八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信305号アップしました。

2015年12月04日 | 八障連通信
八障連通信305号です。今回は福祉課との懇談会報告がメインとなります。また、新賛助会員のメンタルサポート協会さんより、ご挨拶の記事も掲載されています。勿論、コラムも執筆陣が増えて掲載中。

八障連通信305号【PDF版】はこちらから。



これより八障連通信305号本文となります。


【市障害福祉課との懇談会開催さる】
10月15日、市役所802会議室において、市障害福祉課との懇談会が開催されました。市側からは、古川課長以下10名の方が、また八障連から15団体23名の方が参加されました。今回の障害福祉課との懇談会においては、冒頭に市側からの「マイナンバー制度」に関する説明が行われたため、限られた時間内に多くの課題を議論しなければならずタイトな議事進行となりました。詳細は、『障害福祉課との懇談会を終えて(事務局からの報告)』及び『懇談会議事録』を参照していただきたいと思いますが、年1回の貴重な「市障害福祉課との懇談会」を有効に機能させるために市側との事前の調整を含めた運営上の工夫が必要だったとの反省が残りました。また障害種別を超えてそれぞれ当事者が抱える問題を私たちがどこまで理解しているのかが改めて問われ、課題の解決に向けて種別を超えた連携(れんけい)の重要性を再認識させられた懇談会でもありました。
参加された皆様、ご苦労様でした。今後とも八障連活動へのご協力、よろしくお願いいたします。(文責/編集部)



【新規加盟団体紹介 メンタルサポート協会】
新規賛助会員のメンタルさぽーと協会の金澤と申します。私たち法人では、精神障碍者の方への訪問看護事業(八王子市1事業所、あきる野市1事業所)、グループホーム(通過型1ユニット、滞在型1ユニット)、生活訓練事業所を運営しております。心身の障碍の有無にかかわらず、その人が安心して暮らせるように、一人ひとりオーダーメイド支援を目指し、スタッフ一同全力で取り組んでおります。職員は保健師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、栄養士等、多職種で連携しております。運営事業所は、プライマリー訪問介護ステーション、プライマリー訪問介護ステーションあきる野、グループホーム「あいでみ」、生活訓練事業「ルーチャ」です。HPはhttp://houkan-primary.jimdo.com/ どうぞ、よろしくお願いいたします。



【11月・12月のスケジュール】
11月19日(木)八障連11月例会は、八視協の団体紹介があります。 また、11月26日(木)は市議との懇談会を予定しています。さらに12月12日(土)には八障連主催の第3回知的学習会「高齢化を迎えた今~私たちはこうしてグループホームを始めました」を開催します。ぜひご参加ください。


八障連例会 隔月企画 八視協団体紹介
11月19日(木) 18:00~20:00 クリエイト 第2学習室
市議懇談会
11月26日(木) 18:30~20:30 クリエイト 第2学習室
八障連知的学習会
12月12日(土) 14:00~16:00 クリエイト 第2学習会
八障連運営委員会
12月17日(木) 18:00~20:00 クリエイト 第1学習室



【『市障害福祉課との懇談会』を終えて 八障連事務局】
2015年10月15日に八王子市役所本庁において、当会にとって恒例である福祉課との懇談会が開催されました。今回も多くの団体からの出席がありました。テーマとしては、①八視協さんを中心として要望があった視覚障害者の方々が使用する点字ディスプレイを日常生活用具の対象とすることについて、②地域活動支援センターの活動費である運営費について、③もともとは家賃補助としてあったに日中活動系施設等運営安定化事業補助金についての3点を八障連からの問題提起としてあげました。
まず点字ディスプレイについては、市側はどのくらいのニーズがあるのかを強調されていましたが、懇談のなかで、一冊の書籍を読むために点字にすると分厚い数冊の電話帳くらいの厚さの情報量になってしまうことが説明でありました。そう考えると、市内には多くの大学などありますが、書籍を多く読む機会がある学生にとっても有用な機器であることが確認されました。八王子市では視覚と聴覚の重複障害者しか日用生活用具としての対象としていません。社会に貢献する多くの人材が育つ機会をもしかしたら阻害しているかもしれないと言えば大げさに聞こえてしまうのでしょうか。
また地域活動支援センターの運営費については、運営費の問題だけではなく、法改正により多くの通所施設がB型など福祉的就労を中心とするサービスへ移行した現状から、「働く」ことだけではない「生活」そのものを支援する事業所が少なくなった現状があります。精神障がい者が安心して通える場所を提供し運営している「地域活動支援センターパオ」、また就労している知的障害者の方の就労定着へ貢献している「地域活動支援センターわくわく」からの報告を受けました。それに関連して、旧家賃補助である運営安定化事業についても障害特性において、障害の状態が重い方、また通所が安定しない方も多い精神障害者の方々の現状を踏まえると、現行の給付制度では運営が厳しい団体もあります。報告では「ほっとスペース八王子」の当事者の方からも厳しい現状について意見がありました。また精神障害者の家族会の方からもサービスを利用できていない方もいる現状など報告がありました。参加者からは、活発な作業、就労ということだけではなく、様々な障害や課題がありながらも地域で生活をしている市民がいることが訴えられました。しかしお金の話は極めて現実的で厳しい話です。福祉課からはこれまでに、現行どおりの補助事業の存続は現実的に厳(きび)しいことの説明を受ける機会が何度かありましたが、今回は新しい補助の在り方の検討が難航していることから、現行通りの補助事業での予算を上げていると報告がありました。財務がそれを受け入れることは厳(きび)しいことが予想されます。これに対して参加者より、もっと広い視野に立ったビジョンを示し、ともに話し合えることを期待したいとの意見がありました。
今回、市側からは「差別禁止条例の改正」についての説明があり、また懇談会前日に急に「マイナンバー制度」についての説明をしたいと打診もあり、懇談会を有効に行う時間調整に苦慮(くりょ)した結果、市側から既に説明担当者も決めていて時間の都合もあるとのことで冒頭での説明となりました。こうした問題は重要な問題ではありますが、もっと早い段階で打診があれば、こちらも会員への事前周知など用意ができ有意義に行えたと思います。事務局の調整力不足と懇談会進行の不手際(ふてぎわ)を反省点としてお詫(わ)びしたいと思います。
印象に残ったことは、市のホームページ掲載の在り方などの話から福祉課以外の部署の障害者理解が乏(とぼ)しいことが話題となったことです。これは奥が深い問題で、私どもの団体間でも、どこまで障害種別、個々について理解できているのか問われることでもあります。市民への理解を促進するために何が必要なのか、まず私たち自身の足元もみていかないと解決できないように思えます。そういった意味では障害種別を超えた連携(れんけい)により、様々な問題を共有できる八障連の稀有(けう)さを改めて感じました。今後も様々な角度から障害者理解を促進できるようにしていければと思います。会員団体の皆様におかれましても、更なる連携(れんけい)とご協力をお願い致します。(文責/有賀)




【連載コラム 《日々雑感》 「日 常 の 一 コ マ か ら」 八王子聴覚視覚障害者サポートセンター 伊藤薫】

帰宅しながら夕飯の支度の段取りをシュミレーションすることがよくある。今日は冷やしラーメンを作ろう…!会津若松の友人を訪ねた時に、お土産に持たせてくれた麺とスープが冷凍庫にあって、1度は家で冷たいのをやってみようと思っていた。今日は暑いし、たぶん丁度良い。というか本当は日曜日にこのメニューにしようと思って、同じく冷凍庫にあった美味しい焼き豚を解凍していたのだが、別なおかずのずれ込みがあって、保留になってしまっていたから、火曜日の今日はそろそろ目的を達しなくてはならないのだ。娘にも今朝、「今夜は冷やしラーメンだから、お昼はラーメン食べないでね」と伝えてある。
 胡瓜(きゅうり)はマッチ棒くらいの太さが良いかな?焼き豚は短冊切りにして、混ぜて食べれるのが良いかなあ?ゆで卵は、私はちょっぴりやわらかめの黄身にしたいが、娘もそれでいいかー…、とつらつら考えながら歩く。そうだ、娘が四谷から中央線に乗る頃、八王子を過ぎたらワンギリしてねとメールをしておけば、ゆで時間の計算ができて、きっとばっちりのはずだ。それにしても、胡瓜(きゅうり)を細く切って氷水に放ったらしゃっきりしておいしいけど、栄養が流れて減ってしまわないのだろうか…?そんなことをふわふわ考えながら電車に揺られていると、西八の駅についた。
 さてさて、娘が中央線に乗った頃、シュミレーション通り下ごしらえ開始。まずは彼女にメールと思った瞬間、逆にあちらからメールが。「残業で今退勤したから、ちょっと遅くなる。」とのこと。まあとにかく、「お疲れ様」と前置きして、予定通りの指示を送った。まずはゆで卵を仕掛ける。4月にガスコンロからIHに換えて、音声ガイドがついているので、「過熱を始めます。火力5」と音声ガイドが流れる。デフォルトの「火力5」とは、たぶん中火のことと、自分では解釈しているのだが、詳しく説明を読んだことはない。続いて傍らで胡瓜を切り始める。斜めにスライスして、とんとんと細切りに。マッチ棒くらいと言いつつ、それはイメージであって、もちろん太さにはばらつきもあるのが、日常の実態だ(笑い)。しばらくすると鍋の音が大きくなってきた。少し離して手をかざしてみると、湯気が上がっている。火加減を「火力1」にして、タイマーを、まずは4分にセット。じつはこのIHの機種はタッチパネルなので、自分仕様のために、盛り上がりのあるドットシールをタイマーのタッチボタン、三角の矢印上に切ったざらざらのテープを火力のプラスマイナスのボタンにそれぞれ貼った。タッチパネルではない機種も別のメーカーにはあるようなのだが、近所の長い付き合いのメーカー直営の電気屋さんは、何かというとすぐにきてくれるのがとても助かるので、大型家電はそこで買うことにしている。音声ガイドがあるから、間違えてもすぐに気づけるので、ボタンに工夫をすれば、けっこう快適に使えている。ちなみに、魚焼きグリルの自動メニューに「焼きナス」というのがあって、これがとてもおいしく焼きあがるので、夏場はとても重宝である。
さて、胡瓜(きゅうり)を、やっぱり氷水に放って、焼き豚のパッケージを空けていると、「過熱を終了します」の声が聞こえた。後は3分放置するのだが、過熱を止めるとIHのタイマーは使えないので、冷蔵庫の扉に磁石で設置してあるタイマーを使う。こちらはキーに点字で数字が書いてあるタイプで、「日本点字図書館」で販売している。押せばぴっぴっと音が鳴るので、押し損じがない。再びまな板に戻って、焼き豚の円柱形のブロックを、まずはスライスする。均等な厚みに切るのは、けっこう難しいところだが、今日はなかなかうまくゆき、満足満足!あとは予定通り短冊に切った。そうこうするうちに冷蔵庫のドアのタイマーが鳴った。卵を剥(む)いて、半分にきれば、とりあえず下ごしらえは終わりだ。
 台所の後ろの居間のテレビの音を聴きながら、翌朝のご飯のお米をセットしたり、蕪(かぶ)の漬物を漬けたりしていると、娘からのワンギリがきた。ではぼちぼち麺を準備しよう。鍋に沸かしていたお湯をレードルで少し小丼に取って、濃縮スープを温めて、油分を溶かしておく。冷凍麺を鍋に落とし、お湯の表面が白く盛り上がって見えてきたら、火力を落として、IHコンロのタイマーを5分にセット。最近以前より視力が落ちたと感じているので、時々思うのは、自分は今は少し目が見えるけれど、何時か全盲になったら、眼で沸騰を確かめられないから、音で気づくことに集中したり、何か工夫を考える必要があるなということだ。その時は、失敗しながら工夫をしたり慣れることが必要なのだろう。「過熱を終了します」の声がしたら、ながしのざるに鍋を傾けて、ざっとラーメンをあけ、氷水に取る。と、そこへ丁度娘が帰ってきた。ここまではほぼシュミレーション通りである。スープを氷水でちょっと濃口に伸ばして、水を切ったラーメンと合わせ、具をのせた。
 さあ、いよいよ実食!あら、麺がちと固め…!うーん…、自己採点では80点台…!ゆで加減の確認を横着した手抜きの結果である…。娘からは「超おいしい」のコメントはないが、満足そうに箸を進めて、「またやろうよ。」と言って食べ終えてくれた。初めて供したメニュー、ということで、妥協していただければ幸いである…?
 ちなみに、胡瓜(きゅうり)は、スープと焼き豚のしょっぱさとのバランスも手伝って、とても甘みが感じられ、しゃきしゃきの食感もばっちりだった。これだけちゃんと味を感じるのだから、胡瓜(きゅうり)としての栄養も、きっと残っているだろう。さあ、明日は何を供そうか…?



【連載コラム B型肝炎闘病記 パオ 小 義久】
《闘病史 その1》 
虎の門病院というのは政財界など有名人がよく入院する有名な病院で私にとっては縁遠い存在だと思っていたが、まさかその病院に30年以上も通うようになるとは当時考えてもいなかった。初診日は、1983年2月21日、私が34歳の時である。当時、「わらべ」の「めだかの兄弟」という歌がよくテレビから流れており、街を歩いていてもよく聞こえてきたのを覚えている。スピルバーグの「E.T.」も大きな話題になっていた。
予約時間の1時間前に来ていろいろ手続きをすればよいという事で、当日初めて虎の門病院へ行ったのだが、思っていたより小さくて古い建物で吃驚した。黒川紀章設計の高層の新館が棟続きに建設中で、病院内は一層ごたごたしていた。丁度その頃、奥さんの若尾文子さんが虎の門病院に入院されてもいた。特に消化器科(当時肝臓専門外来はそう呼ばれていた)は何種類かの新聞に熊田Drへの取材記事が載ったこともあり、患者が殺到していたようで、外来は人で溢(あふ)れかえっていた。一見して重症の肝臓病の人だとわかるどす黒い、くすんだ顔色をした中高年から20歳代の健康そうな人まで老若男女が入り乱れていた。当然消化器外来の椅子に収まりきらず、他科まではみ出し、時には廊下に立っていたこともある。
予約時間を優に1時間が過ぎてやっと名前を呼ばれて診察室に入ると、直ぐに検査室に行って血液を採ってきてくれとのこと。検査結果が出たら、また呼びますという事だった。一般的な検査項目については、院内の検査室でおよそ45分後に結果が出るようなシステムになっており、それを見ながらいろいろ指示が出される。
1時間ほど待たされた後に診察室に呼ばれ、採血指示書が出され、それから検査室に行って採血をし、またその1時間余後に今度は診察のため診察室に呼ばれるというのは不効率極まりないと感じたが、暫(しばら)くその形が続いた。病状の安定している人なのか、人によっては診察当日に採血のない人もいた。数か月だか、数年だか忘れたが、しばらく経って次回の血液検査の指示書を含めて会計処理をするシステムになり、診察日には予約時間の1時間前に直接検査室に行って、採血をしてもらい、外来診察を待つという形になった。(次号に続く)




以上、通信本文はここまで。

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