福岡市長選挙と西日本新聞 8月29日

オリンピックより職員の飲酒運転撲滅!
福岡市の現市長は、おかしい。今村大容疑者は、飲酒運転をある意味、市職員の絶対禁止事項と認識していなかった感がある。職員の飲酒運転も止めさせられず、無理なオリンピック誘致に狂奔する現市長のリーダーシップと資質を、どう考えても疑わざるを得ない状況だ。

そもそも、オリンピック誘致による過剰な公共事業の行く末は、火を見るよりも明らかなように、福岡市民に大きな負の遺産を残すことに間違いはない。3人の子どもたちの命を奪い、家族に一生消し去ることのできない大きな悲しみを与えた今村容疑者を雇用し、飲酒運転をさせていた福岡市の責任の取り方を、今、全国の人々が注目している。東京がふさわしいとも思わないが、速やかに福岡市は、オリンピック誘致合戦から身を引くべきではないか。

期せずして、11月には、福岡では市長選挙が行われる。3人の子どもたちと家族に悲劇をもたらした飲酒運転による大惨事は、市民の多くを、とても現市長に投票する気分にはさせないのではないだろうか。現市長の甘さが、今回の悲惨な事故を招く元凶であったと、十分に考えられるからだ。

この市長選挙で民主党は、議論の結果、新人の吉田宏氏の推薦を決定した。吉田氏の人となりについてはさまざまな評価があるが、個人的に私は、吉田氏が西日本新聞の編集委員であったことに大きな期待を寄せている。かねてよりこのブログで取り上げているように、西日本新聞社は、「食の安心・安全」の観点から、全国(世界)をリードする形でキャンペーンを進めている。西日本新聞社は、定期的に「食の安心・安全」に関するシンポジウムを開催し、本当に健康に良い食べ物とは何か、子どもたちの成長にとっていかに「食卓」が重要か、市民とともに考え、価値あるメッセージを発信し、連載「食卓の向こう側」は、この程第8刊を刊行するまでに及んでいる。

以前このブログで紹介したように、売れ残ったコンビニ弁当を飼料とした豚に死産が相次いだ「豚体実験」も、「食卓の向こう側」シリーズで取り上げた現代社会への大きなアンチテーゼだった。家族で食卓を囲む家庭に育つ子どもは、心も体も健康になり得る。お母さんやお父さんの手料理が、特に無添加の新鮮な食材で作られていれば、それを頬張る子どもの健康は、間違いなく保証される。地産地消を心がけ、生産者と給食を作る優しい笑顔の職員の顔が見える給食の自校方式を推奨するのも、西日本新聞社だ。大手の食品メーカーからの謗りを恐れず、正々堂々と「食の安心・安全」を追及する西日本新聞社の姿勢は、全国紙の質の低下が著しいこんにち、目を見張るほど冴えわたっていると私は感じている。

民主党推薦の吉田氏が見事当選を果たし、西日本新聞社のキャンペーンと同じ方向の政策を実行するならば、それは非常に意義深く、市職員の悪しき慣行の改善のためにも、必ず役立つことと私は信じている。西日本新聞社の「食の安心・安全」への取り組みによって、福岡から、日本の食育の機軸が徐々に大転換を果たそうと、いよいよ動き始めている。そんな賢い福岡市民にふさわしいスマートな市長が、福岡市には必要なのだ。吉田氏の健闘を、私は心から期待する。
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