晴耕シ 雨読書ク

農業と文章、大事にしたいです。この2つで友達できるのがうれしい。

Y先輩の話 青春の門+ No7

2023-02-23 15:35:50 | 日記

うちの母ちゃん。

父が筑豊の炭鉱時代。わが家はけっこう裕福だったと思う。

それで時々、父の腹違いの弟が、我が家に金を借りに来た。父は仕方なく、貸してやっていたが、たびたび重なるとやはり、わが家も困る。

ここで母ちゃん登場。

やってきた弟にいきなり、「お前いくら借りてると思ってるんだぁーいい加減にしろー」

おとうと、「何ぬかすー殺してやったろーかい」と、もって来ていた土方用のつるはしを振り上げた。

すると母ちゃんは「おう、やったらんかい。殺してみんかい。ただ言っとくぞ、わいも人間じゃ。木の股から生まれとらん」

さらに続けた。

「血筋には、お前みたいなチンピラじゃない本筋もんもいくらでもおる。それでもよかったら、さあ。殺してみんかい」

ビビったのは、弟の方だった。そのまま帰った。

この間。私と父は奥の部屋にいた。

父曰く、「今日は母ちゃんに任せとこう」

普段はとてもやさしい母、根性と肝っ玉が据わっていた。


2月22日(水)晴れ やっぱ勉強です

2023-02-22 22:15:59 | 日記

初夏どりブロッコリーの定植準備に入った。ほんとはもう少し前にすべきだったかもしれないが、雨がうまい具合に降ったので田んぼが乾かない。しかも、かっちょ被害もあり、準備の段階にならなかった。



石灰、ミネラルGFTEを散布。これらは土壌改良剤 。しかも鉄分含むのか、普通の肥料よりはるかに重い。もちろんトラクターで降るような器材はないので手降り。少しづつ降ったら割と楽にできたかな。


それで、思っていたより土が乾いていたので、午後からトラクターで耕し、これらの改良剤を土と混入することにした。その途中で近くでいちご栽培をされているNさんの指導をまた、もらった。



Nさんは父のイチゴ仲間で何かと、私の農作業の心配をいつもしてくれる。私が農業の素人であることを知っているので、基本から教えてくれるが、野菜づくりとトラクター作業は特に詳しい。よく勉強されている。今日も野菜の定植前の準備作業の段階の作業段取りを教えてもらった。

先日のM先輩と言い、今日のNさんと言い、お世話してもらえる方がすぐ近くにいること本当にありがたい。お世話になりっぱなしなのが少し心苦しいけれど。

でも、いつかお返しできるようになりたい。



先日、デザイナーYさんの「廻りまわってデ

ザイナー」のことを書いたが、私もやっぱり回りまわって、農業へ。また一から勉強だけど、人生はいつも勉強だよね。いつから始めてもいいよね、と自分を奮い立たせているところです。


廻り、まわり道してデザイナー

2023-02-21 17:08:44 | 日記

先輩Tさん、青春の門+NO.6

結局私はデザイン学校では勉強していない。

先輩のNさんを追って東京に行ったり、そのための資金を貯めるために北海道の酪農家や福岡での土方のバイトをしたことも、ほんとは何をしたいのかわからないから、いわば人生勉強だったかもしれない。

でもこのアルバイトがやっぱり面白かった。


北海道の酪農家は仕事先からバンバン電話して、受け入れてくれる農家を探したが、一番は札幌から一番近いところを条件にした。なるべく、旅費がかからないように。実際札幌についたときの私の持ち金は230円だった。これは当初の予定通りだったから。全然気にしていなかったが、問題は実践だった。

朝、4時半起床。朝飯の前に牛糞のかたずけ、搾乳。そしてやっと休憩と我々の朝飯が来るという具合。いや。きつかったのなんの、おまけにバイト代が超安価。4か月ほどでダウンしたの、男はつらいよの寅さんみたいだった。

その後福岡の友達のところから、まずは大濠公園ウエストでバイトをした。1週間はうどん屋、次の週は焼肉屋さんの繰り返しだった。焼肉屋のシェフに気に入られて休みにはごちそうになったりした。ポークチョッパとかほかの豚肉料理だった。超うまかった。でもその材料費はたぶんただではなかったかと思う。

その後は九州管内をあちこち土方で回った。数人のグループで集まったり、離散したりの繰り返しだったが、どこでも金廻はよかった。何より班場で暮らすので食費はタダ。仕事と寝泊まりだけだったので、金はたまった。時には休みの前に近くのキャバレーに大酒のみに連れて行ってもらったりした。

それでたまった百万円で東京に出た。一応デザインの勉強が目的だったが、やっぱり仲間との遊びとバイトに明け暮れた。でも、下宿で自分の手や足をモデルにデッサンの練習をしたり、ビートルズメンバーの似顔絵をかいたり、完全に独学ではあったが、やはり勉強はしていたかもしれない。


絵と書道は小学校の頃から得意だった。この素地がたぶん私をデザインの道へ導いたと思う。最初のテレビ局では一般社員として入社していたので、一般事務が仕事だった。ただ、デザイナーNさんが時々手伝いをしてくれと頼んだので、喜んで手伝っているうちに、この仕事面白いなと思いだしたのだった。

それで、Nさんが東京の会社に転職したのが、自分の進路を変えるきっかけになり、北海道、東京、福岡へのアルバイト兼デザイン勉強、仲間づくりと、人生勉強になったと思う。

そしてこの後地元に戻り、M印刷会社で最初の奥さんと出会ったことは以前書いた通り。そして本来目指していたものがわかり、デザイナーとして一本立ちすることができたのだと思う。

これからが最も楽しくなった私の人生だったのかな。 つづく。


2月20日(月) 敵機襲来つづく

2023-02-20 21:26:58 | 日記

やはり襲来続きました。

それでどうしたか。



釣り糸の張り方を変えてみた。田んぼを斜めに横切って張っていたのを、一列ごとに、縦に張ってみた。頻度も高くして。で、しばらくおさまった。効果あったかなと、思って別の田んぼのぶろっこ収穫をして、3時間ほどたって帰ってみたら、また来ていた。ただ、数は少し減っていたかもしれない。でも食いちぎられることに違いはない。



こんちくしょう。困った。

仕方ない、あんまり効果はないかもしれないと思っていた方法。鷹による威嚇方法を使ってみた。(みだしの写真)

他の農家がよく利用していた方法だけど、どうかなと思っていた。



ところが、効果はあった。わが家のブロッコリーは都合3枚の田んぼに作付け。大きい方から2.3反、7畝(0.7反)、4畝の計3.4反ぐらいだけれど、今回の被害は小さい2つ。うち7畝の方へ「かっちょ」は来なくなった。ここまでが昨日19日の話。

今朝起きると、やっぱり4畝の方へ食いちぎりに来ていたので、もう一羽、鷹さんを買ってきた。やっぱりホームセンターで、3,540円。昨日から計7,080円でありました。でも私がいないときの見張りをしてもらえると思ったら安い。

しかし残念ながら、今日の夕方もやはり来ていた。

でも他の田んぼへ来ないことを願って、私の戦いを終了した。鷹飼は続けるけれど。

鷹さん、よろしくお願いします。



余談 昨日も以前ユンボーを貸して、たい肥散布を指導くれてた近所のMさんに鷹の組み立て方の間違いを教えてもらった。何度も頭から、墜落したりしてちょっとおかしいなと思っていたが、収穫している田んぼに通られた時に教えてもらった。でも、収穫の時間が長引き、帰った時には、既に修繕は終了。鷹さんは悠々と勇敢獰猛に空を飛んでいた。Mさんが見かねてやってくれたに違いない。そう思ってラインを開けたら案の定、「勝手に修正。おせっかいです」


さすがです。ほんとに、いつもいつも、ありがとうございます。


2月18日(土) 雨 敵機襲来

2023-02-19 01:39:44 | 日記

とは、まさに、このことを言うのでは。

こんちくしょう、殺してやる。ほんとにそう思った。

みだしの写真、ブロッコリーの葉っぱが食い荒らされている。

原因は「かっちょ」の攻撃。

この地域では、かっちょと言うが、調べたら、「しろはら」が正式名称らしい。

少し、ブロッコリーが軌道に乗ってきたかな、収量が出てきたかなと思った矢先、写真の状況だ。食いたい放題。群れで、集団でまさに、畑を襲ってくる。


この野郎、と叫びながら、追い払うとさぁ~と、逃げていくが、しばらくするとまたやってくる。襲ってくる。

今度はだぁー、だぁーと追いかけると、逃げるが、そのうちの数羽は近くまで追わないと逃げない、ふてぶてしくなってくる。


これまでは、作物の周りに金銀の防鳥テープを張っていた。これで十分だった。少なくともカラスやカモに対しては。

ところがこのかっちょ野郎は、怖がらない。 JAのH君に何かいい対策はないやろか?と尋ねたら、どの対策も鳥がなれると、ダメになるんですよ。釣り糸を張るのがいいかも、です。

見えない透明の糸が足にかかると、怖がるという話を私も聞いたことがあった。でも、透明だと人間(私)も危ないので、透明に近い銀色のバインダー紐を使って張ってみた。すると効果てきめん。来ない。1時間たっても来ない。

やったね、と JAのH君にも報告。よかったですね、慣れないといいですが。とH君。

心配は的中。翌日、また、群がっておりました。また、こらー、と、何度も追いかける始末。いったん追い払ってホームセンターで、本物の釣り糸を調達。急いで畑を斜めに何度も横切るように張ってみた。

すると、今度は張っていないところを中心に自由に襲ってくる。

で、また糸を増やす。でもまた、張っていないところに。まさにイタチごっこ。…イタチではないけれど。

夕方近くあきらめた。雨も降っていたし、今日はもう無理。明日、もう少し工夫してみよう。何か方法があるかもしれない。

自分では生き物にやさしいと思っていた私だが、種から育てた作物の無残な姿に、頭に来た一日でした。

写真を下から上に一本の線。これが釣り糸です。