日々の移ろい

母の事

実家の母、82歳。
2月の誕生日が来ると83歳になる。

このくらいのお年寄りは、特に女性は、昔話、例えば回顧話を良くする。
しかもほぼ毎回。
誰彼か聞いてくれる相手があれば、またか・・・と思うほど話し始める。

私はもう聞き飽きたし、嫌な顔をするから 母は、私には話してこないが、
夫は 嫌な顔せずちゃんと 聞いてくれている。
そんな夫を見つけては、母は、小さな頃の不幸な境遇を話し始める。

先日の土曜日も、母は夫に話始めた。

私から聞こえるところで始めたので、
話を遮ろうと、必死に、色々な話題を母にふった。

話し始めれば、いつものように、涙をこぼす。
見ていても、苦しくなる。

夫が、帰りの車中で、
「聞いてあげればいいのに・・・。」と、言った。
夫も、自分の母の昔話をいつも聞かされている、
またかと思うが 適当に聞き流し 適当にフンフンと相槌をしているだけだ。
と、言う。

夫は、本当に誰にも優しい。
私は まだまだ未熟なせいか、そんな芸当は出来ない。

母の 苦しかった時代はもう既に過ぎてしまっている。
もっと未来の話や、今起こっている話をしたい。

よく、老人施設などで話し相手になってくださるボランテイアがあると聞く。
初めての顔で、そんな聞き相手になれたらよいが、
実母となると、あからさまにもう何度も聞いた
と、言ってしまう私である。

母を反面教師として、
私はこんな老人にはならないでおこう。
視野の狭い母や 姑には 仕方がないことなんだろうか?
年をとっても、興味の対象をたくさん持って、
愚痴ばかり言う人にはならないでおこう

父は、歩行困難になってきて 外出もできないのに、
話す事は まだまだ私達とテンポも焦点も、ズレていない。
話していても、ニュースや経済など話題も尽きないくらいだ。

母は、耳が悪い。人の話は聞こうとしない。
一方的に話す。また聞き逃す事も多い。
母との会話が 今の私の、一番の難題となっている。
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