小学校の頃、いやなことがあると、こういうことしてたよね。空き缶に、あたっていたんだな。
缶を蹴飛ばして、跳んだ方に自分も行って、また蹴飛ばして。また、その繰り返し。途中で勢い余って空き缶が田んぼに入ってしまって。そこからは手で拾い上げて道路に戻したか。どうしても足で蹴り戻したくて、何度も挑戦したか、だったよね。
でもよく考えたら、空き缶を蹴飛ばす余裕と、危険がなかったんだねその頃は。もちろん砂利道だったな。舗装はされていなかった。
いっちょ前に成人して、仕事を始めたら、飲めるようになった。やっと自由だ~、と背伸びしたくなった。最初は先輩に連れて行ってもらって、少しだけなじみの店になって、今度は一人で行って。ママさんと二人で話して。偉そうに一人前の男になったような気分を味わっていたような気がする。たぶん、ママさんには笑われていたな。
その時のママさん、今はどうしてるかな?