映像詩

デジタル映像による心の表現
(映像作品制作を通して感じたこと)

2589-鳥居の文字

2020年03月13日 | 30秒の心象風景
 「弘化二巳歳春王吉日 現住隆道法印代」 福崎町西大貫の日吉神社境内にある石造鳥居に刻まれた文字である。鳥居は本殿に向かう側にあるのではなく、本殿に対して90度右向きの方向、本殿は南を向いているのであるが、鳥居は東を向いている。本殿前から東には摂社が3棟あって、その方向にお詣りするための鳥居に見える。摂社の一つは石祠になっていて、壁面に「天保十五年」そして「隆道代」という文字も見える。天保十五年は12月に改元されて弘化元年となるので、鳥居にある弘化二年は石祠の翌年ということになる。
春王とあるので、季節は春、正月に近い頃かもしれない。鳥居は石祠に連続して造立されたものということになる。現住隆道法印代は、隆道という僧侶の名だと思える。現住ということはここに神宮寺のようなものがあったということだろう。明治以前、神社に神宮寺は普通であった。というより山王社のような神仏の習合した聖域は仏教の教えでまとめられていたはずである。

30秒の心象風景15837・弘化の鳥居~日吉神社~
https://youtu.be/dJBK4iipEpM
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