88歳になろうかという私の父が 入院をしている。
しばらく前に 脳梗塞を病んでいる。
腰を痛めたりして デイサービスを受けながら 同齢の母と炬燵を挟んで二人で過ごして居た。
孫やひ孫に囲まれて 何とか家族団欒の中で 生活していた。
しかし、自力で動けず むくみもあるので 入院したと 実家の弟より連絡があった。
「どうした?」
父は「大丈夫だ~」と いつもの通り口数が少ない。
どうしても 母親とおしゃべりをする機会が多く、 父親とは大した会話もなく過ごしてきた。
入院して4日目 点滴から流動食になり 管も外れた。
むくみも無くなり か細い腕と指先になった。
「こんなに白い手になっちゃって よかったね」と 手をさすり握る。
しかし、親子とはいえ 父親の手を握ることが あっただろうか?
「又 来るからね」と言うと 眠そうな目を開けて バイバイと手を振る父。
思わず ベッドに戻り 父の手を握り バイバイと握手した。
こんなにも 父の手を握ったことは無い。
いつまでも 父親は父親で居てほしいと願いながら 帰った。
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