どんどん焼きに向かうのだろう
   高々と繭玉を挙げて前を渡って行った

(44)
爺婆(じじばば)の手にて風待つ奴凧
    風がない小春日和、風がなく苦戦している爺婆を
    孫が見ていた。

    (俳句で自分の孫の句はタブーらしいです?
     かわいい、いとおしい以外の感情が無いからだそう)
     と言って初っ端から(31)で詠んでいました(笑)

(45)
注連貰(しめもらい) 被災河原に立つ煙
    千曲川の河原でどんど焼きをしていた

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(37)~(38)
20200123_081630.jpg


(42)
釣宿.jpg


(44)
20200119_143212.jpg

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