八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信370号をアップします。

2021年05月11日 | 八障連通信
八障連通信370号をアップします。


八障連通信370号【音声版はこちら】



ここより通信本文です。


【砂永美んさんお便り】
ご無沙汰してます 一般社団法人ありがとうショップ、砂長美んです。元気にしていますか? 今日は3つの最新情報をお届けします!わたしは、3 度目の東京の緊急事態宣言中、ますます オンラインの zoom スキル、ウェブ編集技術、YouTube チャンネル。去年の今頃全く、予想不可の技術です(笑)、(去年障害者施設のマスクを購入いただいた皆様ありがとうございました!)家には、スタジオ張りのリングライトが、MacBook の前にスタンバイされています。笑)
https://youtube.com/channel/UCMq1i30xO9TMPTOHhts8p1w←がびんチャンネルです♪ ご存知方も多いですが再生回数少ない理由は、最初に毎週 acebook のライブで、生中継を流す理由からです。次のインタビューは、5 月 11 日(火)は、名古屋市のEスポーツを障がい者施設運営する施設長インタビューです。オリンピック出場目指して頑張るそうです。工賃の支払いなどなど色々興味深いです。是非、ポチッと登録お願いします。
横浜市のランドマークタワー一階に、ショコラボのお店が 4 月 26 日(月)オープンしました。フェアトレードのチョコレートと障がい者雇用のお店です。ご近所の方は是非!★ぜんち共済様より★
障害者施設のクラスターが、全国で今増えている報道が出ています。1年間の保険金支払件数、支払金額、年齢帯や入院日数などのデータを、コロナ感染した場合の事例を交えてお話します。
【日時】2021 年 4 月 29 日(木)9:00 - 9:40 オンライン(Zoom)でおこないます。
【会費】無料 2021 年 4 月 23 日(金)~4 月 29 日(木)の間に申し込んでくださいネ5/22(土) あなたは大丈夫? 障がい者と親の「高齢化」 https://www.z-kyosai.com ←からお申し込みできます。
★現在、無料で、ソフトを使える企業様、残り数件余っているそうです。今まで、見える可、可視化しにくかった、知的障害やダウン障を持っている方々の電車に電子カルテ。ダンウェイは、利用した障害のある方々の秘めた能力を発掘・開花し、輝く人生の扉をあけるための成長記録を蓄積しております。シームレス バディとは、そのデータベースをもとに、彼(女)らの潜在
的な可能性を発掘してきた、キャリアをサポートしていく電子カルテ・ツールです。そして、ダンウェイにおいては、過去 10 年間、当サポートツールを活用することにより、障害者のみならず社員も向上してきた、成長ツールでもあります。ダンウェイ(株)は、障害者の能力の可視化と得意な能力を活かしたマッチング・適正配置を実現する、「シームレス バディ」(特許取得)を
開発しました。次回、AI を活用し、特性にあわせた合理的配慮や適性配置の提案機能を発表予定。
https://www.danway.co.jp/karte/index.html 是非、興味のある、福祉事業者の方は、私又は直接問い合わせしてください。
無料で、使えるのは今回のみです。
最後に、わたしの新事業プロジェクトを紹介します。わたしを含めて、障害者施設で、働く障害者の皆さまは、事業によってはお弁当注文が減ったりして、働く障がい者のお給料が減ったところが多いと聞いています。コロナ禍を機に、新事業を立ち上げたいと思っています。
◯プラスチックなどのリサイクルや、エッセンシャルワーカー生活に必要な、仕事の創出。
◯障がい者さん代行業務。例えば お掃除、スマホの使い方レッスン、障害者雇用をする前に、障害種別でどの障害が、自分の会社にマッチするのか"半日だけ一緒に働く障がい者"色々アイディア出てきます。
この連休は、勉強したり、茨城県の実家の小さい庭で家庭菜園します。皆さんの楽しいステイホームのヒントなど、近況報告お待ちしております♪なんでも、障がい者関連お仕事、商品の無料相談も始めました!オンラインお久しぶりも、是非お声がけください♪これからもよろしくお願いします。
一般社団法人 ありがとうショップ
〒151-0053 東京都渋谷区代々木 3-1-16 グリーンハイツ 201
砂長美ん 090-8454-2409 Binsunanaga@gmail.com


【連載コラム Vol.56 『北欧の鉄道バリアフリーについて』 八障連代表 杉浦 貢】
先日、車いすユーザーのコラムニスト伊是名夏子氏が、JR 伊東線の無人駅、来宮駅を利用しようとした際の JR 側の対応に問題があったとして、自身のブログを通じて指摘した内容が、おおきな波紋を呼びました。
その賛否とは別に、今回の議論で私が非常に気になったのは、「海外では事前連絡などしなくても利用できる」「日本はバリアフリー対応が遅れている」という意見が、何年も前から車いすユーザーの仲間同士でも頻繁に語られていたことでした。そこで今回は改めて福祉大国といわれる北欧で、特に鉄道のバリアフリーがどのようになっているかというのを調べてみようと思いました。
確かに、北欧は税金が高く、その税収をもって福祉サービスや医療制度を充実させていることは有名です。
しかし、北欧をはじめヨーロッパ各国はどこでもバリアフリー設備が充実し、公共交通機関の車いす対応が完璧かといえば、どうも、必ずしもそうではないようなのです。そこで、北欧やヨーロッパ各国の車いす利用者に対する対応やバリアフリーの状況はどうなっているのか、いくつか代表的な事例をご紹介します。
あらかじめ申し上げておくと、私は、海外の事例を紹介したうえで「日本はこうあるべきだ」などと断じる気はまったくありません。
しかし、他国の状況を知り、自分たちのところはどうなっているのか、どこをどう改善していけばいいかを考えることは、決して悪いことではないと思うのです。以下に北欧各国における鉄道利用時の規約について紹介します。これらはいわゆる「国有鉄道」、日本の JR に相当する鉄道の規約で、地下鉄など、地域輸送における規約は少々異なものです。
【フィンランド】
・サポートが必要な場合カスタマーサービスに 36 時間前までに電話でスタッフ予約
・利用できる駅は限定
・乗車列車やどんなサポートが必要か事前に伝える
・サービスの利用は無料
・遅くとも 20 分前までには駅に到着する必要がある
・セキュリティ上の理由でアシスタントが車いすへの乗降をサポートすることはできない
【ノルウェー】
・24 時間前までに電話で予約が必要(無料)
・主要駅のみサポートが可能
・どこまでのサポートが必要か事前に伝える
・車いすの形や重量など詳細が必要
・乗降サポートのみ必要な場合は予約不要、ただ事前連絡が望ましい
・要件を満たしていない利用者は乗車できず、代替輸送サービス(ほかの交通機関)の提供もできない
【スウェーデン】
・24 時間前までに予約が必要(無料)
・すべての駅でのサポートは不可
・すべての車両に車いすスペースはない(一部利用不可)
・車いすの形や重量によっては乗車不可(採寸は利用者自身の自己申告制)
・要件を満たしていないことが現場で判明した場合、乗車を断る場合がある
・車いす利用の場合、ほかの荷物は 20kg×2 までに制限
【デンマーク】
・12 時間前までに電話による事前予約(無料)
・主要駅のみ対応可能
・列車/ホームでのサポートは運転士が行う
・一緒に持てる荷物は 20kg1 つまで北欧 4 カ国の鉄道利用の規約を見ると、サポートにはすべて事前の予約が必要となっている。北欧各国は、確かに首都やそれに準ずる大都市においては、公共施設や街中の建物に至るまで、どこもほぼ段差もなくバリアフリー対応になっています。
しかし、鉄道は地方のローカル駅の場合は対応できない(限られた大きい駅のみ対応可能)と公式ホームページに明記してあるようです。
北欧については、そもそも鉄道がこれらの国の主要な交通機関ではなく、日本のように網の目のように路線網が発展しているわけでもないので、サポートが必要な人の大半は自家用車、もしくはタクシーで移動している点が日本とはかなり異なります。
目的地の状況によって、鉄道は最初から選択肢から外れるというわけですね。このように、決っして北欧の鉄道はバリアフリー化が完璧とはいいがたいものがあります北欧の街は、歴史的な景観をとても大切に守っています。
多くの建物は数百年前に建てられたものです。道路も多くの場所が歴史ある石畳です。
だからこそ物理的バリアフリーよりも、むしろ心理的バリアフリーが大切にされています。街中に段差があっても、市民の心理的バリアフリーが進んでいれば、たとえ身障者の人が立ち往生しても、すぐに周りの人が手を差し伸べるから、何ら困難はないというのが市民の考え方のようです。
設備が不十分でも困っている人がいれば自然と声をかけるような社会になっているのですね。ですから、「障害」は障害者の問題ではなく、社会の問題なのです。だからこそ、バリアフリーやノーマライゼーションという考え方が大切なのです。
理想は、車いす利用でも誰のサポートも要らず、誰に連絡することもなく、事前の調べなしでも自由に移動できる世の中であるという点では私も異論はありません。
しかし、実際にはすぐに対応するのは難しいことです。1 日の利用者が 1000 人以下の小さな駅もすべてバリアフリー化を実施するのか、その場合財源をどうするのか、そして対応が難しい駅は廃止するのか、など課題は山積みなのです。バリアフリーに対応していない田舎の駅が廃止されることは、欧州でも同じです。
鉄道での対応が困難なところはバッサリとカットして、代替手段を用意することも、今後の選択肢の 1 つとなるでしょう。
今回の来宮駅のケースにおいて、JR はバスかタクシーの利用を求めたということです。しかし、地域の路線バスが車いす対応の低床車を運行しているかどうかが問題となります。
熱海・来宮周辺を運行する伊豆箱根バスは、保有する路線バス全体の約 6 割が車いす対応の低床車になっているそうです。海外の場合は、鉄道やバスなど地域内の公共交通を同一の事業者や共同体が運行しているケースが多く、そのためにトータルな案内や乗り継ぎができる利点があります。
日本は各公共交通機関が独立した企業で、他業種交通の運行については、ほぼ関知せず、互いの情報もしないのが通例です。
車いすユーザーとしての私の主観では...鉄道、バスなどのハード面、設備の充実という点では、日本もバリアフリーも、決して海外に劣ったものではないと感じます。
まずは、地域ごとに地元の交通企業と密接に連携して、車いすユーザーの旅客を適宜、速やかに誘導することができれば、より利用しやすい公共交通機関に近づくと言えるのではないでしょうか。

【編集部より】
八障連 370 号をお届けいたします。さて、緊急事態宣言が 5 月末まで延長され、愛知、福岡が追加されるなど、コロナウイルスの変異株が全国に拡大しておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。本号では、砂長美んさんのお便りがきましたので巻頭で紹介しました。You Tube チャンネルを開設し
たそうです。ぜひ皆で見て登録しましょう。砂長様、またのお便りをお待ちしておりますので今後ともよろしくお願いいたします。(編集部)


【連載コラム B 型肝炎闘病記 パオ 小濵 義久 闘病史 その 53】
そう言えば、突発性難聴は最初の癌の手術時に漠然と後 10 年位の命かなと覚悟していた正にその時期を迎えようとしていた時に起こった事だった。後 10 年というのは、癌だけではなく、肝硬変にもなっていたから余計にそう感じてもいたのだ。そうであれば、もう少し自分の為の時間を作って楽しみ、少しでも想い残す事が少なくなるような、ゆとりのある時間の過ごし方を考えれば良かったのだろう。最初の頃こそ芝居をやったりしてはみたものの、段々身の周りで放ってはおけぬいろんな事態に遭遇し、目を瞑ってはおれず、つい中継ぎ投手としての役割を自ら担ってしまった。ちょっと忙しくし過ぎたか。ストレスと感じるよりは遣り甲斐の方が強かったと思っていたが、身体は正直に訴えかけていた。
身の周りのいろんな事に対しては大体無難にこなせる。家事からちょっとした家庭内外の工事までやれるので、余り専門家の手を借りることなく過ごして来た。経験のない事でも、新しい事へのチャレンジにはワクワクできたし、何とかやりおおせた。精神障害者の通所事業所に関わるようになって、働く場の確保ができた時には早速複式簿記を学んで、日常業務が滞りなく進むように実務も担った。器用貧乏という星があるのだが、そこの「星の王子さま」こそ私だ。突発性難聴になった事を知った友人が、気分転換に私を
海外旅行に誘い出してくれた。実に 23 年振りの海外旅行であった。若い頃にはいろんな所へ旅行に行こうと考えていたのに、そんなゆとりもない、目の前の事で精一杯の生活に追われていた。満身創痍の身体にムチを入れながら、何とか現実と折り合いをつけながらの毎日は日々が冒険旅行のようなものでもあった。
突発性難聴も何とか落ち着いた 2004 年の夏、1 週間のカナダ旅行に出掛けた。時間的な制約もあり、パック旅行を利用するしかなかったが、バンクーバーからナイアガラの滝までの大陸横断は雄大であり、初めてのヨーロッパ旅行で味わった若い頃の感動とはまた一味も二味も違っていた。面積の割に人口が少ないという事もあるのか、人が密集している感じがなく、自然と共に生活が営まれているという印象を強く抱かせた。
特にバンクーバーは暖流が沖を流れていることもあり、真冬でも結構温かく、雪もほとんど降らないし、夏は涼しくてとても住みやすい街だと現地の日本人ガイドさんが言っていた。バンクーバーは一時期、世界の精神医療の注目を集めていたことがある。林宗義という精神科医が WHO を辞めて、先進的な精神医療を展開させていたのだ。
イギリスの治療共同体が廃れた後、世界の目がバンクーバーに注がれた。バンクーバー市が医療改革の為に林 Dr を招いたもので、医療と福祉と生活とを一体化させた新しい地域精神医療システムを展開させていた。その改革は医療費の削減とともに、精神障害者の人権と生活を守る画期的な取り組みとなった。林 Dr は台湾出身で東大の医学部を卒業し、精神科医として松沢病院に一時期勤めていたことがある人である。第二次世界大戦が終わり、台湾に戻って、台湾大学の教授を務めた後 WHO に転身した。
医療改革に挑めども、大きな進展も得られず呻吟して居た頃、彼の講演会を聴きに行った。バンクーバーの話を本や雑誌で何冊か読んでいたので、直接じかに訊いてみたいことがあった。私の質問には丁寧に答えてくれ、来るならいらっしゃいとも仰って下さった。その言葉の何と有り難かった事だろう。それだけで大きな勇気を貰えた。当時はある病院の医療改革にリーダー的な立場で取り組んでいたので、元々行ける筈がなかったのだ。気持ちだけバンクーバーに飛ばし、気持ちの支えにした。そんなことを思い出しながらのバンクーバー滞在はただの観光旅行とは違った趣を抱かせてくれた。
カナディアン・ロッキーの麓町であるバンフでは、若い頃カナダに旅行に来て、魅入られてそのまま住むようになったという素敵な日本人ガイドさんと出会えた。彼の日常生活は、起き掛けの 1 時間あまりの散歩から始まるという。シーズンにもよるが、毎日のように野生動物と出会い、自然の豊かさを満喫していると仰っていた。泊まったホテルはこれから山登りに旅立とうとしている登山客で溢れかえっていた。(次号に続く)


通信本文はここまで。

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