昔、塾講師の仕事をしているある人が、雑誌か何かの記事で、
「先々まで予定がぎっしり入っているのがつらく感じて」塾講師の
仕事を辞めたと言っていました。
自分でなければならない、もしできなかった場合に多くの人に
迷惑がかかるような予定を、見通せないくらい先々に入れるというのは、
この年になって昔よりはるかに心理的なプレッシャーを感じます。
この「先が見通せない」という心理は、コロナのせいもあるのかも。
それがライブハウスに行くとか、家族で何かやるとかであれば、
ダメになった場合の影響も限られていますので、特に問題はないです。
しかし、誰かの推薦を受けて応募して採用された予定だったり、
相手が不特定多数の人だったり、チームで活動していて、自分の役割が
決まっていたりするようなケースが問題で、予定を完全に忘れてしまったら
どうしようとか、病気になったらどうしようとか、極端な話、
私が急に死んだらどうなるのか、とかを考えてしまいます。
そこまでいくと、これってある意味現代人の「終活の一要素」なんでしょうね。
狩猟民族であった頃の人間は、未来と言う概念自体なかったそうで、
未来に対して不安を感じるというのは、現代人特有の心理だそうです。